分散型アプリケーション(DApps)やNFTなどの分析を行っているダップレーダー(DappRadar)は11月3日、10月の分散型アプリケーション業界に関するレポートを公開した。
ゲーム関連のドミナンスは62%に到達
同社は、今回のレポートにおいて、「今年の初めから業界を苦しめてきたマイナス・トレンドの反転を目の当たりにした」と表現している。1日平均ユニーク・アクティブ・ウォレット数(dUAW)は270万近くと、9月とほとんど変化が無く安定した推移となっている。トランザクション数は9月の急増から6%と若干落ち込んだものの、合計8億3400万トランザクションとなった。
さらに、ゲーム分野のドミナンスが今月10ポイント上昇し、62%に達した。dUAWは166万に増加し、9月以来17%の増加となっている。一方、NFTとその他のカテゴリーは、UAWアクティビティがそれぞれ5%と7%増加した。NFTは59.5万UAW、その他カテゴリーは74万UAWとなっている。
また、ブロックチェーンごとにdUAWを見ると、NEARプロトコル(NEAR)が9月にBNBチェーンから王座を奪った後、2ヶ月連続で最もアクティブなチェーンとなった。NEARのUAWは10月に7%増加し、68.7万dUAWとなっている。
10月のNFTの出来高は9月から32%増加
減少が続いていたNFTの取引高は10月に一転し、9月から32%増加した。取引高は4億500万ドル(約610億円)超に回復したが、販売数は5%減少している。取引量ではイーサリアムが依然として首位で、取引量は50%急増した。そして、イミュータブルX(IMX)が2,200万ドル(約33億円)で2位となっている。
これに対し、ポリゴン(Polygon)は48%、スタークウェア(Starkware)は42%、フロウ(Flow)の販売量は32%減少した。
今回のレポートの中ではダップレーダーは、特筆すべきブロックチェーンとして、ソラナ(SOL)を挙げている。ソラナはかつてFTXの失墜に悩まされたが、NFT取引量は10月に15%増加し、ランキング5位となった。新規参入のzkSync Eraはこの1か月で取引高を88%伸ばし、NFT取引高は1200万ドル(約18億円)に達している。
Web3業界の今後の展望について同社は、「プラットフォームが改善され、ユーザー教育が進むにつれて、Web3業界全体の継続的な成長が期待される。ダップスやブロックチェーン技術の採用は価格だけでなく、実際のニーズや製品イノベーションに影響されるとはいえ、新たな強気市場に向けて星が並んでいるのかもしれない」とコメントしている。
参考
・DappRadar’s Dapp Industry Report for October 2023
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