分散型アプリケーション(DApps)やNFTなどの分析を行っているダップレーダー(DappRadar)は9月7日、2023年8月におけるブロックチェーン産業のレポートを公開した。
ダップス関連のdUAWが前月比17%増
今回のレポートによると、ダップス関連の1日のユニークアクティブウォレット(dUAW)が前月比17%増となり200万を超えた。この結果に対してダップレーダーは、ビジネスと投資家の関心が季節的に上昇する可能性が高いと指摘している。
また、1日のユニークアクティブウォレットをカテゴリーごとに分析すると、ゲーム関連のダップスが平均75万8330dUAWとなり、6%の成長率を記録した。一方、NFT関連のダップスは、dUAWで347%の増加、業界全体のアクティビティの15%のシェアを確立している。
ブロックチェーンごとに行った分析では、BNBチェーンが50万456dUAWで首位となり、ポリゴン(Polygon)が18万3726dUAWで続いている。同レポートの中でダップレーダーは、注目するべき点として、ユーザー・アクティビティで9%の伸びを記録し、dUAWで上位ブロックチェーンの4位に位置づけているレイヤー2プロジェクトのzkSyncを挙げた。
NFTコレクション上位5位がブロックチェーンゲーム由来
2023年8月NFT市場をさらに分析すると、取引高は前月比16%減となる5億5900万ドル(約823億円)、販売数は13%減の320万件となった。このような結果になったことにダップレーダーは、参入障壁の低いNFTの台頭を理由の1つとして挙げている。これらのアセットの特長は、個々の価値は小さいが、より多くの人々にアピールするように設計されていることだ。そのため、ダップレーダーは、「市場全体の指標に影響を与える可能性がある」と述べている。
また今回のレポートによると、2023年8月において最も取引されているNFTコレクション上位5位は、いずれもブロックチェーンゲームに由来している。この結果に対してダップレーダーは、「NFTとゲームのこの相互作用は単なる偶然ではなく、NFTがゲームエコシステムの中で果たす役割がますます統合されてきていることを示唆している」という見解を示している。さらに、同社のデータによると、ゲーム用NFTコレクション上位5銘柄の取引行動は、売りよりも買いに大きく傾いているという。このような結果に対し、同社は、「NFTのゲームへのシームレスな統合を知るユーザーが増えるにつれ、この分野はさらにダイナミックな発展を遂げるだろう」とコメントしている。
参考
・Blockchain Industry Regains Traction as 2 Million Unique Active Wallets Interact Daily
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