ビットコイン(BTC)価格が109,000ドル(約1,700万円)まで過去最高値(ATH)を更新する中、クリプトクアント(CryptoQuant)とグラスノード(Glassnode)の2大データプロバイダーは、今後価格が手堅くさらに上昇するという予測を公表しました。
クリプトクアントによる多角的な予測
まず、どちらのプロバイダーもビットコインには、まだ上昇の余地が十分にあると見ています。クリプトクアントは2025年内に到達するピークを、145,000ドル(約2,265万円)から249,000ドル(約3,889万円)と見積もっています。
この分析は主に、機関投資家からの資金流入、良好な規制環境、過去の価格変動サイクルなどの重要な根拠に基づいています。また、実現時価総額とその倍数を用いた指標(Realized Capitalization Multiplier)も、予想される新規資金流入によるビットコイン価格の上昇を示しているということです。
この指標は強気市場において、2から6の間の数値を示すと言われています。現状から判断してこの数値が示すのは、1ドルの新規投資が生じると、ビットコインの時価総額が2~6ドル上昇して、価格も大幅に上昇する可能性です。ポジティブすぎるようにも思えますが、市場のボラティリティを考慮すると注目に値する分析と言えるでしょう。
過去のサイクルを重視したグラスノードの予測
グラスノードは過去のサイクルをベースに、現在の価格上昇パターンが、2015年から2018年にかけてのパターンと近似している点を指摘しています。もしも同じサイクルが再現されると、ビットコイン価格は大幅に上昇する可能性があるということです。
過去のサイクル同様にこのまま価格上昇が続くと仮定した場合、いくつかのモデルはビットコイン価格が170万ドル(約2億6,550万円)になるという予測を導き出しますが、これはさすがに現実的ではないでしょう。
一方テクニカル指標は、現在の価格変動が強い推進力を生む可能性を示しています。専門家の一部は、移動平均収束拡散法(MACD)や相対力指数(RSI)から、ビットコイン価格が125,000ドル(約1,953万円)を超えると予測しています。
ただし上昇トレンドが続く条件としては、現在のサポートレベルを維持することが極めて重要です。明確な下落が生じてしまうと、投資家心理にマイナスの影響を与え、下落トレンドに向かうリスクも考えられます。
現在の市場では楽観論が主流のようですが、世界経済がビットコインに圧力を加えていることは事実です。地政学的緊張と失業率の上昇などが市場の信頼を揺るがす恐れがあり、規制の枠組み作りも重要な課題として残っているため、ポジティブな予測が的中する確率は100%とは言えないでしょう。
参考
・Bitcoin Could Surge To $1.7 Million, According To CryptoQuant And Glassnode
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