アメリカの大学生が、今月ソーシャルニュースサイトのレディット(reddit)に「私は仮想通貨への投資で人生を台無しにしたのか?」というタイトルで、仮想通貨への投資で成功したものの、税金が払えそうにないという悩みを投稿していたことが分かった。
仮想通貨で57万円が1億円に
同投稿によると、カリフォルニア州に住むこの学生は、2017年5月に友人がイーサリアム(ETH)を大量に買ったという話を聞き、5,000ドル(約57万円)相当のイーサリアムをコインベース(Coinbase)で購入。2017年5月1日時点での、1ETHの価格は約85ドル(約8,600円)だった。
2017年12月に学生の資産は88万ドル(約1億円)に到達。100万ドルに達した時点で現金化を考えていたというが、2018年に入りさまざまなICO(イニシャル・コイン・オファリング)に投資し、保有する通貨も次々と下落し現在の資産は12万5,000ドル(約1,400万円)にまで減少した。
この学生は取引した仮想通貨をドルを含むその他の法定通貨に交換してはいないものの、仮想通貨同士での取引は行っていたという。そして2017年の税金の支払い額について、この学生は40万ドル(4,500万円)になるとコメントしている。
アメリカの仮想通貨の税収は2兆円越え?
アメリカ合衆国内国歳入庁(IRS)のデジタル資産による利益の報告に関するガイドラインによると、アメリカでは仮想通貨の売却もしくは交換による利益は課税の対象になっている。
そのためアメリカ在住の仮想通貨の投資家は、税金申請書の「1099-K」を使用し申告する必要があり、コインベースをはじめとする、取引所はこの申告過程を簡素化するシステムを投資家のために提供している。
アメリカ最大の書店チェーンのバーンズ・アンド・ノーブルで時給12ドルでアルバイトをするこの学生は、「これまでタックスリターン(日本でいう確定申告)の申請もしたことがなく、何から始めればいいか分からない。私の人生は終わりなの?」とコメント。
その後さまざまなアドバイスが寄せられ、学生は「仮想通貨を専門とする税理士と相談することになりました。ありがとうございます。精神的につらい数カ月でした」と投稿していた。
ファンドストラット社のトム・リー氏(Tom Lee)は今年4月に、2017会計年度のアメリカの仮想通貨取引に関する税収について、IRSは約250億ドル(約2兆8,000億円)を見込んでいると推測していた。
関連
★イーサリアム(ETH)の相場