ビットコイン(BTC)先物取引も予定する大手企業が出資した取引所ErisXとは

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ビットコイン(BTC)先物取引も予定する大手企業が出資した取引所ErisXとは

最近、エリスエックス(ErisX)という名前を聞く機会が増えている人も多いかと思います。ErisXは米国を拠点にする規制に基づいた運用を前提とする新興取取引所で、大御所の金融機関が複数投資をしており、Bakktと並び注目度が高いです。本コラムでは、ErisXとはどういった取引所なのか概要を解説します。

新興取引所ErisXとは

ErisXはシカゴをベースにする暗号通貨取引所で、現物のスポット取引取引を提供します。2019年5月の執筆時点において、スポット取引は開始をしたばかり、先物取引は米商品先物取引委員会(CFTC)からの承認を待っているというステータスです。ローンチ時点では、ビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)を扱う予定で、同社の先物は現物裏付けの形式をとります。

対象の顧客は、機関投資家も個人投資家も含まれ、提供する商品もバックト(Bakkt)と似ていることから、Bakktのライバルという書き方でメディアで取り扱われることが多いです。同社を支援するのは金融業界の大手各社であり、YouTubeやシカゴオプション取引所(CBOE)、バークレイズ(Barclays)などから多くのエグゼクティブが移籍しています。

ErisXの最高経営責任者(CEO)は、シティグループ(Citigroup)でエグゼクティブを努めたトーマス・チッパス(Thomas Chippas)氏が就任しています。

ErisXの母体は、決して最近にできた会社ではありません。かつてはエリス・エクスチェンジ(Eris Exchange)として、2010年にディーアールダブリュー(DRW)、グローバル・エレクトロニック・トレーディング・カンパニー(GETCO)、ニコ・ホールディングス(Nico Holdings)、インフィニウム(Infinium)、CTCホールディングス(CTC Holdings)のシカゴをベースとする5つの金融機関によって設立されました。Eris Exchangeは金利スワップをはじめ、さまざまなオプション取引のマーケットを運営していましたが、ErisXは暗号通貨に特化した新しい会社です。

ErisX
出典:ErisX

ErisXに投資をする金融業界の大御所たち

ErisXに投資をする面々は、金融業界のオールスターといった事業者であり、下記が一例になっています。

  • TDアメリトレード(TD Ameritrad)
  • CTC Group Investments
  • デジタル・カレンシー・グループ(Digital Currency Group)
  • DRW Venture Capital
  • パンテラ・キャピタル(Pantera Capital)
  • バロー・エクイティ・パートナーズ(Valor Equity Partners)
  • ビットメイン(Bitmain)
  • コンセンシス(ConsenSys)
  • フィディリティ(Fidelity Investments)
  • ナスダック・ベンチャーズ(Nasdaq Ventures)
  • マネックス証券グループ(Monex Group)
  • アークライト・セキュリティーズ(ArcLight Securities)
  • キャッスル・アイランド・ベンチャーズ(Castle Island Ventures)
  • ドラゴンフライ・キャプタルパートナーズ(Dragonfly Capital Partners)
  • フロー・トレーダーズ(Flow Traders)
  • トレードステーション(Tradestation)
  • CMTデジタル(CMT Digital)
  • ED&Fマン・キャピタルマーケット(ED&F Man Capital Markets)
  • サスケハナ・インターナショナル(Susquehanna International)

参画する投資家の多くは金融業界の各社ですが、Digital Currency Group、Bitmain、ConsenSys、Pantera Capitalなどの暗号通貨業界の企業も含まれ、技術投資なども行っていく意思が垣間見えます。
DRWも傘下にはカンバーランド(CumberLand)という大手ビットコイン店頭取引(OTC)事業者が存在し、今後連携することも有り得るでしょう。

同社の先物は現物裏付けで、決済期日には差額が決済されるのではなく、保有者の口座に現物を付与します。これは現在のビットメックス(Bitmex)などが提供をする先物と異なり、黎明期のこの業界で信頼を獲得するため、またクリアリングハウス自体がリスクを限定するためだろうと思われます。

いずれにしてもこういった先物が増えるに従い、市場構造は確実に変化するでしょう。

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参照
CoinDesk
Reuters
Bloomberg


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