イーサリアム2.0のデポジットコントラクトへステーキング(預入)されたイーサー数がついに1000万ETH、約3兆円を突破。これはイーサリアム2.0のネットワークを安全に保つバリデータの登録アカウントが31万以上されたことになり、ネットワークのセキュリティ向上とETHのロックという大きな影響を持つ
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3兆円(1000万ETH)がイーサリアム2.0へロック
イーサリアム2.0のネットワークにバリデータとして参加するために必要な32ETHのステーキングは、10日についに大台となる1000万ETHを突破。ETH価格は下落しているものの、時価で3兆円を超えるETHが預入先のデポジットコントラクトに保管されている。
1バリデータにつき32ETHが必要となることから、バリデータの登録は31万アカウントを超えることになる。現在イーサリアムバリデータは30万アカウントがオンラインになっており、イーサリアム独自のプルーフ・オブ・ステーク(PoS)である「Casper FFG」において、バリデータ数の増加はセキュリティの上昇を意味する。
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— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) March 10, 2022
イーサリアムの発行数の10%がデフレ
イーサリアムは2021年に導入したEIP-1559により、支払われた手数料の大半がバーン(焼却)されており市場供給量が約13秒ごとに減少、つまりデフレしている。
1年足らずでバーン数は約200万ETHとなっており、ステーキングでロックされているETHを含めると約1200万ETHが全体から減少していることになる。
出典:Ultrasound - EIP-1559によるETHのバーン数
ETHの市場供給量は2022年3月現在で1199万ETHとなっているため、約10%デフレしているということだ。このデフレは価格上昇だけでなく、売り圧力の減少に貢献しているため、ステーキングはセキュリティを向上してETH価格の安定に貢献しているということになる。
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The Merge後には32ETH引出しが可能に
The Mergeはイーサリアムが現在のマイニングを修了し、完全にプルーフ・オブ・ステーク(PoS)へ移行するイーサリアム過去最大のアップデートだ。このマイニングの廃止はマイナーのETH報酬が無くなるため、ETH発行数が極端に減少することになる。
イーサリアム発明者のヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏によると、このThe Merge後には現在ロックされている1000万ETHを引出し可能とする別のアップデートがロードマップとして描かれている。
だがThe Mergeは2022年6月前後を予定しており、引出しアップデートまでは1年以上の猶予があると言えるだろう。
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