【墨汁速報】イーサリアム次期大型アップデート「ペクトラ」のメインネット実装日が決定

イーサリアム(ETH)開発者はレイヤー会議208にて次期大型アップデート「ペクトラ(Pectra)」のメインネット実装日を2025年4月30日に決定した。イーサリアムの開発テストを行うテストネットのアップデートを2月末と3月初旬に実施し、トラブルがあったためメインネット実装が4月末にずれ込むことになる。

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イーサリアム「ペクトラ」アップデートは4月30日に決定

イーサリアムは27日、コアデベロッパーが参加する「レイヤー会議208」にてイーサリアム開発者は次期大型アップデート「ペクトラ」のメインネット実装日を2025年4月30日に行うことで合意した。実装はビーコンチェーン(Beacon Chain)上のスロットは11599872となり、次の全コアデベロッパー会議にて一部の未解決な疑問なども含め確定することになる。

ロールアップやブリッジ、分散金融(DeFi)などのテストを行うセポリアテストネット(Sepolia)では3月5日、よりイーサリアムのコア機能をテストする場であるホルスキー(Holesky)では2月25日にペクトラアップデートが行われた。一方でこのテストでは両方のテストネットにてペクトラにおけるバグが確認され、イーサリアムがファイナライズしないトラブルが確認されたことでメインネット実装が延期されていた。

ペクトラアップデートの内容としてはイーサリアムにおける単一のバリデータのステーキングキャパシティを32ETH単位から最大2048ETHに引き上げることや、デンクンアップデートで導入したレイヤー2(L2)のためのブロブ(Blobs)のキャパシティ増加、アカウント抽象化などが実装される。

 

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ペクトラ後はフサカ(Fusaka)アップデートを予定

イーサリアムの発明者であるビタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏はペクトラアップデート後に「フサカ(Fusaka)」アップデートを早急に実装することを提案しており、2025年後半から2026年前半にかけてイーサリアムに導入される予定だ。

2023年の上海アップデートに提案されていたEOF(イーサリアム・オブジェクト・フォーマット=Ethereum Object Format )はフサカアップデートでの実装を予定、EOFはイーサリアムのコントラクト実行におけるセキュリティ強化やシステム全体をより管理しやすくすることを目的としている。またイーサリアム上のL2が使用しているブロブ(Blobs)のデータ可用性(Data Availability)を向上させるピア・ダス(PeerDAS)をメインの変更点としている。

現在多くのロールアップの採用を獲得しているセレスティア(Celestia)やアイゲンレイヤー(EigenLayer)のデータ可用性レイヤーは元々イーサリアムの領域を展開させたものであり、このデータ可用性におけるアプローチは2021年時点でダスをサージ(The Surge)のロードマップとしてヴィタリック氏が提案、2022年にはスカージ(The Scourge)として提案されたことで知られている。フサカで実装予定のピア・ダスではノードの効率化が図られ、各ブロックのデータをすべて保管する方式から一部のデータのみのダウンロードを行い、確認を暗号チェックにて行うという方式となっている。

いまだに分散金融ではイーサリアムL1が過半数の利用を占めているものの、L2ではアービトラム(Arbitrum:$ARB)がトップとなっており、続いてオプティミズムのOPスタックベースのコインベースチェーン「ベース」などが利用されており、zkEVMのジーケーシンク(zkSync:$ZK)やメタマスクのリネア(Linea)など多種多様に使用されている。これらのことからイーサリアムはL2のための改善を最優先しており、フサカアップデートに注目が集まるだろう。

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