オーストラリアに拠点を構えるベンチャーキャピタルのテルストラ・ベンチャーズ(Telstra Ventures)は8月3日、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、のブロックチェーンエコシステムの開発者に関する調査レポートを発表した。
ビットコインの貢献者数は2021年末から8.2%増加
テルストラ・ベンチャーズは、今回のレポートの中でイーサリアムの貢献者が2018年から2022年までの4年間の間で年24.9%の割合で増加していると発表している。一方で、2021年11月にイーサリアムが価格最高値を迎えて以来、貢献者数は9.0%減少しているという。同社は、イーサリアムのエコシステムについて、「最大かつ最強の開発者コミュニティ」と評している。
ソラナの貢献者数は、2018年からの4年間で年173.0%の割合で増加していることも明らかになった。しかし、ソラナにおいても2021年11月に価格最高値を迎えて以来、アクティブな貢献者数は21.0%減少している。同社はソラナのエコシステムについて、「急速に成長している」と評価している。
ビットコインに関しては、2018年からの4年間で17.1%の割合で貢献者の数が増加していると発表した。ビットコインは、2021年10月に価格最高値を迎えており、これ以来アクティブな貢献者数は8.2%増加している。同社は、ビットコインのエコシステムについて、「安定した成長」と評している。
まだ資金が不足していることを示唆
テルストラ・ベンチャーズは、今回の調査において、ベンチャーキャピタルや企業からの支援の有無についてもまとめている。同社は、イーサリアムとソラナ、ビットコインの3エコシステムを通じて最も活発なプロジェクト上位10件の内、7件がベンチャーキャピタルと企業投資家と連携していることを明らかにした。
これに対して、各エコシステムで最も活発なプロジェクト上位10件を見ると、ベンチャーキャピタルや企業投資家の支援を受けているのは4~5件に過ぎないことも判明している。同社は、このような調査結果について、まだ資金が不足していることを示唆していると述べている。
また同社のヤッシュ・パテル(Yash Patel)ジェネラルパートナーは、「ブロックチェーン開発者がWeb3エコシステムにコミットすることが、この分野の中長期的な存続の基盤を形成している」とコメントしている。
参考
・Blockchain Open-Source Developers Signal Strength of Web3 Community
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