ETHハッシュレートが史上最高に、ETH2.0への移行など重要な更新続く

イーサリアム(ETH)のハッシュレートが1月末、史上最高値の1.11PH/s(1.11x1000兆/秒速)に達しました。

ハッシュレートが高いとネットワークの安全性高まる

仮想通貨市場データプロバイダーであるグラスノード(Glassnode)のデータによると、1月27日に達したこの新記録は、1月13日に付けた過去最高の1.08PH/sからわずか1カ月以内に達成されました。イーサリアムハッシュレートは、イーサリアムネットワーク全体の計算能力を示す指標です。理論的には、ハッシュレートが高いほど、ネットワークの安全性が高まり、ネットワークへの51%攻撃の可能性が低下します。

ちなみに1秒間に1回ハッシュ計算ができる最小単位はH/sと表記されます。1秒に1000回はKH(キロハッシュ)、1秒に10億となるとGH(ギガハッシュ)そして1秒間に1兆ハッシュとなるとTH(テラハッシュ)、1秒に1000兆でPH(ペタハッシュ)と定義されています。

ハッシュレートが低すぎると、その結果ノード数が少なくなり、トランザクションが遅くなり、セキュリティが低下、コスト高になるため、ネットワークに損害を与える可能性があります。今回のハッシュレートの増加はまた、イーサリアムネットワークに加わるマイナー(採掘者)が増えていることを意味します。

ETHネットワークはPoWからPoSに移行する重要なアップグレード待ち

2022年はイーサリアムにとって重要な1年になります。ETH2.0によって、ネットワークは現行のプルーフ・オブ・ワーク(PoW)コンセンサスアルゴリズムからプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に移行します。

6月までに作業完了を目指すアップグレード実装によって、ETH開発チームは現行のブロックチェーンとスケーラビリティなどいくつかの問題を解決します。イーサリアムネットワークは現在、ETH2.0への歴史上最も主要なアップグレードに取り組んでいます。

ETH2.0のコアに相当するビーコンチェーン(Beacon Chain)とマージ(marge)、シャーディング(sharding)は、今回の一連のアップグレードの3つのフェーズであり、エネルギーを大量消費するPowからPoSへ切り替わります。

イーサリアムブロックチェーンのユーザーはアップグレード後、ユーザーはほとんどすべての競合よりスケーラブルで安全かつ長持ちするネットワークになることを心待ちにしています。

参考
Ethereum Hashrate Reaches New All-Time High

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イーサリアムのステーキング数は320万ETH(約4,700億円)を超え、イーサリアム2.0上でアクティベート(正式登録)されたバリデータ数は記念すべき10万を超えた。バリデータ数の増加は今後のイーサリアム2.0の次の開発となる「フェイズ1」のセキュリティを確保する重要な指標となる。