PoS(プルーフ・オブ・ステーク)では、トークンの保有量でブロックを生成する人を決めます。そこで選ばれた人たちがブロックを生成し、報酬であるトークンを得る事ができます。この作業の事を「ステーキング」と言います。
では、自分で直接ブロック生成するノードをセットアップできない人は報酬を得られないのでしょうか?そこでPoSにはデリゲート(委任)という仕組みがあります。デリゲート(委任)とは、ブロック生成ノード、つまりバリデータに対してトークンを投票し間接的にステーキングに参加できる事です。
この様に、自分の持っているトークンをバリデータに投票する事でブロック報酬を得る事ができます。
IOST(アイオーエスティー)では、Webウォレットからステーキングする方法がありますが今回は、モバイルアプリからのステーキングを紹介します。手順は以下の4ステップです。
- ウォレットアプリのインストール
- アカウントの作成
- アドレスの確認と送金
- アプリからIOSTのデリゲート
今回の委任先はHashHubが運営するバリデータのSanka Networkを利用します。
ウォレットとアカウントの準備
ウォレットアプリのインストール
iOSやAndroidのモバイルアプリからのデリゲートには、PureWallet(ピュアウォレット)というウォレットアプリを用います。
アカウントの作成
アプリを起動し、ウォレットの作成を行います。最初に左図が出てくるはずです。「Create Wallet」ボタンを押すと利用規約が出てきます。確認して「Accept」を押すと、以下の情報を入力して、「Create Wallet」を押してください。
Name: ウォレットの名前(自分の好きな名前で大丈夫です)
Password:自分で管理するパスワード
Confirm password:上と同じパスワード
次に「Backup」を押すと、先程設定したPasswordを聞かれるので、入力して「Confirm」ボタンを押してください。すると、新しく作成するアドレスをバックアップするためのニーモニックが表示されます。ニーモニックから再度資産を復元することができます。記録したニーモニックはオフラインで保管し、必要でない場合は他の誰とも共有しないようにしてください。
次に「Copied.next」ボタンを押すと、ニーモニックの確認が行われます。先ほど記録した順に入力してください。全て入力した後に「Confirm」を押すとウォレットのメニューが表示されます。IOSTの所に「Uncreated」と書かれているのが確認できるはずです。これはデリゲートを行うためのアカウントがまだ未作成ということです。IOSTの欄を選択すると、「Select account」というタブが下から出てきます。アカウントを作成した後だとここにアカウント名が表示されますが、現在は何も表示されていないはずです。「Create IOST account」を押して、アカウントを作成します。
本来だと、IOSTのアカウント作成では手数料がかかりますが、このPureWalletでのアカウント作成ではその手数料を負担してもらえます(2019年7月10日現在)
自分がこれから扱うIOSTのアカウントの名前を「IOST account」に入力し、「Submit」を押してください。すると下記中央の画像のように、パズルにピースを埋め込む操作を要求されます。青いカーソルを動かして、ピースをはめてください。
認証ができるとウォレットのメニューに戻ってきます。IOSTの所にあった「Uncreated」の表記が消えているのが確認できます。これでアカウントの作成は完了です!
送金からデリゲート完了まで
アドレスの確認と送金
次に、デリゲート予定のIOSTをPureWallet内で作ったアカウントに送金する必要があります。IOSTを選択すると、アカウント作成前と同様に、下から「Select account」のタブが出てくるので、自分のアカウントを選択し、「Confirm」ボタンを押してください。
IOSTの欄を再度押すと、そのアカウントの操作ページが表示されます。下にある「Recieve」ボタンを押すと、このアカウントのQRコードが表示され、またQRコードの上のアカウント名横のコピーアイコンを押すことで、アカウント名をコピーすることができます。IOSTの場合は、(ウォレットの仕様にもよりますが)アカウント名を宛名として送金することが可能です。
アプリからIOSTのデリゲート
以下では「1 IOST」をこのアカウントに送金しました。アカウントのメニューから中央の「Vote」を選択します。ここがIOSTのデリゲートに関するメニューです。
「Voting nodes」でデリゲート先を選択し、Votesにデリゲートする量の入力してください。「IOSTABC」と書いてある所を押すと、デリゲート先を選ぶことができます。スクロールすると、「Sanka Network」のノードが出てくるので、そちらを選択してください。うまく見つけられない場合は、検索しても出てきます。そして、デリゲートするIOSTの量を決め、下の「Confirm Node」を選択しましょう。
これで、IOSTのステーキングは完了です。報酬はステーキングされている量に応じて毎週金曜日に反映します。
IOSTには4種類の報酬があり、大きく分けると通貨発行時に発生する報酬とエコシステムからの報酬に分かれます。通貨発行時の報酬は毎日分配され、エコシステムからは四半期に一度分配されます。通貨発行時の報酬は、バリデータノードが生成したブロックの数で決まる報酬とバリデータノードにステークされている量によって決まる報酬があります。
エコシステムからの報酬では、IOST運営がバリデータに対する評価によって変化する報酬と、ノードにステークされている量によって決まる報酬で、合計4種類の報酬となります。