ソラナ・ラボ(Solana Labs)は2020年4月8日に、プロトコルに関するIPとSOLトークンの大部分(1億6,700万SOL)をソラナ財団に譲渡しています。ソラナ財団とは、ソラナプロトコルのエコシステム拡大と発展を後押しすることなどを通じて、公共財としての分散型技術の普及促進することを目的に設立された組織です。今回はソラナ財団のビジョン、その主な取り組み内容、構成メンバーを紹介します。
ソラナはスマートコントラクトを実行できる2020年にローンチ予定の汎用ブロックチェーンです。ソラナは、レイヤー2やシャーディングを必要とせずに秒間で5万トランザクションを実行できる点でゲームチェンジャーだと期待されます。詳しくは下記の記事をご覧ください。
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ソラナ財団のビジョン
ソラナ財団設立の目的は、公共財としての分散型技術の採用を促進することです。その見据えるビジョンとは個人が自分のデータの所有権を保持し、第三者に依存することなく価値の移転を行うことができるネットワークの構築、及びそのアクセスを可能にする世界の実現です。
ビットコインなどのブロックチェーン技術は、個人のプライバシーを守り、個人が自分のデータの所有者になれるように権限を与えることができます。そのため分散化された許可を必要としない検閲耐性をもつネットワークが作れるのではないかという期待感も内包した技術として着目されます。ソラナ財団は、このようなブロックチェーン技術に期待されるビジョンをさらに押し進めるために、グローバルマーケットプレイスの技術的ニーズを満たす可能性のあるソラナプロトコルのエコシステム拡大と発展に焦点をあてた取り組みを行っています。
ソラナ財団の主な取り組み
ソラナ財団は「助成金プログラム」などを通じて分散型技術の教育・採用支援、分散型技術の研究開発支援を行うことを主な取り組み内容として挙げています。「助成金プログラム」は一般的なエコシステムの課題に取り組む第三者主導の研究開発イニシアチブのための資金援助を担うものです。
具体的にはソラナプロトコルの開発支援や分散型技術開発に不可欠な研究を行っているチームと協力するとしており、当初は検証可能な遅延ファンクション、暗号学、コンセンサスアルゴリズム、RSAアキュムレータ、安全な計算ハードウェア、しきい値署名、ガバナンス、インターチェーンの相互運用性に関与するチームを支援するとしています。
ソラナ財団のメンバーにはソラナの共同創立者の一人であるAnatoly Yakovenko氏、Staking Facilitiesの共同創設者Waolfgang Albrecht氏、Summaの共同創設者であり、クロスチェーン開発などを手掛けるJames Prestwich氏、クリプトファンドMulticoin CapitalのMable Jiang氏がその名を連ねています。