2028年ビットコインは7,500万円に!?政府系ファンドの市場参入に期待

英国スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered)の国際デジタル資産調査部門のトップであるジェフリー・ケンドリック(Geoffrey Kendrick)氏は、暗号資産(仮想通貨)市場に参入する機関投資家の動きをもとに、ビットコイン(BTC)が2028年までには50万ドル(約7,500万円)に達するという大胆な予測を公表しました。

予測の根拠は政府系ファンドの市場参入

仮想通貨ニュースのザ・ブロック(The Block)が引用した最新レポートによると、政府系の投資機関がビットコインに対して関心を高めていることを、ケンドリック氏は予測の根拠にしているようです。

実際に中東のアブダビは自国の政府系ファンドを通じて、ブラックロック(BlackRock)社のIBIT(アイシェアズ・ビットコイントラスト)に、4,700BTCにあたるポジションを保有していることを明らかにしています。

ケンドリック氏はレポートの中で、今後他国の政府系ファンドの参入が加速すれば、時間と共に投資の規模はさらに拡大すると予測しています。アブダビの事例は、政府系ファンドがビットコインによって、資産の多様性を模索している証明だというのです。

彼は、1億ドル(約150億円)以上の資産を有する機関投資家が、米国証券取引委員会(SEC)に提出するフォーム13(Form 13F:株式保有報告書)から、2024年第四四半期のデータを分析し、ヘッジファンドによるビットコイン購入が他をリードしているものの、それ以前から購入を進めている金融機関も、さらにビットコイン資産を積み増ししている点を指摘しています。

さまざまな公的機関もビットコインに注目

さらにケンドリック氏は、個人投資家が中心だった初期のビットコイン市場と、ヘッジファンドがETFで積極的に参入する現在との類似点を見つけ出し、今後は国営投資機関や各国中央銀行にまで投資の波が広がる可能性について強調しています。

この点について彼は、「ストラテジー(Strategy:旧MicroStrategy)社がビットコイン購入を減らしたとしても、他の買い手が順番を待っているから安心だ」とコメントしています。ストラテジー社の事例は、1民間企業のビットコイン保有戦略が、いかに重要であるかを広く知らしめました。しかも長期的視点からすると、これからさらに巨額の資産がビットコインに流れ込む可能性があるため、価格が上昇を続けるとケンドリック氏は述べています。

ケンドリック氏は注目すべき機関投資家として、ウィスコンシン州投資委員会と、ミシガン州財務省の名前を挙げました。各国中央銀行の参入についても同様です。

彼はレポートの中で、チェコ国立銀行(Czech National Bank)が、1,400億ドル(約21兆円)の保有資産のうち5%をビットコインに割り当てることと、スイス国立銀行(Swiss National Bank)にも同様の計画があることを明らかにしました。こうした動きは、ビットコインが伝統的資産クラスと同等の資産価値を持つことの、法的正当性を高めることにつながる可能性があります。

最後にケンドリック氏は、「ビットコインへの機関投資家のアクセスが増え、ボラティリティが低下すれば、彼らは現在のビットコインの価値を超えて、さらに中核的な資産として扱うようになる」と述べてレポートをまとめています。

現在のビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
Bitcoin To $500,000: Standard Chartered Doubles Down On 2028 Target

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