イーロン・マスク氏のツイッター改革、DOGEコインの統合はあるのか?

イーロン・マスク(Elon Musk)氏がツイッター(Twitter)社を買収したことで、ドージコイン(DOGE)の価格は上昇しました。これはマスク氏とドージコインとの、深い縁から考えれば当然でしょう。しかしマスク氏のツイッターに関するプランは、決してドージコインに好意的なものではなく、最新のプランでもこの方針は変わっていないようです。

マスク氏が見せ始めた強いリーダーシップ

ツイッターの買収にかかった440億ドル(約6兆1,600億円)という投資を考えると、マスク氏が現状にテコ入れして、今後それに見合った利益を上げようとすることは明らかです。
買収以来ツイッターは変化と沈静化とを繰り返しながら、新しいリーダーシップを求めて改革を進めています。しかしマスク氏自身は、長期的にツイッターを率いるつもりはないように見えます。

11月16日の水曜日、マスク氏は新しいリーダーになる人材を探し、自身はツイッターに関わる時間を減らすという方針を明らかにしました。つい先日もマスク氏は、CEO(最高経営責任者)のパラグ・アグラワル(Parag Agrawal)氏をはじめとする重役を解雇し、さらに役員会の全メンバーも解雇しています。

ツイッター社の創業者で元CEOでもあるジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏は、再びCEOに返り咲く可能性については明確に否定するコメントを出しています。ドーシー氏はすでに、ツイッターの競合社として、ブルースカイ(BlueSky)という分散型ソーシャル・メディアをスタートさせています。

ツイッター改革のDOGEへの影響は?

今のところドージコインは、マスク氏がツイッターにドージコインを統合するという可能性のもとにその価格を何とか持ちこたえているようにも見えます。統合の方法については、まずツイッターの新機能「チップ・ジャー(Tip Jar)」用の暗号資産(仮想通貨)が考えられますが、ほかにもサブスクリプション・サービスの「ツイッター・ブルー(Twitter Blue)」の決済用通貨という声も上がっています。

しかし現在、今まで通りドージコインのサポートを続け、マーケット内での利用を促しているにもかかわらず、マスク氏がドージコインの統合を考えているという確証は見えてきません。

もしもマスク氏が、仮想通貨を支持しない新CEOを選んだ場合、それはドージコインの価格に逆向きの影響を与える可能性があります。しかし、仮想通貨がすでにツイッターの一部であり、マスク氏がデジタル資産の支持者であることを考えると、仮想通貨に否定的な新CEOを選ぶことはないでしょう。

現在ドージコインは市場全体の弱気傾向に従っており、価格は0.085ドル(約12円)で取り引きされ、時価総額114億ドル(約1兆6,000億円)で市場では第8位の仮想通貨にランクされています。

参考
Elon Musk Looks Toward Leadership Change At Twitter, Will This Affect Dogecoin?

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