ビットメックス(BitMEX)の共同創業者であるアーサー・ヘイズ(Arthur Hayes)氏は、米国連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策により、ビットコイン(BTC)が7万ドル(約1,040万円)に高騰するという大胆な予測を公表しました。
他市場の弱気傾向が仮想通貨市場に強気をもたらす?
ヘイズ氏は複雑な債券市場を精査した上で、現在の混乱したトレンドを収拾するためにFRBがアメリカ経済にてこ入れする可能性を強調し、彼は債券市場において危険信号となる「ベア・スティープナー(bear steepener)」という現象が発生することに注目しています。
この現象は、長期金利の上昇ペースが短期金利を上回り、お互いの金利差が拡大することで生じます。ベア・スティープナーの発生は歴史から見て、債券とその他リスク資産との両方において、弱気市場へのサインと見なされてきました。
The faster this bear steepener rises, the faster someone goes belly up, the faster everyone recognises there is no way out other than money printing to save govt bond markets, the faster we get back to the crypto bull market :). The Lord is my Shepherd, I shall not want.
— Arthur Hayes (@CryptoHayes) October 4, 2023
ヘイズ氏はベア・スティープナーが加速すると、経済的困窮と経営破綻の危険性が高まると見ています。そして、同氏は、最終的に政策立案者は国債市場を守るために紙幣の増刷をせざるを得なくなり、この状況こそが暗号資産(仮想通貨)には強気市場へきっかけになると考えています。
FRBが行う金融政策の影響で、ビットコインが想像を絶する価格上昇を見せ、2026年までにビットコイン価格は75万ドル(約1億1,100万円)から100万ドル(約1億4,900万円)のレンジにまで到達するとヘイズ氏は予測しています。この予測は最近の保守的な予測の中では、もちろん際立って強気なものです。
ヘイズ氏はこの楽観的な予測の裏付けとして、いくつかの重要な要素を挙げています。その1つは、迫りつつある金融危機のため金利がゼロになる可能性であり、また別のシナリオとしては、歯止めのきかない政府の消費に対して、金利の上昇が追いつかないケースとしています。
いずれのケースにおいても、ビットコインが安全資産として避難所の役割を担うことで価格上昇が引きおこるとヘイズ氏は考えているようです。
半減期後には1,000万円台に突入か?
一方でヘイズ氏は2026年を待たずに、2024年末までにはビットコインが70,000ドルにまで高騰する可能性もあると見ています。
彼はビットコインが半減期を迎えることと、過去の半減期がビットコイン価格に大きな影響を与えてきたことを指摘しています。もしもこの予測が正しければ、現在の価格から連続的な価格上昇が見られるでしょう。
FRBが金融政策を変更する可能性や債券市場の動向、将来的なビットコインの価値への期待などから、ヘイズ氏は仮想通貨の展望について独自の見解を打ち立てています。彼の予測は確かにかなり大胆ですが、マクロ経済とデジタル資産市場との複雑な関連性を考慮した洞察として、全面的に否定するには難しいものとなっています。
参考:Crypto Exchange Founder On Bitcoin: The Missing Piece To Rev Up The Bull Market
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