中国が仮想通貨規制を強化。RWAトークン化と人民元ステーブルコインを事実上禁止
中国が仮想通貨規制を強化。RWAトークン化と人民元ステーブルコインを事実上禁止。

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目次

中国が仮想通貨規制を強化。RWAトークン化と人民元ステーブルコインを事実上禁止

この記事の結論

2026年2月6日、中国人民銀行は8つの政府機関と共同で仮想通貨規制を強化しました。

RWA(現実資産)トークン化については「原則禁止(主管部門の同意のもと、特定の金融インフラで行う場合を除く)」の方針を明確化し、人民元建てステーブルコインは無許可(無承認)での発行・流通を禁止すると明記しています。

さらに、海外で行われる中国関連資産のトークン化についても「同一業務、同一リスク、同一ルール」の原則で厳格な監督を課す新体制へ移行しました。

 

このように中国では規制強化が進む一方、日本では金融庁の監督下で暗号資産取引が認められています。

海外の規制動向に左右されにくい環境で取引するためにも、制度面が整った国内取引所を選ぶことが重要です。

 

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3つの重要ポイント

  1. 中国人民銀行が8機関共同で2026年2月6日に新規制を発表し、2021年の「924通知(銀発〔2021〕237号)」を廃止しました
  2. RWAトークン化を明確に定義したうえで、主管部門の同意を得て特定の金融インフラに依拠する場合を除き、国内での実施を原則禁止としました
  3. 人民元建てステーブルコインは、無許可での海外発行および国内での流通・使用を禁止し、通貨主権とデジタル人民元戦略を優先する姿勢を示しました

中国が新規制を発表 924通知を廃止しRWA規制を導入

2026年2月6日、中国人民銀行は国家発展改革委員会、工業・情報化部、公安部、国家市場監督管理総局、国家金融監督管理総局、中国証券監督管理委員会、国家外貨管理局など計8機関と共同で、仮想通貨およびRWAトークン化に関する規制強化を発表しました。

この通達は「銀発〔2026〕42号」として発行され、正式名称は「关于进一步防范和处置虚拟货币等相关风险的通知」です。

新規制の発表機関

機関名 役割
中国人民銀行 金融政策の統括
国家発展改革委員会 経済政策の調整
工業・情報化部 産業・情報分野の規制調整
公安部 違法行為の取り締まり
国家市場監督管理総局 市場秩序の監督
国家金融監督管理総局 金融監督(銀行・保険等)
中国証券監督管理委員会 証券市場の監督
国家外貨管理局 外貨取引・クロスボーダー資金の管理

8機関が連名で通達を出すのは強い意思表示です。仮想通貨とRWAトークン化に関連する投機活動が「経済金融秩序を乱し、国民の財産安全を脅かす」として、リスク管理を強化する姿勢がうかがえます。

924通知廃止の意味

2021年9月24日に発表された「924通知」は、一般に「銀発〔2021〕237号」として知られ、10部門連名で仮想通貨取引を違法金融活動として位置づけ、取引・仲介・関連サービスなどを厳格に取り締まる内容でした。

今回の新規制では「924通知」を廃止しましたが、規制が緩和されたわけではありません。

 

むしろ、従来の枠組みで明確に規制対象とされにくかったRWAトークン化や(人民元を含む)ステーブルコイン領域までカバーを広げ、規制の“抜け穴”を塞ぐ方向に再編したと整理するのが適切です。

RWAトークン化を初めて明確に定義 原則禁止へ

新規制で特に注目されるのは、RWAトークン化を明確に定義し、規制対象として具体化した点です。

RWAトークン化とは

RWAとはReal World Asset(現実世界資産)の略で、不動産、株式、債券、美術品などの実物資産をブロックチェーン上のトークンとして発行し流通させる仕組みです。

新規制では、RWAトークン化を「暗号技術および分散型台帳技術を用いて、資産の所有権や収益権をトークンに転換し、発行・取引する活動」といった趣旨で定義しています。

RWAトークン化の例

  • 不動産の小口化投資トークン
  • 企業株式のデジタル証券(トークン化証券)
  • 美術品の所有権分割トークン
  • 債券のブロックチェーン発行

原則禁止の内容

新規制では、以下の方針がより明確になりました。

国内での扱い(原則禁止)

  • 主管部門が依法依规で同意し、特定の金融インフラに依拠して行う場合を除き、国内でのRWAトークン化の実施や関連サービス提供は、違法金融活動に該当し得るとして抑止する
  • 無許可でのトークン発行、取引、仲介、資金調達(実質的な公募・集金に近い行為を含む)を排除する

海外での監督強化(厳格監督)

  • 無許可で、国内主体(またはその支配下の海外主体)が海外で仮想通貨等を発行する行為を抑止する
  • 国内資産の権益を基礎に海外でRWAトークン化を行う場合は、「同一業務、同一リスク、同一ルール」の原則で厳格に監督する

この「同一業務、同一リスク、同一ルール」は重要です。海外スキームであっても、中国当局が“本質的に同じ業務・同じリスク”と見なすなら、国内と同等の規律を適用するという考え方です。

中国が規制する理由

中国当局がRWAトークン化を強く警戒する背景には、次のような論点があります。

  1. 金融秩序の混乱
    無秩序なトークン発行は、実質的な証券発行や集金スキームと近い形になりやすく、金融システムの安定を損なう可能性があります。
  2. 資金の海外流出・規制回避
    国内資産をトークン化して海外で流通させる形は、資本規制や監督の空白を生みやすい点が懸念されます。
  3. 投資家保護
    表面上は「資産の裏付け」をうたいながら、実態が不透明なケースもあり、詐欺や損失リスクが高いと見なされています。
  4. マネーロンダリング対策
    トークン化とクロスボーダー流通の組み合わせは、資金の追跡を困難にし、違法資金の移転に使われる恐れがあります。

人民元建てステーブルコインの海外発行を禁止

新規制では、人民元建てステーブルコインについて、より明確な立場が示されました。

ステーブルコインとは

ステーブルコインとは、米ドルや日本円などの法定通貨に価値を連動させた暗号資産です。代表例としてテザー(USDT)やUSDコイン(USDC)があります。

価格が比較的安定しやすく、暗号資産取引の決済・送金手段として広く利用されています。

人民元建てステーブルコインの「無許可発行」を禁止

新規制では、少なくとも次の点が明確になりました。

 

  • 関連部門の法的承認なしに、国内外の組織・個人が海外で人民元連動ステーブルコインを発行することを禁止する
  • 人民元建てステーブルコインの国内での流通・使用を抑止する

 

通達の趣旨としては、法定通貨連動型のステーブルコインが、流通の場面で法定通貨の機能を一部代替し得る点を問題視しています。人民元建てであれば、実質的に人民元発行に近い機能を持ち得るため、通貨主権・発行権の観点から規律を強めた形です。

アント・グループの香港計画をめぐる動き

報道では、アント・グループやJD.comなど中国系の大手企業が、香港でのステーブルコイン計画を検討していたものの、中国当局の懸念を受けて計画を一時停止したと伝えられています。

背景には、民間運営のステーブルコインが政府主導のデジタル人民元(CBDC)と競合することへの警戒があるとみられます。

デジタル人民元戦略との関係

中国はデジタル人民元(e-CNY)を国家戦略として推進しています。公式発表ベースでは、試行は複数地域に拡大しており、2025年9月末時点で試点地区の累計取引額が14.2万億元に達したと報じられています。

試行は17省(区・市)の26地区に広がっているとされています。

デジタル人民元は中国人民銀行が発行する法定デジタル通貨で、次の特徴が挙げられます。

デジタル人民元の特徴

  • 中央銀行が管理し、法的裏付けがある
  • オフライン決済などの機能拡張が進む
  • 監督・コンプライアンスを前提に設計される
  • 国境を越えた活用も中長期で視野に入る

民間のステーブルコインが普及すると、国家主導のe-CNY普及と競合する可能性があります。今回の規制強化は、その競合を回避し、国家主導の通貨インフラを優先する姿勢を明確にしたものと位置づけられます。

既存の仮想通貨規制も継続 取り締まり強化

新規制では、ビットコインやイーサリアムなど既存の仮想通貨に対する「禁止性政策」も改めて明記されました。

仮想通貨の法的地位

通達の趣旨では、ビットコインやイーサリアム、テザー(USDT)などの仮想通貨は、法定通貨と同等の法的地位を持たず、市場で通貨として流通させるべきではないと整理されています。

禁止される活動

以下の活動は違法金融活動に該当し得るとして、厳格に禁止・取締り対象となります。

禁止活動 内容
法定通貨と仮想通貨の交換 人民元でビットコインを購入する行為など
仮想通貨間の交換 ビットコインをイーサリアムに交換する行為など
中央カウンターパーティとしての売買 取引所として仮想通貨を売買する行為
取引の情報仲介 仮想通貨取引の仲介サービス
価格決定・情報提供サービス 価格形成や情報提供を通じた取引関与

マイニング禁止も継続

中国は2021年に仮想通貨マイニングを事実上全面的に禁じ、以後も規制姿勢を維持しています。新規制でも、この基本方針は継続されています。
ただし一部地域で違法マイニングの復活が指摘されることもあり、取締り強化が課題になっています。

最近の取り締まり状況

中国人民銀行は2025年11月末にも、仮想通貨の違法金融活動を取り締まる方針を改めて示し、特にステーブルコインに対する懸念(本人確認・AMLの不備など)を強調したと報じられています。


香港は別路線 RWA特区構想を推進

中国本土が規制を強化する一方で、香港は暗号資産について別路線で制度整備を進めています。

香港の制度整備

香港はステーブルコインのライセンス枠組みを整備し、暗号資産関連の制度化を進めています。

トークン化(RWAを含む)の領域でも、パイロット的な取り組みが行われています。

「一国二制度」の限界

香港は「一国二制度」のもとで本土と異なる制度を持ちますが、今回の新規制は「国内主体が国内資産の権益を基礎に海外でRWAトークン化業務を行う場合」も厳格監督の対象としています。

そのため、香港であっても「中国本土の資産・主体」との結び付きが強い場合、実務上の制約が生じる可能性があります。

投資家への影響

対象 中国本土 香港
ビットコイン取引 原則禁止 規制下で許可
ステーブルコイン 無許可発行・流通を抑止 ライセンス制
RWAトークン 原則禁止(例外あり) パイロット推進
暗号資産ETF 禁止 検討・制度整備の対象

香港在住の投資家は香港の規制に従って取引が可能ですが、中国本土の資産をトークン化して香港で流通させるケースでは、中国当局の監督対象となり得ます。

世界の仮想通貨市場への影響

中国の規制強化は、世界の暗号資産市場にも一定の影響を与えます。

ビットコイン価格への影響

新規制が報じられた直後、ビットコインは短期的に調整し、7万ドル台から6万9,000ドル台へ下落する場面がありました。

ただし市場では「中国の禁止姿勢自体は2021年以降、既に織り込みが進んでいる」との見方も多く、価格への影響は限定的になりやすい点には留意が必要です。

RWA市場への影響

より影響が出やすいのはRWA領域です。RWAのトークン化市場は近年拡大しており、推計では2025年に100億ドル超規模に達したという見方もあります。

中国は世界第2位の経済大国であり、中国関連の資産をテーマにしたトークン化プロジェクトも存在します。今回の規制強化により、そうしたプロジェクトは当局の監督・許認可の観点で不確実性が増し、投資家心理の重しになり得ます。

米国との対比

中国が規制を強化する一方で、米国では暗号資産市場の制度化・商品化(ETFなど)が進んできました。
この対照的な動きは、暗号資産市場における地政学的な分断や、拠点の再配置を促す要因になる可能性があります。

日本の投資家への影響と対応策

中国の規制強化は、日本の投資家にも間接的な影響を与える可能性があります。

直接的な影響は限定的

日本では暗号資産は金融庁の規制下で管理されており、登録業者を通じた取引は合法です。そのため、中国の規制強化による直接的な影響は限定的だと考えられます。

ただし、次の点は注意が必要です。

中国関連RWAトークンへの投資リスク

中国の不動産や企業をトークン化したRWAトークンに投資している場合、以下のようなリスクが高まります。

  • 当局の監督強化でプロジェクトが停止・縮小する可能性
  • 流動性低下により売却が難しくなる可能性
  • 規制不確実性を織り込んだ価格下落リスク

中国関連のRWAトークンは、リスク許容度に応じて慎重に判断する必要があります。

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よくある質問(Q&A)

中国のRWA規制は日本の投資家に影響するのか

直接的な影響は限定的です。日本では金融庁登録業者を通じた取引が合法で、中国の規制がそのまま適用されるわけではありません。ただし、中国関連資産をトークン化したRWAに投資している場合は、当局の監督強化でプロジェクトが停止するなどのリスクがあります。

924通知が廃止されたということは規制が緩和されたのか

いいえ、緩和とは言いにくいです。924通知(銀発〔2021〕237号)は主に仮想通貨取引を対象にしていましたが、新規制ではRWAトークン化や(人民元を含む)ステーブルコイン領域まで規制の射程が広がりました。抜け穴を塞ぐ形で、包括的に再編されたと捉えるのが適切です。

中国の規制強化でビットコイン価格は下がるのか

短期的に下落圧力となる可能性はありますが、中国は2021年以降、禁止的な政策を続けているため、市場では一定程度織り込みが進んでいるとも見られます。価格は中国要因だけでなく、米金融政策や需給、リスク資産全体の地合いにも左右されます。

まとめ

2026年2月6日、中国人民銀行は8機関と共同で仮想通貨関連リスクへの対応を強化しました。2021年の924通知(銀発〔2021〕237号)を廃止し、RWAトークン化やステーブルコイン領域まで射程を広げた点が特徴です。

RWAトークン化は定義が明確化され、主管部門の同意のもと特定金融インフラで行う場合を除き、国内での実施は原則として抑止される方向になりました。さらに海外での中国関連資産トークン化も「同一業務、同一リスク、同一ルール」の原則で厳格に監督されます。

 

人民元建てステーブルコインについても、無許可での発行・流通を抑止する方針が明確になり、通貨主権とデジタル人民元戦略を優先する姿勢が示されました。

一方で香港は制度整備を進めており、本土と異なる路線を歩んでいます。ただし本土資産や本土主体との関係が深いケースでは、影響が及ぶ可能性があります。

日本の投資家にとって直接的影響は限定的ですが、中国関連RWAトークンなど、規制不確実性の高い領域は慎重な判断が必要です。安全性を重視するなら金融庁登録業者の利用と分散投資を前提に、リスク管理を徹底することが重要です。

 

参考資料・出典

更新履歴

2026年2月9日: 初回公開(情報確認日: 2026年2月9日)


免責事項

本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘を目的としたものではありません。中国の規制内容は今後変更される可能性があります。暗号資産投資には価格変動リスクがあり、元本割れの可能性があります。投資判断は自己責任で行ってください。

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