PoS(プルーフ・オブ・ステーク)とは?
暗号資産の世界には、マイニングに似たようなコンセプトで「ステーキング」をして暗号資産で金利のようにインカムゲインを得ることができる仕組みがあります。この仕組みを理解するにはまずPoSという概念を知る必要があります。
PoSはプルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake)を略したもので、コスモス(COSMOS)やテゾス(Tezos)などに採用されるブロックチェーンの形式です。ビットコインやライトコインをはじめとするPoW(プルーフ・オブ・ワーク)とは異なるアルゴリズムです。
PoWではブロックチェーンに新しいブロックを付け加える権利がある人を計算能力の競争で決定します。そのため競争に勝つために計算効率の高いマシンを購入したり、マシンをたくさん買いそろえてより多くの計算力を持って挑もうとします。
これに対して、PoSではトークンの保有量によってブロックを生成する人が決まります。トークンを持っている人は、二重支払いなどをしてネットワークの信用性を傷つけるインセンティブは少ないだろうという前提の元に設計されています。そして、ブロックを生成すると報酬としてトークンを得ることができます。
PoWのビットコインでもブロック生成に成功すると新規のビットコインを貰えますが、これと同じ仕組みです。ビットコインでは「マイニング」と呼ぶことに対して、COSMOSやTezosなどのPoSのブロックチェーンでは、この一連の作業を「ステーキング」と呼びます。トークンを保有する利用者はステーキングに参加をすることでブロック報酬を得ることができます。利率はそれぞれのブロックチェーンによって異なりますが、7%~15%などのものが多いです。
PoSに参加するには?ステーキングサービス、stakefishとは?
多くのPoSブロックチェーンは、ウォレットに入れておくだけで暗号資産が増えるというわけではありません。本来であればステーキングに参加するためにノードを運用したり、十分な量のトークンを買い集める必要がありますが、そこまで時間とお金を割けない一般ユーザーはステーキングに参加できる専用のサイトを使用する場合が多いです。
そのステーキングサービスの中で日本語版があるサービスが「stakefish(ステークフィッシュ)」です。
2020年11月時点でstakefishでは下記の銘柄のステーキングを行えます。
- Ethereum
- Tezos
- COSMOS
- Polkadot
- Cardano
- Kava
- Band Protocol
- Kusama
- IRIS Network
- The OAN
- Edgeware
- NEAR Protocol
- Solana
また、Ethereum2.0など将来的に対応する銘柄も多数あります。各銘柄の利率はサイトを参照ください。
ステーキングサービスを利用するメリットは?
先ほどステーキングに参加するのであればノードや資金を用意する必要があることについて述べました。ここではなぜステーキングサービスを使うほうが簡単なのか詳しく見てみましょう。
stakefishのようなステーキングサービスの事業者は対象となる各ブロックチェーンのバリデータとしてノードを運用していますが、一般ユーザーにとってはバリデータノードを自分で運用することは一般的ではありません。これは技術的な観点と、必要な資金の2つの点で難しいからです。
技術的な観点では、まずノード運用をする際にはノードを常にオンラインの状態したまま、安全かつ安定した状態を維持しなくてはなりません。また、ブロックチェーンのアップデートがある場合にはノード運用者はそれに対応する必要もあります。2つ目の資金については、各ブロックチェーンごとに最低ステーキング額などの要件がプロトコルで決まっていますが、個人で要件を満たすには厳しい金額の場合が多いです。
このような理由から、個人ユーザーはstakefishのようなステーキングサービスを使うことが一般的です。その場合、stakefishのサービスサイトを利用してサイトが運用しているノードにデリゲート(委任)をする形式になります。
自分でノードを運用しなくても委任をする場合でもステーキング報酬は得ることができます。この際に、ステーキングサービスの運営者は少額の手数料をデリゲートしたユーザーから徴収します。それがstakefishのビジネスモデルになっています。
stakefishは、ビットコインのハッシュレートの20-30%のシェアを抱えるマイニングプール大手のF2Poolを共同創業者によって設立されています。stakefishはPoSのチェーンのエコシステムを支えるため創られました。F2Poolはマイニングでのシェアがトップクラス、stakefishはステーキング量で2位や3位にランクインするバリデータです。ステーキングの対象になるアセットを保有している人はぜひstakefishの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
参考
・stakefish(ステークフィッシュ):https://stake.fish/ja/