
「JPYSCって結局JPYCと何が違うの?」
円建てステーブルコイン「JPYSC」に関連するニュースを受けて、SNS上では「JPYCと競合するのか」という議論が広がり、仮想通貨投資家の間でも関心が高まっています。実際、起業家の溝口勇児氏の投稿をきっかけに話題が拡散した側面もあります。
どちらも「1トークン=1円」の日本円ステーブルコインですが、法的な仕組みとターゲットが根本的に異なります。
個人投資家にとって今すぐ何かが変わるわけではありませんが、JPYSCが普及し始めると仮想通貨市場全体に大きな影響を与えます。
この記事では両者の違いを徹底整理し、今知っておくべきことを解説します。
目次
この記事のポイント
・JPYSCはSBIと新生信託銀行が発行する「信託型・3号電子決済手段」。JPYCは資金移動業者発行の「1号電子決済手段」
・最大の違いは送金上限——JPYCは100万円の制限あり、JPYSCは制限なし
・JPYSCのローンチ目標は2026年4〜6月。流通はSBI VCトレードが担う予定
・競合ではなく「棲み分け」——機関向けがJPYSC、個人・Web3向けがJPYC
・JPYSC流通の入口になるSBI VCトレードの口座を今のうちに準備しておくことが重要
なぜ仮想通貨投資家の間で話題になっているのか
SBIが円ステーブルコインを発表。これは岡部さんのJPYCと競合になるのかな。誰か教えて
— 溝口勇児 | 連続起業家 (@mizoguchi_yuji) April 3, 2026
もしそうなら、岡部さんの会社は年商400万しかない中で、稀代の経営者の北尾さんが競合になるなんて心配だな https://t.co/Ls8Ptr2ndR
JPYSCの話題がここまで広がっている背景には、単なる新サービスの発表以上の意味があります。
実際、発表後しばらくしてから「JPYCと競合するのか」という議論がSNS上で急速に広がりました。
起業家の溝口勇児氏の投稿をきっかけに、多くの投資家の関心が一気に高まった側面もあります。(⇒溝口勇児氏が関わった仮想通貨サナエトークン(SANAET)の解説記事はこちら)
ただし実態としては、両者はターゲットや制度設計が異なり、単純な競合というよりも役割の違いによる棲み分けと見るのが適切です。
最大の理由は、日本国内で初めて「本格的な機関向け円ステーブルコイン」が登場する可能性があるためです。
これまで国内の円ステーブルコインは、主に個人向け・Web3用途に限られていました。
しかしJPYSCは、信託銀行を発行体とする3号電子決済手段として設計されており、大口送金や企業間決済にも対応できる仕組みになっています。この点が、従来のJPYCとは大きく異なります。
さらに、SBIグループが主導し、流通をSBI VCトレードが担うという点も市場の注目を集めています。
SBIは証券・銀行・暗号資産を横断した金融インフラを持っており、その中で円ステーブルコインが実装されることで、仮想通貨市場と既存金融の距離が一気に縮まる可能性があります。
仮想通貨投資家の視点では、これは単なる「新しいトークンの登場」ではなく、「日本円がオンチェーンで本格的に流通するかもしれない」という構造変化を意味します。
そのため、ビットコインやアルトコインの価格動向にも間接的な影響を与える可能性があるとして、関心が高まっているのです。
JPYSCとは何か——SBIが仕掛ける「日本初の信託型円ステーブルコイン」
JPYSCは、SBIホールディングスとStartale Group(スターテイル)が共同開発している日本円連動ステーブルコインです。
2026年2月27日に正式なブランド名称とロゴが発表されました。
プロジェクトの役割分担は明確です。
発行体は新生信託銀行が務め、販売パートナーとしてSBI VCトレードが流通を担い、プロジェクト全体の技術開発はスターテイルが主導します。
資金面では、スターテイルグループが2026年3月26日にSBIホールディングスを引受先とする約80億円の調達を完了し、ソニーイノベーションファンドからの約20億円と合わせてシリーズA総額は約100億円となっています。
JPYSCとJPYCの違い—比較表で一目でわかる
「どちらも円と1対1で連動するステーブルコイン」ですが、法律上の区分が根本的に異なります。
この違いが使える用途と送金の上限を決定的に変えます。
| 比較項目 | JPYSC SBI発行・新登場 |
JPYC 既存・発行中 |
|---|---|---|
| 法的区分 | 3号電子決済手段 (特定信託受益権) |
1号電子決済手段 (資金移動業者) |
| 発行体 | 新生信託銀行(信託銀行) | JPYC株式会社(資金移動業者) |
| 送金上限 | 制限なし | 100万円(国内送金・滞留) |
| 主な用途 | 企業間決済 機関投資家 大口取引 |
個人・Web3 スタートアップ 小口送金 |
| ブロックチェーン | Strium Network(連携想定・未正式発表) | Ethereum・Polygon・Avalanche 等 |
| 流通開始 | 2026年4〜6月(目標) | 2025年10月27日〜(発行中) |
| 販売窓口 | SBI VCトレード(予定) | JPYC EX(公式サイト) |
表の中で最も重要なのが「送金上限」の差です。
JPYCは資金移動業者が発行する1号電子決済手段のため国内送金・滞留に100万円の上限があります。
一方JPYSCは信託銀行が発行する3号電子決済手段で、この制限がありません。
JPYSCが企業間決済や機関投資家向けの大口取引を主な用途とするのはこのためです。
なお、比較表に記載のブロックチェーン「Strium Network」については、2026年4月時点で公式に正式発表はされていません。
SBIとStartaleが共同開発中のレイヤー1チェーンとの連携が想定されていますが、正式なチェーンは規制対応完了後に発表される見通しです。
つまり、JPYCが「個人・Web3・スタートアップ向けのデジタル円」なら、JPYSCは「大企業・金融機関・国際決済向けのデジタル円」という位置づけです。
どちらが優れているかではなく、異なる層に向けた棲み分けと見るのが正確です。
個人投資家への3つの影響
① 直接的な使い方への影響は当面限定的
JPYSCは当初、企業間決済や機関投資家向けを主眼に設計されています。
個人が日常的に使える場面はローンチ直後には限られる見通しです。個人向けの小口決済・送金ではJPYCの優位性が続きます。
焦って何か行動を変える必要はありませんが、市場の動向を把握しておくことは重要です。
② 円ステーブルコイン市場の拡大が仮想通貨全体への追い風に
JPYSCが大口決済インフラとして普及すれば、「円建てデジタル通貨」への信頼と認知が高まります。
特に日本の機関投資家や大企業が円ステーブルコインを使い始めると、オンチェーン経済全体の流動性が増加します。
過去にUSDCやUSDTが機関投資家に普及し始めた際にBTC・ETH相場全体が上昇した流れと同様の展開が、日本市場で起きる可能性があります。
③ SBI VCトレードの存在感がさらに高まる
JPYSCの流通窓口がSBI VCトレードに集中することで、同取引所のユーザー基盤・取引量はさらに拡大する可能性があります。
SBI VCトレードはもともと出金手数料無料・Maker -0.01%と国内最安水準のコスト設計ですが、JPYSCローンチ後はさらに特別な位置づけになります。
口座をまだ持っていない方は今のうちに準備しておくことをおすすめします。
【注意点】
JPYSCの正式ローンチは「2026年4〜6月を目標」とされていますが、関連する規制・制度への対応体制の整備が前提です。
スケジュールは変更される可能性があります。
また、個人向けの販売・利用方法は現時点で公式に詳細発表されていません。
ニュースが出てから口座を作る、では間に合いません。
どれか1社だけでいい—今のうちに準備しておきましょう。
JPYSCの流通窓口はSBI VCトレードが担う予定です。
審査には数日かかってしまうので、
ローンチに備えて、今のうちに口座を作っておくことをおススメします
今後のスケジュールと注目すべきポイント
まとめ—今、仮想通貨投資家がとるべき行動
結論:今すぐやるべき3つのこと
① SBI VCトレードの口座を今すぐ開設する——JPYSCの流通窓口として最有力。ローンチ前に準備しておくことが機会損失を防ぎます
② 円ステーブルコイン市場の動向をウォッチする——機関投資家がデジタル円を使い始めると仮想通貨市場全体の流動性拡大につながります
③ JPYCとJPYSCは使い分ける視点を持つ——個人・小口送金はJPYC、大口・企業間決済はJPYSC。競合ではなく補完関係です
日本の円ステーブルコインは、JPYSCの登場で個人向け(JPYC)と機関向け(JPYSC)の二層構造が整いつつあります。
この流れが進むほど、個人でも「暗号資産を扱える環境」を持っているかどうかが重要になってきます。
まずは取引環境を整えるところから始めてみてください。
【詳細比較】国内主要仮想通貨取引所5社
SBI VCトレード
大手金融グループ運営|コスト重視派に人気

Coincheck(コインチェック)
初心者に人気のアプリ重視型取引所

bitbank(ビットバンク)
アルトコイン取引に強い本格派

OKJ
取扱銘柄数が多く、新興銘柄にも対応

bitFlyer(ビットフライヤー)
ビットコイン取引量で知られる老舗取引所

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免責事項
本記事は各種公開情報をもとに独自に解説したものです。
投資判断はご自身の責任で行ってください。
仮想通貨の売買には元本割れのリスクがあります。
JPYSCに関する情報はローンチ前のものであり、正式リリース時に変更される可能性があります。
参考資料
・SBIホールディングス 公式発表
(2026年2月27日 JPYSCブランド名称・ロゴ発表)
・Startale Group プレスリリース
(2026年3月26日 資金調達に関する発表)
・新生信託銀行 関連資料
(信託型ステーブルコイン発行体としての役割)
・SBI VCトレード 公式サイト・サービス情報
(JPYSC流通窓口としての位置づけ)
・JPYC株式会社 公式サイト・ホワイトペーパー
(JPYCの仕組み・発行形態)
・資金決済法(改正法含む)
(電子決済手段の分類:1号・2号・3号)
・金融庁 公表資料
(ステーブルコイン規制および電子決済手段の制度解説)
・溝口勇児 氏のSNS投稿
(JPYSCに関する議論拡散の発端)
・渡辺創太 関連発言・経歴情報
(SBIとの関係およびプロジェクト背景)
・各種暗号資産メディア・報道(2026年2月〜4月)
(JPYSC発表・資金調達・市場反応に関するニュース)