
2025年5月、日本の東証上場企業メタプラネット(東証:3350、OTCQX:MTPLF)が大型のビットコイン購入を実施し、金融市場に衝撃を与えています。同社は追加で1,241BTC(ビットコイン)を購入し、保有数を6,796BTCまで拡大。この購入額は約184億2,600万円(約1億2,670万ドル)に達し、日本企業による過去最大規模のビットコイン投資となりました。
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驚愕の大型購入—エルサルバドルを上回る保有量に
今回の購入は1BTCあたり約1,485万円(約10万2,119ドル)という歴史的高値で行われました。メタプラネットが2024年4月に「Bitcoin Treasury Operations」を開始して以来、最も積極的な買い付けとなります。
「東京上場の投資会社メタプラネットは、最新の開示によると、月曜日に追加で1,241ビットコイン(BTC)を財務に追加し、通貨換算レートで184億円(約1億2,600万ドル)を支出しました」と Yahoo Finance は報じています。Yahoo Finance
この買い付けにより、メタプラネットのビットコイン保有量は6,796BTCとなり、現在の市場価格で約7億600万ドル(約1,030億円)相当に到達。特に注目すべきは、この保有量がビットコイン保有国として知られるエルサルバドルの6,174BTCを上回ったことです。
メタプラネットの驚異的な投資パフォーマンス
Bitcoin.com Newsによると、「メタプラネットは、2024年7月〜9月期に41.7%、10月〜12月期に309.8%、2025年1月〜3月期に95.6%という、ビットコイン取得戦略における顕著なパフォーマンスを報告しています。現在の四半期(2025年4月1日〜5月12日)では、BTCイールドは38%となっています」とのこと。Bitcoin.com News
このBTC Yieldという独自の指標は、発行済み株式数あたりのビットコイン蓄積を測定するもので、株主価値創出を評価するために使用されています。他にも「BTC Gain」や「BTC円Gain」などの指標も活用され、非希薄化ビットコイン成長による株主価値創出を多角的に測定しています。
「メタプラネットの戦略は、マイケル・セイラー氏率いるStrategyが先駆けた高確信度の蓄積プレイブックを反映したものになりつつあります」とYahoo Financeは分析しています。
日本初のビットコイン財務企業としての挑戦
メタプラネットは、元々は「ホテルロイヤルオーク五反田」を運営するホテル事業を主力としていましたが、現在はビットコイン投資を主軸に事業を転換。サイモン・ゲロヴィッチCEOの下、日本初のビットコイン財務企業として急速に成長しています。
「当社はビットコインの本質的価値に注目し、短期的な市場変動に左右されない長期投資戦略を構築しています」とゲロヴィッチCEOは自社ウェブサイトで述べています。メタプラネット公式サイト
メタプラネットの株価も、このビットコイン戦略への転換以降、顕著な上昇を見せており、投資家からの注目度が高まっています。
世界のビットコイン保有ランキングで躍進
現在、メタプラネットはアジア最大の上場ビットコイン保有企業であり、2025年5月13日時点で世界11位にランクインしています。Strategy社が約55万5,000BTCという圧倒的な保有量を誇る中、メタプラネットはアジア市場における同様のポジションを確立しつつあります。
「メタプラネットは2025年末までに10,000BTCの保有を目指しています」とBloombergは報じており、今後も積極的な購入を継続する方針が示されています。Bloomberg
ビットコイン価格高騰の背景と今後の展望
最近のビットコイン価格高騰は、機関投資家の参入や各国の規制緩和、インフレヘッジとしての需要増加など、複合的な要因によるものと分析されています。特に、2024年1月に米国でビットコイン現物ETFが承認されたことが、大きな転換点となりました。
「ビットコインは、デジタル黄金としての地位を確立しつつあります。メタプラネットのような上場企業による大規模投資は、この資産クラスの信頼性を高める重要な動きです」と仮想通貨アナリストは指摘しています。
個人投資家はどう対応すべきか?
昨今のビットコイン価格上昇を受け、個人投資家からもビットコイン投資への関心が高まっています。しかし、価格変動が大きい資産でもあるため、投資を検討する際は以下のポイントに注意が必要です:
- 信頼できる取引所での口座開設: 国内の金融庁登録の取引所を選ぶことが安全の第一歩です
- 分散投資: 資産の一部をビットコインに配分することでリスクを管理しましょう
- 長期的視点: 短期的な価格変動に惑わされず、長期保有の姿勢が重要です
- 継続的な情報収集: メタプラネットのような機関投資家の動向を参考にしましょう
「ビットコインのような革新的な資産への投資は、従来の金融商品とは異なるリスクとリターンの特性を持っています。メタプラネットのような企業の動向を参考にしつつも、自分自身の投資目標に合った戦略を立てることが重要です」と投資アドバイザーは語っています。
国内の主要取引所では、厳格な本人確認手続きを経ることで、安全に取引を始めることが可能です。初めての方は少額からの分散投資を心がけ、長期的な視点で資産形成を考えることをおすすめします。
まとめ:日本のビットコイン投資の未来
メタプラネットの積極的なビットコイン投資戦略は、日本の金融市場に新たなパラダイムをもたらしています。伝統的な金融資産とデジタル資産の融合を先駆的に実践する同社の動向は、今後も国内外の投資家から注目を集めるでしょう。
個人投資家としては、これらの機関投資家の動きを冷静に分析しながら、自身のポートフォリオにどのようにビットコインを組み込むか検討することが大切です。価格変動リスクを理解した上で、長期的な資産形成の一環としてビットコイン投資を位置づけることが、持続可能な投資戦略と言えるでしょう。
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本記事は投資アドバイスではありません。投資判断は自己責任で行ってください。