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マイクロストラテジー完全解説
ビットコイン戦略で世界を牽引する米国企業【2025年6月最新版】
重要なアップデート情報
最新の財務指標(2025年6月8日時点)
企業概要
基本情報
- 社名:MicroStrategy Incorporated(現在はStrategyとしてブランド変更)
- 証券コード:MSTR(NASDAQ)
- 設立:1989年
- 会長:マイケル・セイラー(Michael Saylor)
- CEO:フォン・レ(Phong Le)
- 本社所在地:バージニア州タイソンズ
事業内容
- ビットコイン・トレジャリー事業
- ビジネスインテリジェンス・ソフトウェア
- 資本市場での革新的金融商品発行
ビットコイン保有量推移

42-42資本計画(2025-2027年)
資金調達目標
$42B
$42B
革新的金融商品
マイケル・セイラー会長
経歴と専門性
- 学歴:MIT卒業(航空宇宙工学・歴史学専攻)
- 創業:1989年にMicroStrategyを創業、30年以上のCEO経験
- ビットコイン戦略:2020年からビットコイン戦略を主導
- 著書:「The Mobile Wave」などテクノロジー関連書籍を執筆
ビットコインへの洞察・最新発言
株価動向(2025年6月最新)

BTC Credit Model【独自開発】
革新的信用評価モデル
- BTC Rating:ビットコイン担保比率による信用評価
- BTC Risk:担保不足確率のリアルタイム計算
- BTC Credit:リスク調整後の信用スプレッド
- Credit Hurdle:投資適格格付けに必要なBTC上昇率
従来の信用評価との違い
- 従来:将来キャッシュフロー予測ベース
- BTC Model:既存担保評価ベース
- リアルタイム更新による透明性
- 5倍以上の担保による高い安全性
革新的金融商品ポートフォリオ
証券タイプ | シンボル | 配当/金利 | 特徴 | 残高/発行額 |
---|---|---|---|---|
普通株式 | MSTR | - | ビットコイン完全エクスポージャー | 時価総額約$730億 |
Strike優先株 | STRK | 8.00% | 転換権付き・永久債 | $8.5億発行 |
Strife優先株 | STRF | 10.00% | 純粋固定収益・永久債 | $7.1億発行 |
転換社債 | OTC | 0.42% | 6種類・平均残存期間5.1年 | $82億残高 |
世界の企業ビットコイン保有量ランキング
順位 | 企業名(国) | ビットコイン保有量 | 保有額(推定) |
---|---|---|---|
1位 | MicroStrategy(米国) | 580,955 BTC | 約$40.7B |
2位 | Tesla(米国) | 約9,720 BTC | 約$680M |
3位 | Marathon Digital(米国) | 約17,631 BTC | 約$1.23B |
4位 | Riot Platforms(米国) | 約9,334 BTC | 約$653M |
10位 | メタプラネット(日本) | 約8,888 BTC | 約$622M |
2025年Q1決算ハイライト
財務実績
- 売上高:1.11億ドル(前年同期比3.6%減少)
- 純損失:42.2億ドル(公正価値会計による未実現損失)
- ビットコイン関連損失:59億ドル(価格下落による)
- 資金調達:Q1に100億ドル調達完了
戦略的成果
- BTC Yield 13.7%達成(目標25%に向け順調)
- Q1に80,715 BTC追加購入
- 42-42計画の32%完了
- 世界最大の企業ビットコイン保有者として地位確立
重要業績評価指標(BTC KPI)
BTC Yield
1株あたりBTC保有量増加率
BTC Gain
追加価値創出BTC
BTC Dollar Gain
現在価格での価値創出
投資リスクと注意点
ビットコイン価格変動リスク
- • ビットコイン価格との極めて強い連動性(ベータ1.5-2.0)
- • 日々の価格変動が極めて激しい(年率ボラティリティ80-100%)
- • 公正価値会計により四半期損益が大きく変動
- • マクロ経済・規制環境の変化に極めて敏感
希薄化・レバレッジリスク
- • 大規模な株式発行による持分希薄化
- • 転換社債・優先株式による複雑な資本構造
- • 高レバレッジによる元本毀損リスク
- • 金利上昇による資金調達コスト増加
投資判断のポイント
投資価値の源泉
- パイオニア:世界初・最大のビットコイントレジャリー企業
- レバレッジ:ビットコインの1.5-2倍のパフォーマンス
- 革新性:独自の資本市場戦略と金融商品
- 影響力:世界70社以上の企業が戦略模倣
適合する投資家像
- ビットコイン強気派:長期的な価値上昇を確信
- ハイリスク許容:高ボラティリティを受容
- 長期投資家:3-10年以上の投資期間
- 革新的戦略支持:複雑な資本構造を理解
将来展望
短期展望(2025年内)
- BTC Yield 25%目標の達成
- 42-42計画の着実な進行
- 投資適格格付け取得の可能性
- さらなる企業の戦略模倣
中長期展望(2026年以降)
- 100万BTC保有の可能性
- ビットコイン金融の標準化
- 機関投資家のさらなる参入
- 国家戦略的ビットコイン準備への影響
まとめ:投資判断の総合評価
MicroStrategyの投資価値
世界最大の企業ビットコイン保有者として、ビットコインの長期的価値上昇に対する確信に基づいた革新的な資本戦略を実行。従来の企業財務の概念を根本から変革している。
強みと機会
- • 世界初・最大のビットコイントレジャリー戦略
- • 580,955 BTCの圧倒的な保有量
- • 革新的な資本市場戦略(42-42計画)
- • BTC Credit Modelによる信用分析の革新
- • マイケル・セイラーの強力なリーダーシップ
- • 世界70社以上が戦略を模倣するエコシステム形成
リスクと課題
- • ビットコイン価格との極めて強い連動性
- • 大規模な資金調達による希薄化リスク
- • 複雑な資本構造(転換社債・優先株式)
- • 極めて高いボラティリティ(年率80-100%)
- • 規制環境変化への高い感応度
- • 単一資産(ビットコイン)への集中投資
最終的な投資判断指針
MicroStrategyへの投資は、本質的に「ビットコインの未来」への投資であり、ビットコインに対する強い確信が前提となります。同社はビットコインが今後10-20年にわたって価値を保ち、成長し続けるという信念の下で、革新的な資本戦略を実行しています。ビットコインマキシマリストや長期的な価値上昇を信じる投資家にとっては魅力的な機会を提供する一方で、極めて高いボラティリティと複雑な資本構造を理解した上で、適切なリスク管理の下で投資することが重要です。投資を検討する際は、自身のビットコインに対する見解、リスク許容度、投資期間を慎重に考慮し、ポートフォリオ全体のバランスを保ちながら判断することをお勧めします。
重要な注意事項
免責事項:この記事は2025年6月8日時点の情報に基づいています。投資判断は自己責任で行い、最新の情報については公式発表や専門家の意見を参考にしてください。
投資リスク:MicroStrategy株式および関連証券への投資には極めて高いリスクが伴います。ビットコイン価格変動により投資元本の大幅な減少や全損の可能性があります。
情報更新:ビットコイン価格、株価、企業戦略は日々変動します。投資前に最新情報の確認を必ず行ってください。
複雑性:同社の資本構造は複雑であり、転換社債、優先株式等の理解が投資判断に重要です。
参考情報・公式リンク
- Bitcoin Treasuries - 保有量データ
- 投資家向け情報
- CoinDesk - MSTR関連ニュース