ブロックチェーンウォレットなどのアクティビティを分析しているナンセン(Nansen)が1月11日、人気NFTゲーム「アクシーインフィニティ(Axie Infinity)」用でもあるイーサリアム・サイドチェーンのロニン(Ronin)ネットワークについての調査結果を発表した。この調査の中でナンセンは、2021年11月にロニンネットワークがイーサリアムの560%以上に相当するトランザクションを処理していたと明かしている。
1ウォレットあたり1日100件の取引を無料で提供
今回のレポートによるとロニンは2021年11月、イーサリアムの560%以上に相当するトランザクションを処理した。イーサリアムのブロックタイムが平均13秒以下であるのに対し、ロニンのブロックタイムは3秒以下で、アクシーインフィニティのNFTを売買できるマーケットプレイスでの取引やネットワーク上での送金は数秒で完了するという。
今回のレポートでは、イーサリアムのトランザクションに必要なガス代についても言及している。2021年2月に一時350gweiを突破したガス代も、ナンセンが2022年1月には50gweiから100gweiで変動している。このようなガス代についてナンセンは、マイクロトランザクションは経済的ではないと語っている。一方で Roninでは、1日100回の取引を無料で提供している。さらに、2021年に発表された独自トークンであるRONを手数料として使用するようになれば、トランザクションの手数料は1ドル未満になるだろうとナンセンは予想している。
ロニンがブロックチェーンゲームの主要な存在に?
仮想通貨取引所バイナンス(Binance)は、2021年9月にロニンネットワーク統合を完了している。このため、バイナンスのアカウントも持っているユーザーは、ロニンネットワークで取り扱っているAXSやSLPを直接送受信することが可能だ。今回の調査によると、ロニンウォレットへの送金手数料は約3円であり、イーサリアムネットワークと比較して1116分の1の価格になるという。
ナンセンは、ロニンがより成熟し安定すれば、他のゲーム開発者がロニン上でゲームを構築し始めることができるだろうと推測している。さらに、ロニンネットワークはアクシーインフィニティを越えて拡大し、将来のブロックチェーンゲームのための主要なブロックチェーンとなる可能性があるとまとめた。
参考
・Ronin: The Engine Powering Axie Infinity’s Growth
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