オントロジー(Ontology)上で構築される分散型データ取引所(DDXF)の仕組み

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オントロジー(Ontology)上で構築される分散型データ取引所(DDXF)の仕組み

オントロジー(Ontology)はスマートコントラクトを実行できるパブリックブロックチェーンです。

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同ブロックチェーン上では、GDPRのようなプライバシー保護の規制にも対応した個人や組織がデータを売買できるフレームワークが実装されており、本コラムではこのフレームワークについて解説します。

オントロジーDDFXの特徴

サマリー

  • Distributed Data eXchange Framework(DDXF)はオントロジー上のデータ交換プラットフォーム
  • データトークン、スマートコントラクトによるセトルメントなどが特徴
  • オントロジーのIDシステムを併用することで不正が起きにくい仕組みになっている

ユーザーが自身のデータをブロックチェーン上で販売する仕組み

最近は、ユーザーのデータを許可なく事業利用することが問題視されることが多くなっています。有名な例はFacebookで、彼らは世界で最も利益体質な広告事業を行いながらも、Facebookユーザーの多くは自身のデータが収益に変わっていることを把握できていません。ブロックチェーン業界は、このようなデータのマネタイズ手段をアンチテーゼ的に揶揄しながらも、具体的なソリューションはあまり生まれていないのが現状です。

オントロジーでは、ブロックチェーンプラットフォーム上でユーザーが自身のデータをマネタイズできる仕組みとして、企業などが「Distributed Data eXchange Framework(DDXF)」を組み込んでデータ取引所を構築しています。

DDXFは、日本語に直訳すると「分散型データ取引所フレームワーク」です。DDXFでは、ユーザーは自身のデータを取引することができ、システムをまたいだインターオペラビリティやデータのトラッキング等も実現できます。また、DDXFプロトコルを使えばだれでもデータ交換の場を作ることができるため、オントロジーはこれがデータの革新を促進し、一人一人が自分でデータのプライバシー保護ができるようになると述べています。

DDFXのイメージ

DDXFの仕組みは、①データトークン、②データエクスチェンジスマートコントラクト、③開発者がデータエクスチェンジを使用した開発をするためのSDK、④さまざまな暗号的な仕組み、の4つの要素が組み合わさっています。

データトークンとは

データトークンとは実世界の資産をトークン化するオントロジー上の規格です。データエクスチェンジのスマートコントラクトを使用して、オフチェーンのデータやアセットを紐付けることができます。

オントロジー上で定義されたデータトークンには、メタデータの項目があり関連付けされるデータの構造や説明を記述できます。データトークンをインスタンス化するプロセスでは、データトランザクションのトレーサビリティと著作権追跡のために、暗号化コンポーネントを組み合わせて使用することができます。

DDXFはどのように稼働するか

DDXFは以下のように動作します。

DDFXの稼働の仕組みイメージ
出典:GitHub

データエクスチェンジ参加者
データの取引に参加する全ての参加者はONT IDを登録する必要があります。トランザクションリクエストが開始される前に、オントロジー上のスマートコントラクトに資金を預け入れます。

ユーザーの認証
データの交換にあたり、事前に定めた条件で取引するお互いがONT IDの検証を済ませている必要があります。

ONT IDの仕組みについては下記の記事を参考にしてみてください。
関連記事:オントロジー(Ontology)の分散型情報管理ONT IDの仕組みとメリット

データのアップロード
データを提供するユーザーは、取引のカウンターパーティーと事前に合意をしたキーアルゴリズムに従ってワンタイムセッションキーを生成し、それを使用してトランザクションのデータを暗号化し、暗号化されたテキストをIPFSなどの中間ストレージシステムにアップロードします。

データ交換のセトルメント
データプロバイダーがスマートコントラクトにデータのアップロードを完了すると、データトークンは購入者へ送信され、対価の金額はデータ提供者へ分配されます。

データの受け取り
スマートコントラクトのセトルメントを受け取った後、データ購入者はIPFSなどの中間ストレージから暗号化されたテキストを取得し、セッションキーで平文化します。

DDXFはデータに価値をもたらし、交換機会を与えるフレームワークで今後アプリケーションが増えることが期待されます。

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