どうも墨汁うまい(@bokujyuumai)です。イーサリアム2.0の開始となる約335億円相当の524,288ETHが2020年11月24日にデポジットコントラクトにステーキングされ、最短起動となる日本時間12月1日21時が確定しました。
本稿ではイーサリアム投資家がイーサリアム2.0にステーキングするべきか、どのような人がイーサリアム2.0に参加すべきかについて詳しく解説を行います。
イーサリアムセレニティ5年の月日をかけて遂に開始
イーサリアム2.0は通称セレニティと呼ばれており、イーサリアムがローンチした5年前から「最終的な完成版」として長期間のリサーチ、開発が行われてきました。普通のブロックチェーンプロジェクトが行わない度重なる監査、複数のテストネットでのバグ検証を経て、2020年11月5日ステーキングを行うデポジットコントラクトがメインネットにデプロイ(実装)されました。
この意味はイーサリアム2.0の最初期段階の開始がイーサリアムコミュニティに委ねられ、32ETHのステーキング(デポジット)が遂に開始されたことになります。そして24日、開始条件である524,288ETHがデポジットコントラクトにステーキングされたことで12月1日に予定通りにイーサリアム2.0の開始が確定したのです。
これにより32ETHをステーキングし、ネットワークに参加することで最大21.6%の報酬を得ることができるようになりました。
ETH超速報:イーサリアム2.0(ETH2)のジェネシスローンチが日本時間2020年12月1日9:00pm(UTC12:00pm)に決定?v1.0が無事マージされ、デポジットコントラクトがメインネット上にデプロイされる。#イーサリアム #Ethereum #仮想通貨 #暗号資産 $ETH #ETH2 #ステーキング #32ETH #バリデータ
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) November 4, 2020
イーサリアム2.0のステーキング手順
イーサリアムのステーキングが開始したといっても、どのような手順でステーキングするのか、報酬がもらえるのかについてはイメージがつかないでしょう。ここでは実際にステーキングとイーサリアム2.0への参加について簡単に解説を行います。
まず概要を示すと、下記のような流れになっています。
- ローンチパッドで32ETHをステーキングする
- ETH1のノードを建ててチェーン同期する
- Beacon Nodeを起動する
- バリデータノードにアカウントをインポートする
- バリデータノードを起動する
順を追って見ていきましょう。
ローンチパッドでステーキングする
まずバリデータになるのに必要となるのは、バリデータ登録条件である32ETHと、イーサリアム2.0ネットワークに参加するためのコンピュータ(以下PCとする)の2つが必須となります。32ETHはいわばバリデータに登録するための条件であり、重要なのは後者のネットワークに参加するためのPCです。
これらを用意したら、イーサリアムファンデーション公式のステーキングツール「ローンチパッド(Launchpad)」でステーキングのためのアカウントとデポジットデータを生成し、手順に従ってステーキングを行います。
下記画像が実際のステーキング画面で、ここで確認を押すと32ETHのステーキングが完了します。
出典:イーサリアム2.0ステーキングローンチパッドの使い方完全マニュアル
Beacon Nodeとバリデータノードを起動
そしてステーキング後が難関であり、コマンドラインになれていない非エンジニアには非常に難易度が高い作業となっています。まずイーサリアムクライアントのGethなどでETH1ノード、つまり現在のイーサリアムネットワークのブロックチェーンデータを同期する必要があります。
そしてイーサリアム2.0のクライアントをダウンロードし、キーボードでコマンドを打ってBeacon Nodeというイーサリアム2.0フェイズ0のブロックチェーンである「Beacon Chain」の同期を行います(12月1日まで開始されない)。Beacon Nodeの起動にはETH1ノードのブロックデータを検証するための「エンドポイント」が必要となっているのです。
そしてローンチパッドで作成したアカウントをバリデータノードにインポートし、イーサリアム2.0のウォレットを作成、その後バリデータノードを起動すれば晴れてイーサリアム2.0のネットワーク参加が完了となります!下記画像が実際のイーサリアム2.0へのバリデータ参加画面であり、Beacon Nodeとバリデータノードを両方とも実行しておかなければいけません。
出典:イーサリアム2.0ステーキングローンチパッドの使い方完全マニュアル
イーサリアム2.0ステーキングすべき?
32ETHをステーキングするまでの手順は少し難しいものの、コマンドを頑張れば32ETHのステーキングまではなんとかたどり着けるでしょう。対してイーサリアム2.0クライアントのインストールにはDockerやダウンロードスクリプトなど、ある程度の前提知識が必要となります。
そしてさらにローンチパッドで作成したアカウントのインポートや、Beacon Nodeの起動のためにETH1のエンドポイントを用意する必要などがあり、コマンドラインになれていない非エンジニアには非常に難易度が高いと言えます。
また32ETHステーキングはできても、Beacon Nodeやバリデータノードが起動できない場合、ステーキングした32ETHにペナルティを受けて資産が目減りしてしまうのです。またステーキングした32ETHは開発が進むまで引出しができないため、ペナルティを受けて引き出せないという状態に陥ってしまいます。そのためステーキングをするには最低限のコマンド知識や英語を読めたり、エラーを自己解決できる人が望ましく、上記で解説した手順がわからない場合には参加するのにはリスクがあるといえるでしょう。
イーサリアム2.0ステーキングをして参加したいけどコマンドや英語がわからないという方向けに、非エンジニアを前提とした詳しい解説「イーサリアム2.0ステーキング後のBeaconNodeとバリデータノード起動のやり方完全マニュアル」でサロンにて公開しています。