ソラナ(Solana)上の分散型金融(DeFi)プロジェクトであるアプリコットファイナンス(Apricot Finance)が10月19日、メインネットローンチを発表しました。
アプリコット(Apricot)とは?
アプリコットは、Solana上でのレバレッジド・イールド・ファーミングを可能にするレンディング・プロトコルです。ユーザーをリスクから守り、イールドを最大化できるようにすることをミッションとしています。
アプリコットファイナンスは、2021年夏に行われたソラナシーズンハッカソンの東アジア部門で、DeFi、NFT、Web3の分野で1位を獲得したプロジェクトです。2021年6月に資金調達を発表し、8月にもデルファイ・ベンチャーズ(Delphi Ventures)や ソラナ・キャピタル(Solana Capital)などから400万ドル(約4億5,000万円)の資金調達を行っています。
アプリコットが備える3つの機能
アプリコットには下記の3つの機能があります。
1. 資産を預けて利息を得るアプリコットレンド
2.レバレッジド・イールド・ファーミングを行うアプリコットクロスファーミング
3.リスクを管理するアプリコットアシスト
順番に詳しく紹介してきます。
アプリコットレンド(Apricot Lend)
アプリコットレンドは、通常のDeFiレンディング機能で、アプリコットの最も基本的な構成要素です。資産を預けて利息を得たり、預けた資産を担保にして他の資産を借りたりすることができます。
アプリコット クロスファーム(X-Farm)
アプリコットのX-Farm(クロスファーム)は、クロスマージンのレバレッジ・イールド・ファーミングを提供しており、ユーザーは保有しているトークンから最大限のイールドを得ることができます。
USDT-USDC LPを例に考えてみましょう。他のレバレッジ・イールド・ファーミングができるプロトコルでは、ステーブルコインのペアをファーミングする際、USDTやUSDCなどをウォレットに保有しておき、無い場合はまず他のトークンをステーブルコインにスワップする必要がありますが。X-Farmでは、ユーザーはステーブルコイン以外の資産を担保にして、最大3倍のレバレッジでステーブルコインを借りることができます。これらのステーブルコインは自動的にプールされ、ステーキングされるため、3倍のファームの利回りが得られます。
X-Farmは、すでに持っているトークン(SOL、 BTC、 USDT、 USDCなど)をデポジットし、借り入れたアセットを使って3倍のレバレッジをかけてLPトークンをファーミングでき、LPトークンは自動でステーキングされていて、定期的に複利で再ステーキングされるので3倍のレバレッジ分のイールドをすぐに獲得し始められる点が強みです。
アプリコットアシスト 1.0
アプリコットアシストは、清算のリスクなどを管理するためのツールで、レバレッジをかけたポジションを管理し、自動でセルフレバレッジ解消を行うことで、清算リスクを軽減させます。例えば、担保資産の売却・償還をいつ開始するか売却・償還すべき資産は何か、どのくらいかなどを管理できます。
アシストは、使用した借入限度額が自分で設定した値を超えると、自動的にトリガーがかかり、アカウントのレバレッジを解消します。アシストを有効にしておくと、トリガー条件が満たされたときにバックグラウンドプログラムが実行され続けます。
暗号資産のマーケットは24時間365日稼働しているため、寝ている時に資産価格の変動によってアシストが起動することがあります。そのために透明性と説明責任を高めるために、アシストのすべてのトリガーアクションの記録を残し、アシストがいつ何をしたかを正確に確認できるようにする履歴機能も開発されています。
その他の情報
DeFiはある程度稼働実績を見ながら安全なプロトコルか見極められることが多いですが、それに加え、アプリコットファイナンスはサイバーセキュリティ監査会社であるHalbornからのコード監査を受けています。
また少しおしゃれなライトカラーモードも最近追加されました。メインネットローンチ時にはPhantom、Sollet、Coin98、Solflare、Slope、Math Walletに対応予定で、今後さらにアセットプールの拡充を目指していくようです。
【さらに知りたい方は】
ドキュメンテーション:https://docs.apricot.one/
ブログ:https://apricotfinance.medium.com/updates-on-mainnet-launch-8f76855cc652