2023年の仮想通貨の見通し、ビットコイン(BTC)は高騰する?

どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。2022年は最大手仮想通貨ヘッジファンドのスリーアローズキャピタルの破産、レンディング企業が軒並み破綻した後、FTXグループの崩壊と経営陣の詐欺容疑での逮捕、さらにはビットコインとイーサリアムの最安値更新と波乱の年となりました。

本稿では2023年の仮想通貨相場の見通しについてわかりやすく解説を行います。

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ドル建て仮想通貨バブル最高値を割り込む下落

まず2022年を振り返ると、最大手仮想通貨ヘッジファンドのスリーアローズキャピタルの破産を機にブロックファイ(BlockFi)含むほとんどの仮想通貨レンディング企業が連鎖倒産となり、ビットコインとイーサリアムを筆頭に1年を通して仮想通貨全体の大幅な暴落となる「長期下落トレンド」となりました。

この下落に伴いドル建てにおけるビットコインとイーサリアムは2017−2018年の仮想通貨バブル最高値を割り込む下落となっており、ビットコインは16500ドル、イーサリアムは1200ドルを推移しています。

イーサリアムの開発は順調

価格面では長期下落トレンドであるという点から悲観的になりがちですが、イーサリアムの開発は順調であり約9年間の集大成であるプルーフオブステークへの移行「マージ(The Merge)」を複雑であるにも関わらず成功。

そしてイーサリアムを基礎として新たに展開する「レイヤー2の技術オプティミスティックロールアップ(Optimistic Rollup)」を採用した主要ネットワークのアービトラム(Arbitrum)とオプティミズム(Optimism)が活発に使用されるようになっており、さらに技術的優位の高いジーケーロールアップ(zk-Rollup)を採用したzkSyncやスタークネットと言った最有力ネットワークのローンチも控えています。

またイーサリアム自体はこれらのロールアップを中心としたスケーリングを促進するプロトダンクシャード(Proto-Danksharding)を2023年にかけて優先実装するとみられ、次世代ブロックチェーン技術の進歩が望ましい状態となっています。

つまり長期下落トレンドと連鎖倒産が続いているにも関わらず、開発と技術発展は進んでおり次の長期上昇トレンドの準備段階であると言えるでしょう。

鍵は米国の金利政策

技術的には進歩を続けていることを考慮すると、長期下落トレンドを脱出するためのきっかけおよび下落原因が重要となるでしょう。今回の長期下落トレンドが開始した理由は米国における量的緩和政策が終了してテーパリングを開始し、2022年は驚異の75bps(0.75%)という急激な利上げを米FRBが行ったことで金融引き締めの影響を強く受けたことが理由となっています。

12月のFOMCではドットチャートによる2023年−2024年の金利政策の見通しが発表されており、金融緩和に友好的なハト派によっていると見られたFRBも2023年は引き続きタカ派で利下げは現状2023年末であるということから「2023年は次の長期上昇トレンドへの転換点である」と推測することができるでしょう。

2023年の仮想通貨相場見通し

ファンダメンタルとしては米大統領のアノマリーを控えており、2024年にはビットコインの半減期が控えています。一方でFTXグループの破綻と経営陣の顧客仮想通貨の使い込みという巨額詐欺事件の影響は大きく、仮想通貨レンディングの破産に伴う資金ロックや流出の影響は無視できないため、引き続きの金融引き締めから考慮してマウントゴックスが破産した2014年と同じような値動きになると予想できるのです。

また注意が必要なのが2023年初旬まで利上げが継続することから、経済指標に強く相場が左右されて第一四半期(Q1)は落ち込みやすいため、1−2月は最安値を更新する可能性が高まります。逆に言えばここが狙いどきであるといえ、ピンチは最大のチャンスとなり、金融緩和の見通しである2023年末にかけて高騰とはいかずも相場全体が緩やかに回復し、2024年には長期上昇トレンドに転換していると見られるでしょう。

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