イーサリアム上で最大手の非中央集権取引所ユニスワップ(Uniswap)は、規制懸念からUniswap公式UIからの米株デリバティブトークンや、ショートトークンなどの取引を制限する実装を発表。
Uniswap公式での取引制限
イーサリアム上の非中央集権取引所Uniswapのプロトコルを開発するUniswap Labsによると、規制懸念により特定トークンの売買を制限すると発表。対象のトークンはUniswap上では全体の取引量からみて一部であり、より良い環境を作るためであるとしている。
Uniswap.app公式自体はイーサリアム上のコントラクトにアクセスするためのものであり、実質的には売買を完全規制することができない。一方でDEXアグリゲーターである1inchは、対象のブラックリストに入れられたトークンを取引できないという報告も上がっており、DeFi全体へ波紋を呼んでいるようだ
"consistent with actions taken by other DeFi interfaces"
Comment below what "others" are included, example:@1inch returns error when trying to execute swaps for that blacklist of derivatives https://t.co/JOApf7B61W pic.twitter.com/vCQNNFzEKB
— PEPO🇦🇷 (@0xPEPO) July 23, 2021
Synthetixなどの「合成資産」が対象
公開されたUniswapの取引制限リストによると、対象となるのは129トークンであり、主に
Synthetixの米株デリバティブ(合成資産)
Synthetixの為替トークンやゴールド(合成資産)
Synthetixのショートトークン(合成資産)
Opynプット、コールトークン(オプション取引)
やUMA、MirrorなどのマイナーDeFiデリバティブトークンなどだ。
DeFiデリバティブと規制懸念
Synthetixでは、SNXを担保に合成資産をデリバティブトークンとして発行や取引をすることができ、これらの合成資産にはテスラ($TSLA)やアップル($APPL)の他、Forexの為替やゴールド、ビットコインやイーサリアムのショートを行なうことができるインバーストークンなどほとんどの合成資産が含まれている。
またDeFiオプション取引を提供しているOpynではプットやコールを活用し、DeFi上で多彩な取引戦略が可能となる一方で、これらの米株やオプション取引はCFTC(米商品先物取引委員会)の管轄下であるため、ライセンス問題などが今後出て来る可能性もあるだろう。
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