ビットコイン(BTC)価格は引き続き下落しており、2022年に入って約480万円を下回りこの数カ月で最も低いポイントにあります。いくつかの情報筋によると、これは悪いことではないかもしれません。どういうことでしょうか?
仮想通貨市場だけでなく株価下落も続き、金利引き上げも
ビットコインの価格とその方向性について、懸念するのはとても自然なことですが、このような下落は、相対的にビットコインが「より主流になりつつある」ことの説明になっています。ビットコイン価格は昨年9月以来の最低水準にあり、11月に記録した約770万円の高値から40%近く下落しています。しかしこれは、追加の投資家が市場に参入した結果として、より多くの資産との相関関係の始まりの可能性があります。
仮想通貨価格の下落は、ハイテク株価など株価下落の影響を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)は市場から米国債などの買い入れを中止するとともに、金利の引き上げが近く予定されているいことから、仮想通貨市場への影響も出てくるかもしれません。
投資家が心配することではなくむしろポジティブな兆候
タトル・キャピタル・マネジメント(Tuttle Capital Management)のマシュー・タトル(Matthew Tuttle)最高経営責任者(CEO)は、これは投資家が余り心配すべきことではないと言います。それはポジティブな兆候であり、ビットコインがより主流の投資市場に参加していることを示唆しているものだと言うのです。同氏によると、取引の場が弱体化すると、リスクの高い資産が最初に脱落する傾向にあります。
タトル氏は「ビットコインが高騰している時は、投資家はリスクを取りたがっています。ビットコインが売り払われている時には、投資家が怖がっていることを物語っている。投資から今すぐにはリスクを取ろうとしない」と語りました。
ビットコインのような高リスク資産は長期的投資を重視すべき
非常に多くの人々や機関投資家がこれまで以上に仮想通貨に関係していることから、仮想通貨はより主流になろうとしています。金融テクノロージー企業アルトルイスト(Artruist)の投資責任者であるアダム・グレアリッシュ(Adam Grealish)氏は、これが最近の仮想通貨価格下落の理由になっている可能性があると次のように語ります。
「われわれは仮想通貨が、アーリーアダプターの層から抜け出そうとする状況を目撃している。より幅広い層が仮想通貨を採用し始めており、この市場には特異性が余りなくなろうとしている」
つまり小さいグループが資産を取引している場合、資産はこのグループ内で起きていることに基づいて動く可能性があり、それ以外で動くことはない。しかし、より多くの人々が関与し資産がより主流になる傾向になると、投資家が所有するほかのリスクの高い多くの資産と相関関係を持つことになるというわけです。
多くのアナリストは、ビットコインのようなリスクの高い資産は、長期的な投資であるべきだと語ります。従って個人投資家は、価格変動があるたびにパニックに陥るようなことはあってはなりません。
参考
・Bitcoin Is Dropping, but This May Not Be a Bad Thing
・Bitcoin and Other Assets Expected to Hit New Lows in Coming Weeks
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