5月1日にビットコイン(BTC)は一時急落し、重要なサポートラインの60,000ドル(約936万円)を割り込みました。それにもかかわらず多くの投資家は落ち着いており、この状況が次の最高値へと続く市場サイクルの一環であると見ているようです。
続々と前向きな意見を述べる投資家やアナリスト
金融関連コンテンツを提供するリアルビジョン(Real Vision)のCEO(最高経営責任者)であるラウル・パル(Raoul Pal)氏は、今回の価格下落に特別な意味はなく、市場ではごくありふれた材料であると「X」に投稿しました。
彼は直近12ヶ月以内に起きた20%以上の修正で今回が4回目であることを指摘し、この価格推移がごく普通であることを強調しています。
暗号資産(仮想通貨)運用会社のギャラクシーデジタル(Galaxy Digital)で、リサーチ部門トップを務めるアレックス・ソーン(Alex Thorn)氏も、この振幅での下落は予測の範囲内であり、強気市場は一直線に進むものではないことを再考すべきだという意見です。
彼は2017年と2021年の強気市場でも同様の展開があり、ビットコインは10%かそれ以上の下落を13回経験しているとして、過度の反応に注意を促しています。
著名な仮想通貨アナリストのレクト・キャピタル(Rekt Capital)氏も、自身の「X」に「これは現在の価格サイクルが、歴史的な価格基準と半減期サイクルに同期し始めていることの表れだ」と投稿しました。さらに彼は、この状況が長く続くほど状況は好転するという見解を示し、彼のフォロワーに対して、ビットコインは日ごとに最終的な底値に近づきつつあると力説しています。
同じくアナリストのミッキーブル・クリプト(MikyBull Crypto)氏は、直近の下落は今後の上昇に続くシナリオの一部であるとして、「これが市場の最終調整であり、あとは上昇サイクルに一直線だろう」と自信満々に語っています。
また、仮想通貨運用会社アポロ(Apollo)のCEOトーマス・ファーラー(Thomas Fahrer)氏は、仮想通貨トークンのボラティリティこそが大きな投資のチャンスだと述べ、「価格は4万ドル(約624万円)を割るかもしれないが、その後40万ドル(約6,240万円)に高騰するかもしれない。ビットコインは市場で最高の非対称性機会(上昇トレンドが下降トレンドを大幅に上回ること)だろう」と「X」に投稿しました。
強気市場はこれからが本番!
アナリストのアリ・マルチネス(Ali Martinez)氏は、直近2回の半減期イベントと比較して、今回の強気市場が終息とはほど遠いという見解を示しています。
彼の分析によると、ビットコインは2016年と2020年の半減期前後に、それぞれ189日と87日の持ち合いが続き、その後に強気市場が再来したということです。
今回の半減期前後では、まだ持ち合いは60日程度であり、今後最終的には価格上昇につながると彼は見ています。さらに「X」への投稿で、もしも過去2回の強気トレンドに従うなら、次回の最高値更新は538日後になるという予測を明らかにしました。
ただしマルチネス氏は以前、69,150ドル(約1,079万円)のレジスタンスラインを突破できれば、92,190ドル(約1,438万円)という最高値を記録する可能性があるとも述べたことがあります。
彼の予測をよそに、ビットコインは直近24時間で4%下落し、日本時間5月2日正午現在57,500ドル(約897万円)前後で推移しています。
参考
・Bitcoin Investors Remain Unmoved Despite BTC Drop Below $60,000, The Worst Is Almost Over
【こんな記事も読まれています】
・ビットコイン6万ドル(約940万円)の攻防戦、著名エコノミストが注目
・ビットコイン半減期の影響は限定的?ゴールドマンサックスの冷静な分析
・ビットコイン半減期を目前にますます保有資産を増やす仮想通貨クジラ