通信が無料!デバイスを相互通信させて分散ネットワークを構築するVolk Fiとは?

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通信が無料!デバイスを相互通信させて分散ネットワークを構築するVolk Fiとは?

数多く発売するブロックチェーンスマートフォン

近年ブロックチェーンスマートフォンが数多く発売され、注目を集め始めています。最も有名なものでは、HTCが開発しているエクソダス(Exodus)というブロックチェーンスマートフォンがあります。

他にも、パブリックブロックチェーンのエレクトロニウム(Electroneum)は、Electroneumをマイニングができるスマートフォンを発売。シリンラボ(Sirin Labs)は、フィニー(FINNEY)というブロックチェーンスマートフォンを発表しています。こういったブロックチェーンスマートフォンの多くは、ネイティブで暗号通貨ウォレットがインストールされていたり、秘密鍵のソーシャルリカバリーができたりなどの機能がついています。

通信量は無料、分散ネットワークを構築するVolk Fi

本コラムで紹介をするプロダクトは、ブロックチェーンスマートフォンではないですが、より特殊なスマートフォンです。サンフランシスコを拠点にするVolk Fiというスタートアップは、分散的な通信ネットワークを構築するスマートフォンの販売を予定しています。

volk Fiイメージ
出典:Volk Fi公式ウェブサイト

長距離ネットワークで機器自体を相互通信でつなぎ、中央のキャリアが必要ない分散型のスマートフォンです。検閲耐性もあり、止められないスマートフォンネットワークを作るという取り組みです。

驚くべきは、キャリアを使用しないため、データもSMSも電話も無料であるという点です。自分のWiFiをシェアした分だけ使え、ユーザーが増えると通信速度が遅くなるのではなくて、速くなるなるという触れ込みです。ただし逆に言えば、十分な通信速度でVolk Fiを使用するには、近くになるべく多くのVolk Fiユーザーが必要です。このため購入希望者には、他にも多くのユーザーを招待するよう呼びかけています。

volk Fiイメージ
出典:Volk Fi公式ウェブサイト

予感させるトークンが組み込まれる可能性

現時点でVolk Fiは、ブロックチェーンやトークンを組み込んだシステムを構築しようとはしていませんが、中央がなく検閲耐性があるネットワークはとても未来的であり、ブロックチェーン業界の人々が惹かれるポイントでしょう。

端末保有者に、なるべくWiFiをシェアさせて、かつ多くのユーザーを巻き込ませる仕組みが必要であり、この辺りのインセンティブ設計に今後トークンなどが組み込まれる可能性があるのではないかと予感させるプロジェクトです。

同スマートフォンは、公式サイトから予約ができ、2019年12月から出荷が始まります。サイトのQ&Aを参照すると、初期に利用できるエリアは限られているので、注文の際には注意が必要です。

また同社は、ベイエリアで最も著名なスタートアップのインキュベーターであるYコンビネーター(Y Combinator)に採択されている企業でもあるだけに、シリコンバレーの投資家界隈でも、その将来性は十分に見込みがあると判断されているのでしょう。いずれにしても、デバイスを通して、分散的なネットワークを構築するという取り組みは壮大で、これが実現できるかどうかは筆者自身も非常に関心が高く注視しています。

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参考
Volk Fi


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