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フレア(FLR)完全ガイド|エアドロップの仕組みと「ラップ」「デリゲーション」の最新手順
2023年1月10日(日本時間)に最初のエアドロップを実施した暗号資産フレア(FLR)。旧名「スパーク(Spark)」として知られるこのトークンは、フレアネットワーク(Flare Network)上で利用できるネイティブトークンです。もともとXRPの機能拡張を背景に構想され、最初のエアドロップもXRP保有者を対象に行われました。
本稿では、フレアの基本情報・特徴を整理しつつ、今後の追加配布(FlareDrops)を受け取るために必要な「ラップ(WFLRへの変換)」と「デリゲーション(FTSOへの委任)」の最新手順を、失敗しにくい実務目線で解説します。
| 業者名 | 公式ページ |
|---|---|
| SBI VCトレード | |
| BITPOINT(ビットポイント) | |
| GMOコイン |
※提供内容・手数料・募集タイミングは各社で異なり、変更される場合があります。最新情報は必ず公式案内をご確認ください。
フレア(FLR)とは?概要・基本情報
| 仮想通貨名 | ![]() |
| フレアトークン(Flare token) | |
| ティッカー | FLR |
| 総供給量 | 1000億 FLR(設計上の固定供給) |
| 公式サイト | https://flare.network/ |
FLRは、EVM互換のL1チェーンであるFlare Networkのネイティブトークンで、トランザクション手数料・ガバナンス・FTSO(Flare Time Series Oracle)へのデリゲーション・アプリ内担保等に用いられます。トークノミクスおよびコミュニティ配布はFIP.01(Flare Improvement Proposal 01)の可決により調整され、初回配布15%に続き、残り85%が36回の月次FlareDropsとして配布されています(2026年1月完了予定)。
フレア(FLR)の特徴
・大規模なコミュニティ配布設計(エアドロップ/FlareDrops)
・ガバナンストークンとしての役割とFTSOデータ提供のインセンティブ
FBAコンセンサス(Flare Consensus Protocol)
FlareはFederated Byzantine Agreement(FBA)の考え方に基づくFlare Consensus Protocol(FCP)を採用しています。FCPはFBAの性質(リーダーレス/完全順序化等)を備えつつ、Avalanche系アルゴリズムをFBAトポロジに適応させた実装として説明されています。重要な点は、ネットワークの安全性確保がPoW/PoSのような「バリデータの経済的ステーク報酬」依存ではなく、FBA構造とその合意形成により担保されることです(※ネットワーク外の報酬としては、FTSOへのデリゲーション報酬が別途存在)。
発行と配布(エアドロップ/FlareDrops)
総供給1000億FLRのうち、初回15%(約42.8億FLR)が2023年1月10日に配布されました。残りの85%(約242.5億FLR)は、2023年3月〜2026年1月までの36回に分けて月次FlareDropsで配布されています。追加配布を受け取るには、FLRをWFLRへラップ(Wrap)し、FTSOへデリゲート(Delegate)することが前提となります。
ガバナンスとFTSO
FLRはオンチェーン・ガバナンスで投票権として機能します。また、Flareの中核サービスであるFTSO(分散型の時系列オラクル)に対し、WFLRをデリゲートすることで報酬(約3.5日毎のサイクル)を得られます。これがFlareDropsの受取条件とも結びついており、WFLR保有+デリゲートが実務上の基本アクションです。
今後の見通し(上場・エコシステムの進展)
国内取引所の対応拡充と代行サービス
初回エアドロップ以降、国内ではSBI VCトレードやBITPOINTがラップ/デリゲートの代行(レンディングなどの枠組みを通じた実質的な代行)を案内。GMOコインも受取連動の仕組みを提供しています。代行の可否や方式(申込制/募集回/手数料等)は各社で異なるため、「公式の最新案内」の確認が必須です。
提携・ユースケースの拡大
FlareはEVM互換の開発環境に加え、FTSOとState Connector(他チェーンやインターネットの高信頼データを取得する仕組み)で“データ指向のL1”を目指しており、DeFi/NFT/学習認証/NFアプリなどの応用が進んでいます。今後もオンチェーンデータ×外部データの橋渡しを核に、実需の創出が注目点です。
追加配布(FlareDrops)を受け取るための「ラップ」と「デリゲーション」手順
ここからは、①個人でウォレットを用意して行う方法と、②取引所の代行サービスを活用する方法の2通りを解説します。ご自身の管理負荷やリスク許容度に合わせて選びましょう。
②国内取引所のラップ・デリゲート代行サービスを利用(募集・手数料・配布条件は各社の案内に従う)
① 自分でウォレットを用意してデリゲートする方法

Flare Portal:https://portal.flare.network/
- Bifrost WalletやMetaMaskなど、Flare対応のウォレットを用意し、FLRを入金(取引所から送付など)。
- ウォレット接続先ネットワークにFlareを追加(Bifrostは自動設定が簡便)。
- Flare Portalでウォレットを接続し、「FLR balance」欄の「Wrap」を選択。
- ガス代に必要なFLRを必ず残す(全額WFLRにするとトランザクション不可)。
- 入力数量を確認し、Wrapを実行。「WFLR balance」に反映されたら完了。
- Portalの「Delegate」からデータプロバイダ(FTSO Provider)を選択し、割合を配分。
- デリゲーション後、約3.5日毎の報酬サイクルで報酬が発生。Bifrost WalletではAutoclaim設定も可能。
※デリゲートはいつでも変更可能。Wrap/Delegate/Claimには都度手数料(ガス代:FLR)がかかります。
② 取引所のラップ・デリゲート代行サービスを活用する方法
国内では、SBI VCトレード・BITPOINT・GMOコインなどが、ラップ/デリゲートに紐づく受取スキーム(レンディング枠や「貸して増やす」等の名称)を案内しています。募集回・申込期間・手数料・配布方法は各社により異なるため、該当ページに従って申込・運用を行いましょう。
※bitFlyerもFLR関連の案内・入出庫対応等を公表しており、受領方法のガイダンス・対応状況は時期により更新されています。最新のサポート記事/お知らせを確認してください。
よくある注意点
- 公式サイトURLの誤認に注意:Flareの公式サイトは flare.network です。
- ガス代の確保:Wrap/Delegate/ClaimはFLRで手数料が発生。FLRを少量残してからWFLRへ。
- 受取条件の理解:追加配布(FlareDrops)はWFLR保有+FTSOデリゲートが実質条件。
- 取引所代行の条件差:申込枠・回次・手数料・配布方法は各社で異なるため、各社の最新案内に従う。
- セキュリティ:公式リンク(Portal、ウォレット)以外を踏まない。フィッシング対策を徹底。
参考リンク(一次情報中心)
- Flare Developer Hub:FLRトークノミクス概観
- FIP.01(最終承認・配布/インフレ調整):提案ページ
- Flare公式:FlareDropガイド(WFLR/FTSO/3.5日サイクル)
- Flare公式:Delegate & Stake(Autoclaim案内)
- Krakenサポート:初回配布と36回配布の説明
- Upholdサポート:36回の配布スケジュール
- Bifrost Walletヘルプ:Wrap & Delegateの基本
- SBI VCトレード:ラップ・デリゲート代行のFAQ
- BITPOINT:第35回募集(最新の募集回の一例)
- GMOコイン:受取サービスの説明
- FCPホワイトペーパー(PDF):Flare Consensus Protocol
