ブロックチェーン技術が目指す開発対象は?カストディからアテンション経済まで

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ブロックチェーン技術が目指す開発対象は?カストディからアテンション経済まで

ビットコイン(BTC)など仮想通貨の話題が尽きない中、それを支える基本的テクノロジーであるブロックチェーン(blockchain)は、実社会への応用が水面下で進んでいます。

例えば中国のアリババが最近、ブロックチェーン技術の開発費として140億ドル(約1兆5,700億円)を調達したとか、アメリカの投資総額は2018年の半年に17年のそれを上回り約580億ドル(約6兆5,000万ドル)に達しているなどとの情報が飛び交っています。ここではブロックチェーン開発で有望な分野を専門家の見解を紹介しながら探ってみました。

ブロックチェーンの注目される最大の利用分野はカストディサービス

2001年に創設されたオンラインポーカー企業のWinning Poker Network(WPN)のフィリップ・ナジー(Phillip Nagy)最高経営責任者(CEO)は、ブロックチェーンの最大の利用分野は、企業に対するカストディ(保管)ソリューションだと主張します。第三者サービスは費用がかかり、ブロックチェーン技術がコスト削減に最も有効な選択肢になるといいます。

同CEOは、個人あるいは他企業の協力を得たマーケティング手法で成功報酬型広告など、「アフィリエートマーケティング」へのブロックチェーンの活用(決済処理の自動化など)は、取引上のあつれきを軽減し、金銭処理を容易にする」と語ります。同CEOはまた、最近注目され始めた「アテンションエコノミー(attention economy)」にも目を付けています。

意識的に注目、関心呼ぶ「アテンションエコノミー」を支えるブロックチェーン

「アテンションエコノミー(attention economy、直訳して関心経済)」は、トーマツのエコノミストであるトーマス・ダベンポード氏(Thomas Davenport)の説明によれば、現代社会の経済は資本、労働、情報、知識は豊富だが、不足しているのは人間の「アテンション(注目・関心)」であり、それは次世代ブロックチェーンの革新的なアプリになりうるというものです。

米国の社会学者マイケル・ゴールドハーバー氏が1997年に提唱した説で、2017年ごろから再び注目され始めました。情報過多の時代、経済に不足するのはアテンション、つまり「意識的に注目、関心を抱く」ことであり、それがビジネスの成功を左右していると考えます。

ブロックチェーンはスーパースマートテクノロジー

仮想通貨取引所バイネックストレード(BINEX.TRADE)のヴィシャル・グプタ(Vishal Gupta)CEOは「ブロックチェーンは、産業に広く応用できるスーパースマートテクノロジー」と定義します。同CEOは特に、データセキュリティ能力に注目し、政府情報、個人医療情報(カルテ)の保存、金融詐欺の脅威、国防インフラの安全などのアプリに注目しています。

デジタル広告業PropellerAdsのアントン・メルクロフ(Anton Merkulov)CEOは、ブロックチェー技術が今後長期にわたって、市場を支配し続けるだろうと予言しています。市場は2017年に、価格変動が大きく混乱状態でしたが、時価総額は急騰したことを「90%のICOは失敗に終わったが、時価総額は5000億ドルを超えた」と注視しています。

同CEOは「多くのスタートアップ企業が早々に失敗し、詐欺行為に対する非難が高まったことで、より信頼できる洗練されたプロジェクトを目指す道が開けた」と語っています。

スマートコントラクトの可能性は大きく、ビジネスを効率化

仮想通貨ニュースメディアのマスター・ザ・クリプト(Master The Crypto)の創業者のアジズ・ビン・ザイヌディン氏(Aziz Bin Zainuddin)は、ブロックチェーンの最も驚異的な側面は、伝統的なビジネスシステムの中に、スマートコントラクト機能を取り込んだことであると強調する。

同CEOは「(オンライン上の合意システムである)スマートコントラクトの可能性は極めて大きく、不動産、モーゲージ、供給チェーン・ネットワーク、身元認証などさまざまな産業に広がっている。

またビジネスの透明性は、ブロックチェーン技術の支援によって高まる。さらに、ブロックチェーン技術は、不正行為を減らし、ビジネスの効率を高める」と語っています。同CEOは仮想通貨への投資について、デュー・ディリジェンス(精査)を怠らず行うよう改めて勧めています。

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参考
Crypto Currency News

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