アメリカの著名なエコノミストでビットコイン（BTC）評論家でもあるピーター・シフ（Peter Schiff）氏は、直近の「X」でビットコインに関する悲観的な見解を示しました。ビットコインが重要なレジスタンスラインを割り込んだ場合、投資家は価格下落のリスクに備えるべきだという注意喚起です。
シフ氏が予測する価格下落のシナリオ
シフ氏は対米ドルのビットコイン価格チャートを引用し、64,000ドル（約996万円）付近にある現行価格に対して、60,000ドル（約934万円）を重要なサポートラインとして示しました。その上で、この状況が長期保有者にとって望ましくないことを強調しています。
シフ氏はビットコインが60,000ドルを維持することの重要性を指摘し、投資家に対して慎重に行動することと、サポートラインの維持を願うことを促しています。さらに、もしもこのラインを割り込んだ場合、かなりの価格下落は避けられないという見通しも示しています。この予測は彼特有の懐疑論の一端かもしれませんが、ビットコインを取り巻く不安定性とボラティリティの高まりへの警告であることも事実です。
ビットコイン価格は半減期前に記録した73,000ドル（約1,136万円）から大幅に下落し、現在は64,000ドル近辺で推移しています。コインマーケットキャップのデータによると、直近24時間でも3.75%値を下げ、1ヶ月では4.38%下落しています。これは極めて不安定な価格状況を表しており、市場で迅速な価格修正がなければ、価格下落の可能性が一段と高まることを示すものです。
さらにシフ氏は、経験豊かな投資家であれば大幅な価格下落とボラティリティにも対処できるが、ビットコイン現物ETFに新規参入した投資家は、突然のショックに備えるべきだという助言を付け加えています。
価格上昇の可能性を予測するアナリストも
一方で著名な暗号資産（仮想通貨）アナリストのアリ・マルチネス（Ali Martinez）氏は、4月22日に自身の「X」上で、ビットコイン価格が上昇するという予測を明らかにしました。彼は今後順調に価格が上昇し、安定した高値である66,000ドル（約1,027万円）を目指すと述べています。
その後重要なサポートラインである66,000ドルを抜けると、次の重要なレジスタンスラインは69,900ドル（約1,088万円）から71,200ドル（約1,108万円）の間になると彼は予測しています。ただし、この楽観的な予測と同時にマルチネス氏は、潜在的な価格下落に対する注意も投資家に呼びかけています。彼が指摘するポイントは、価格が65,500ドル（約1,019万円）を下回ることがないかどうか、注意深く市場を監視する必要があるということです。
現在64,000ドル程度で推移する価格は、マルチネス氏が強調する重要なサポートラインよりかなり低めです。この価格下落トレンドが、ビットコインの蓄積スコアをゼロに押し下げた可能性があります。
蓄積スコアが高いほど、投資家がより多くのビットコインを入手していることになりますが、現状の価格推移が続けば、仮想通貨クジラ（大口投資家）がビットコインから離れるか、または現価格帯での蓄積を制限するかもしれません。
参考
・Renowned Economist Reveals What Will Happen If Bitcoin Can’t Hold $60,000
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