ビットコインの時価総額はいつごろ金を超えるのか?

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前回、時価総額のお話をしました。

仮想通貨の時価総額についておさらいをすると、以下のような計算で時価総額が算出されています。時価総額 = 発行済ビットコイン数 × ビットコイン1枚の価値

ビットコインの時価総額 (11月18日時点)
1ビットコイン    =  880,088.14円
発行済ビットコイン   =  16,684,612枚
ビットコイン時価総額 =  14.5兆円

ゴールドの時価総額
金の価格  = 4,639 円 / g
過去採掘量 = 171, 000 t (= 171,000,000,000 g)
金の時価総額 = 790兆円

今回はもう一歩先へ進んで、これからどのように時価総額が増えていくのかについて考えたいと思います。

マイニングすればそれだけ時価総額が増える!

金の生産国はざっとこんな感じです。

参考:U.S.Geological Survey – Mineral commodity summaries 2017 Gold – World Mine Production and Reserves (2015)

全体でも2,500〜3,000トンと言ったところだと思います。多く見積もって3,000トンとすると、上記の4,639円/g で計算するとざっと14兆円くらいです。

金は価格が変わらなければ、毎年時価総額が14兆円くらい増えることとなります。

技術革新があって、金が安価に生産でき、供給過剰になって価格が下落するかもしれません。ただ、ここで重要なのは、金であっても、生産者は、相場(市場)から価格を計算して、ビジネスとして金の生産を行っているわけです。コストに見合わなければ、生産を続けることはできません。

そして、生産者としてはもちろん高く売れるほうがいいのです。

では、ビットコインはどうでしょうか?

半減期という仕掛け

ビットコインには発行の総量が2,100万ビットコインと決まっているということが強調されますが、私は、それ自体にそこまで意味があるとは思ってません。

ビットコインの総量に達するのが2140年とかいう色々言われてますが、ビットコインを設計したと言われるサトシ・ナカモトが本当にビットコインが100年以上も続く通貨となることを期待していたかというとそうではないと思います。

むしろ、いいところで引き際が用意されていたと思っています。

実際に、金の採掘同様に、ビットコインの採掘(マイニング)をみてみましょう。

今回は技術的な部分には立ち入りません。何かしらの設備と人員がビットコインを採掘(マイニング)してると思ってください。ここでのポイントは、採掘できる(マイニング)のビットコインの量が、あらかじめ決まっているということです。

ビットコインのマイニング報酬は以下のように変わってきました。

報酬

2009年 ビットコイン開始時  : 50 ビットコイン
2013年  : 25 ビットコイン
2016年~現在 : 12.5 ビットコイン

この報酬が半分になっている仕組みを半減期と言いますが、その期間は時間をベースにしているわけではありません。総量の2,100万ビットコインに対して発行済枚数と報酬は以下のような関係になっています。

報酬 : 発行済枚数

50 :  1,050万ビットコイン(総量の50%)未満
25 : 1,575万ビットコイン(総量の75%)未満
12.5 : 1,838万ビットコイン(総量の87.5%)未満
6.25 : 1,969万ビットコイン(総量の93.75%)未満

マイニングにも競争があるので、単純比較はちょっと乱暴ですが、2009年に何かを採掘(マイニング)をやって50もらえていたものが、今は、その4分の1しかもらえません。

金と違って、ビットコインの採掘(マイニング)は技術革新もあって、その採掘(マイニング)コストが一定とする比較も乱暴かと思いますが、それ自体はそこまで重要でありません。

ここで理解していただきたいのは、

期待している報酬が一定時期を界にして、いきなり半分になるということです。

ちょっと通常のビジネスではなかなか感覚的に経験することのない状態です。

この報酬は、価格が半分になるわけではありません。報酬である成果物が半分になります。

ちょっと空想的ですが、明日からパン屋さんを始めるとして、オーブンを買ったとします。 オーブンは一日100個のパンを焼ける性能なんですが、2年使うと、一日50個しかパンを焼けないオーブンといった感じでしょうか。

金の採掘(マイニング)ではそのようなことはありません。

金の埋蔵量がある限り、採掘(マイニング)は可能ですし、採掘(マイニング)の報酬として得られる成果物の金の量が劇的に減るということはありません。

 

ビットコインは高騰して金の時価総額を超えるのか?

では、本題に行きましょう。

金は、現在の時価総額が790兆円として、毎年14兆円増えていくとします。

参考:https://goldprice.org/

過去10年をみても、どんなに価格が下がっても今の半分くらいです。

かなり消極的なシナリオでもここ10年で時価総額は400~500兆円くらいは維持されるといっていいと思います。

ビットコインは、すでに16,684,612枚(2100万枚の約80%)が採掘されています。

ということは、採掘による時価総額の増加は早々に止まるので、ビットコインの価格が上昇するしかありません。

1ビットコイン88万円に対して約30倍は行かないと現在の金の時価総額には行きません。

何かしらの原因で、金の時価総額が400~500兆円あたりまでいったとしても、ビットコインの時価総額がそれを超えるには、1ビットコイン2,000~2,500万円くらいはいく必要があります。

1ビットコイン2,000万円は現実的か

さて、これは現実的な数字でしょうか?

これがビットコインの過去一年間の価格の推移です。

スタートは1ビットコインが700ドル前後であったものが、すでに10倍以上になっています。

その半減期が与える影響は、上記で確認した通りに、数年のうちに報酬が半分になるという程度のものです。

実際は、価格が短期間に10倍変動しています。

すでに半減期のような仕組みの効果が与える範囲を超えてしまっていると考える方が自然であって、価格上昇は半減期によるものっと考えることは危険だと思います。

もちろん、これは安易な価格上昇を予測するものではありません。

しかし、ビットコインが近いうちに金の時価総額を超えたとしても、なんの不思議もありません。

仮に超えたとしても、時価総額がようやく金に並んだ程度で世界の資産のごく一部がそこに集まっただけに過ぎません。

以前にチューリップバブルとの比較を書きました。

チューリップは数十年以上の取引の後、バブルが起きました。また、開始して10年も経たないビットコインは、何が起きてもそんなに驚く必要はないと思います。

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