トークン化された不動産が取引できるプラットフォームREINNOとは?

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トークン化された不動産が取引できるプラットフォームREINNOとは?

海外では不動産をブロックチェーン上でトークン化して取引するサービスが複数発表されています。これまで不動産を小口化、証券化するには大きな管理コストが必要でしたが、ブロックチェーンはその管理コストを圧縮することが期待されています。

不動産をブロックチェーン上の不動産にするということ

従来は不動産の証券化は、少なくとも数億円から数十億円の規模でしか行えなかったものの、セキュリティトークンという形でブロックチェーン上のトークンにすればよりさまざまな種類の不動産に市場での流動性が生まれると期待されています。結果として投資家にとってはより多くの投資の選択肢が生まれ、不動産オーナーやデベロッパーにとっては新しい資金調達手段増えます。

この不動産とブロックチェーンの分野で既に事業を展開する1社が、トークン化された不動産の取引を一気通貫するプラットフォームのREINNOです。同社の提供するサービス群は、トークン化された不動産のユーザー体験をイメージしやすい良い事例であるため本コラムで紹介します。

REINNOの概要、提供サービス

REINNOは2019年に創業された会社で、創業者チームは不動産業界での長期経歴を持っており、不動産がブロックチェーン上にトークン化されることによる流動性の向上や、不動産関連のファイナンスが行いやすくなることに着目しREINNOを創業しました。2020年時点でREINNOはアメリカ国内の不動産を取り扱っています。同社が提供するサービスを見ていきます。

マーケットプレイス

不動産トークンを購入できるプラットフォームです。それぞれの不動産トークンは、その不動産を保有するSPV(特別目的事業体)のシェアに紐付いており、トークンホルダーは実質的に不動産オーナーとなります。各SPVが不動産を管理して家賃の回収を行い不動産オーナーであるトークンホルダーに配当を行います。

配当は四半期に一度アカウント内にドルとして付与されるか、指定のイーサリアム(Ethereum)アカウントにステーブルコインで受け取るかユーザーが選べます。既に複数の不動産トークンが購入可能になっており、その多くが最低投資金額15,000ドル(約150万円)程度に設定されています。現在は購入した不動産トークンを売却する機能はありませんが、今後売却も可能になる予定だとされています。
REINNO上の不動産
参照:REINNO

また、執筆時点では米国の適格機関投資家のみが購入可能で日本からの購入はできません。

不動産トークン担保ローン

REINNOのプラットフォームでは、投資家ユーザーや不動産オーナーが保有するトークン化された不動産を担保にローンを提供しています。不動産担保ローンは一般的な金融商品ですが、REINNOでは従来と比較してコストを大幅に圧縮できるとしています。REINNOでは申し込みから5分でローンを実行できるとしています。これについては不動産をトークン化することの大きなメリットの1つでありトークンをスマートコントラクトでロックすることで、抵当差し入れに関わる登記のプロセスを圧縮できます。

不動産オーナー向けのトークン化サービス

REINNOは不動産オーナー向けのトークン化サービスも展開しています。不動産オーナーは所定の手続きを経て保有する不動産をトークン化することができます。REINNOは不動産オーナーから提出された情報を元に、SPVの組成とスマートコントラクトのデプロイを行います。このプロセスを経て不動産オーナーは自身の不動産をトークン化でき、それを上述したマーケットプレイスで販売することや、不動産トークン担保ローンを実施できます。

REINNOのサービスイメージ
参照:REINNO

ブロックチェーンで不動産市場はどのように変わるか

いかがだったでしょうか。まとめるとREINNOが提供しているサービスは以下のように整理できます。

  • トークン化された不動産のマーケットプレイス(小口でも利用可能)
  • 不動産オーナー向けの不動産のトークン化サービス
  • ブロックチェーンとスマートコントラクトの利点を活用した不動産トークンに関わる金融サービス

これらはいずれもブロックチェーンで変わる不動産取引市場・金融サービスの将来像をイメージする良い事例であると言えます。日本でも類似サービスの登場が心待ちにされます。

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