関東財務局は、破産危機にある仮想通貨取引所FTX.comの日本法人に当たる「FTX Japan」に対して1ヶ月の業務停止及び業務改善命令となる行政処分を発表。FTX Japan顧客の預かり資産の正確な把握などを求めており、FTX CEOのサム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)氏の顧客資産使い込み報道による心配を払拭する必要があるようだ。
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引出し停止のFTX Japanに業務停止命令
関東財務局が発表したFTX Japanに対する行政書分の内容は、主に顧客の預かり資産についてであり預かっている仮想通貨の正確な把握や1ヶ月間の業務停止命令となる。
(1)業務停止命令(法第63条の17第1項)
令和4年11月10日から令和4年12月9日までの間(または資産返還を財務局ができるまでの間)、暗号資産交換業に関する業務及び当該業務、新規の入金を停止
(2)業務改善命令(法第63条の16)
・ユーザーの預かり資産の正確な把握
・不足分を会社財産を利用して補填しないこと
・ユーザー保護に務めること
(3)上記(2)に関する業務改善計画を令和4年11月16日までに書面で提出すること。
(4)業務改善計画の実施完了までの間、1ヶ月毎の進捗・実施状況を翌月10日までに、書面で報告すること。
としている。
超速報:FTX Japanに対して関東財務局は1ヶ月の業務停止及び業務改善命令の行政処分を発表
— 墨汁うまい(Bokujyuumai) (@bokujyuumai) November 10, 2022
「利用者に明確な理由を説明することなく、親会社であるFTX Trading Limitedの方針であるとして、再開の日程を明示しないまま、利用者に対する預かり資産の出金停止」
を理由としている#ビットコイン #FTX pic.twitter.com/vBenjOkJ1o
FTXでの顧客資産使い込み報道が原因か
リーク情報によるとFTXのCEO、サム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)氏が自身の投資会社であるアラメダリサーチ(Alameda Research)の損失を支えるために顧客資産を使い込んでいるとロイターが報道。
またFTX Japanが提供していた最大で8%の高金利レンディングであるFTX Earnの委託先がこの使い込みを行ったとされるFTX.comだったことから、FTX Japanの顧客資産も親会社の出金停止に影響されている可能性が投資家の間で懸念されている。
FTX Japanは11月9日に「本社の対応方針に従って出金サービスの一時停止」と発表。これによりFTX.com及び顧客の仮想通貨を分別管理されているとするFTX Japanの両社共にユーザーは資産を引き出せない状態となっている。
FTX CEOは資金調達を最優先
FTX社内のSlackのメッセージのリークによると、サム・バンクマン・フリード氏は現在停止している仮想通貨の出金を行うためには5848億円(40億ドル)が不足しているため、資金調達を最優先に動いているという。
当初この出金停止に対処するためにライバルとなる最大手仮想通貨取引所のバイナンスに助けを求め、買収する流れとなったもののFTXの内部調査及び財務状況を調べるデューデリジェンス後に買収を撤回。
合計で1兆を超える資金不足となっているFTXを買収または資金提供を行う企業が出てくるかが、FTXユーザーが債権者になるかの境目となるだろう。
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