【墨汁速報】テラのLUNA裏付けの80000BTCをLFGが売却していたと発表 LUNAとUSTを大量に保有

テラプロトコル(Terra Protocol)の仮想通貨「LUNA」と発行を行うステーブルコイン「UST(Terra USD)」の安定とサポートを目指すルナファンデーションガード(Luna Foundation Guard)が現在の保有仮想通貨の残高を発表した。LUNA価格が暴落時にUSTのペッグを守るために保有していたビットコインを2022年5月7日に当時の価格で約3200億円に相当する80000BTC売却していたことを明らかにした。

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裏付けの約3200億円のビットコインを売却

テラプロトコルのルナファンデーションガードは、USTのペッグ崩れが始まった2022年5月10日に行方が不明となっていたビットコインを売却していたことを発表。

2022年5月16日時点でのビットコイン保有額は313BTCしか残っておらず、LUNAの価値を担保するための「リザーブ」として購入していたBNBやAVAXを保有しており、ほとんどは無価値となってしまったLUNAと0.08ドルの価値しか持たないUSTが大半となっている。

10日の時点で保有していたビットコイン数は80394BTCだった。このビットコインはUSTのペッグがLUNA価格に依存するため、LUNA価格暴落時に買い支えなどに利用されるとしていた。

テラのビットコイン売却経緯は?

ルナファンデーションガード(LFG)によると、52180BTCを対USTで売却するために送金し、売却できたのは46876BTCとなっており平均で1ビットコインを323340USTで売却して約15億USTの買い支えを行ったことになる。

この最初の買い支えは10日以前であるとしており、さらに1USTが0.75ドルに下落した現地時間10日に追加で33206BTCを35054UST平均で売却し、11.6億USTを買い支えたとしている。さらにLUNA価格が1ドルを記録した5月12日には買い支えたUSTで2.2億LUNAを購入。

結果として16日現在のルナファンデーションガードの(LFG)の準備金は

313BTC
39914BNB
1973554AVAX
18.4億UST
2.2億LUNA
となっている。

ビットコインで買い支えるもほとんど無価値に

ルナファンデーションガードは準備金として保有していたビットコインをUSTに売却したということは、下落の真っ最中にUSTを買い支えたということになる。

さらにそのUSTでLUNAを買い支えてLUNA価格暴落によるセキュリティの低下を防ぐために2.2億LUNAをテラプロトコルにステーキングしたという。このLUNAは1ドルで購入していたとしても、現在は0.00018ドル(裁定は0.00001ドル以下)まで暴落しており5555分の1となっているため、わずか4万ドルの価値しかない。

また保有している残り半分のUSTも0.08ドルを下回ってさらに下落していることから、407万ドルの価値しかないことになる。

ルナファンデーションガードの準備金は500分の1となり多大な損失へ

現在のルナファンデーションガードが保有する準備金は、ドル建てで約8142万ドル(約10.5億円)相当となっている。8万ビットコインを保有していてた5月3日には40億ドル(約5172億円)相当あったことから、準備金は約500分の1へと減ってしまったことになる。

LUNAの価格下落はテラが1.5億USTをDeFiのカーブファイナンス(Curve Finance)から引出したことが引き金であり、LUNA価格が70万分の1に暴落してほぼ0となった経緯は下記のようになっている。ここからの復帰は裏付けとして重要だったビットコインを失い、ファンデーションとしての資金にも余裕がないことからも非常に厳しいだろう。

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