2025年7月31日、デザインソフトウェア大手Figma（ティッカー：FIG）がニューヨーク証券取引所での取引初日に、株価が198%の驚異的な上昇を記録しました。IPO価格の33ドルから一気に98ドルまで急騰し、時価総額は約600億ドルに達する歴史的なデビューとなりました。

Figma株価推移（IPO初日）

Figmaの株価急騰の背景には、同社の革新的な財務戦略があります。IPO申請書類で明らかになったのは、同社が約7000万ドル相当のBitwise Bitcoin ETF（BITB）を保有しているという事実でした。

Figmaの暗号資産投資戦略

• 現在の保有額：約7000万ドル相当のBitwise Bitcoin ETF（BITB）

• 追加投資計画：さらに3000万ドルの現物ビットコイン購入を承認済み

• 将来計画：ビットコイン投資を最大1億ドルまで拡大予定

企業のビットコイン保有動向（2025年）

Figmaの成功を語る上で欠かせないのが、Adobe社との200億ドル買収騒動です。2022年に発表されたこの買収提案は、規制当局の厳しい審査により2023年に破談となりました。

皮肉にも、この買収破談がFigmaにとって最高の結果をもたらしました。Adobe社から受け取った10億ドルの解約金を元手に、同社は独立企業として成長を加速させ、ビットコイン投資などの革新的な財務戦略を展開できるようになったのです。

Figmaの成功は、2025年のIPO市場全体の活況を象徴する出来事でもあります。特に仮想通貨関連企業のIPOが相次いでおり、投資家の注目を集めています。

2025年主要IPOパフォーマンス比較

Figmaのビットコイン投資は、単なる投機ではなく戦略的な財務判断です。2025年上半期には、世界の上場企業が合計24万5510BTCを購入し、これは前年同期比約5倍の増加となっています。

企業がビットコインを選ぶ理由