【墨汁速報】米PayPal ”ステーブルコインPYUSD”に関してSECから召喚状を受け取ったと公表

決済業者最大手のペイパル(PayPal)が米国証券取引委員会(SEC)に提出した書類によると、同社は2023年8月にローンチした独自ステーブルコイン”PYUSD(PayPal USD)”に関しての法執行のための召喚状を受け取ったと公表した。ステーブルコイン最大手のUSDCを発行するサークル社も個人アカウントでの償還/発行を年内で終了を発表しており、SECは次の標的をステーブルコインにしていると見られる。

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PayPalへSECから召喚状送付

ペイパル社(PayPal)が米国証券取引委員会(SEC)に提出した四半期業績報告書(Form-10Q)によると、同社は現地時間2023年11月1日に法執行部より2023年8月にローンチした独自ステーブルコイン、PYUSD(PayPal USD)に関しての召喚状を受け取ったと公表した。

ペイパルのPYUSDはドルを裏付けに1:1に担保され、イーサリアム上でPYUSDとして発行されている。同社は2023年8月9日のPYUSD発表後、即座にサービスをローンチしており、仮想通貨取引所などが対応を発表するなど幅広く導入がされていくことが予想される。

ペイパルによるとSECはPYUSDに関連するプロダクト書類の提出を求めており、同社はSECの要請に答えて協力しているとしている。

SECの次の標的はステーブルコインか?

米国証券取引委員会(SEC)は既に仮想通貨取引所最大手であるバイナンスが発行するBUSDを証券として摘発しており、同社のステーブルコインは規制当局の要請により新規発行を停止、段階的に廃止することを発表している。

一方で米国最大手ステーブルコインであるUSDCを発行するサークル社はSECに関する発表はしていないものの、2023年11月30日に個人アカウントを廃止することを発表。つまり今後は法人アカウントや仮想通貨関連企業のアカウント以外がUSDCを直接発行/償還することができなくなるということとなる。

USDTを発行するテザー社は本社が元々香港であることから、変わらずサービスを提供しているとしており、個人でも法人でも10万ドル単位での償還に応じるとしている。ペイパルのPYUSDは既存企業が発行母体となる初のステーブルコインであり、テザー社が巨額の収益をあげていることを考慮すると今後も大手企業がステーブルコイン発行に乗り出すと見られる。

その傍らSECは次の標的をステーブルコインやDeFi(分散金融)に狙いを定めていると考えられ、今後の動向に注視する必要があるだろう。

 

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