
目次
ブラックロックIBITからの記録的資金流出の詳細
要約: ブラックロックの現物ビットコインETF「IBIT」は2025年11月、SoSoValueのデータベース上で過去最大となる約12億6,000万ドル(約1,953億円)の月間純流出を記録しました。これは2024年1月の上場以来初めての大規模な本格流出であり、市場全体に強い警戒感を与えています。
IBITの資金流出の主なタイムライン
11月のIBITは「毎日少しずつ」ではなく、中旬にかけて一気に資金が抜けた構図です。SoSoValueや各種レポートを総合すると、以下のような流れになっています。
- 11月11日前後
- 流出が本格化(単日で約2億ドル規模の流出と推計)
- 11月13~15日
- 11の米スポットBTC ETF全体で約8.7億ドルの純流出(史上2番目の規模)
- このうち、11月15日のIBIT単体で約4.6億ドル流出と報じられており、IBITとしては史上最大の単日流出
- 11月中旬~下旬(17~18日前後)
- 数億ドル規模の流出が断続的に継続
- 月間トータルで12億6,000万ドルの純流出に到達(上場以来最大)
IBIT価格への影響:
- 11月初旬:1口あたり約62ドル前後
- 11月19日時点:約52ドル前後(4月以来の水準)
- 下落率:およそ16%の下落
ビットコイン現物価格も、10月初旬の約12万6,000ドル前後の史上最高値から、11月中旬には8万9,000~9万2,000ドル台まで約25~30%調整しており、ETFからの資金流出と価格下落が相互に悪循環を生んでいる格好です。
なぜIBITからの流出が重要なのか
1. 市場のベンチマーク的存在
- IBITは米ナスダックに上場する最大の現物ビットコインETFで、
運用資産総額(AUM)は約750億ドル前後と報じられています。 - これは米スポットBTC ETF市場全体(AUM約1,250億ドル前後)の4割程度を占める規模であり、IBITの資金フローは「米機関投資家のビットコインに対するスタンス」を映すベンチマークとして見られています。
2. 上場以来初の「本格的な月間純流出」
- 2024年1月の上場以来、IBITはほぼ一貫して純流入超過を続けてきました。
- しかし2025年11月は、月次ベースで初めて10億ドル超の純流出を記録し、
「機関マネーが一斉に利益確定やリスク縮小に動いた初めての月」になっています。
3. 機関投資家の信頼指標が揺れたという意味
- IBITにはハーバード大学のエンダウメント(基金)など、超長期志向の機関投資家も多数参加していることが判明しています。
- その「最も信頼された入り口」から資金がまとまって抜けたことは、
- 単なる個人投資家の売りではなく
- プロ投資家側のリスク姿勢が明確に変化したサイン
として受け止められています。
IBITにおける大規模単日流出の代表例
| 日付 | IBITの主な流出規模 | 補足 |
|---|---|---|
| 2025年10月末~11月初旬 | 数億ドル規模の断続的流出 | FRBの「利下げ慎重」スタンスでリスクオフへ |
| 2025年11月15日 | 約4.6億ドル(過去最大の単日流出) | IBIT単体の記録的流出、直前に全ETF合計で8.7億ドル流出 |
| 2025年11月中旬~18日 | 1日あたり1~3億ドル規模の流出 | 累計で12.6億ドル超の月間流出へ |
米国ビットコインETF全体の資金動向
要約: ブラックロックのIBITだけでなく、米国に上場する11本の現物ビットコインETF全体でも、2025年11月は約25億9,000万ドル(約4,000億円)規模の純流出となっており、ローンチ以来でも「過去最大級の流出月」と報じられています。
米国ETF全体の月次資金フロー推移(概算)
SoSoValueや各社レポートからおおよその数字をまとめると、米スポットBTC ETFの月次フローは概ね以下のような推移です(※いずれも概算・速報ベース)。
| 月 | 純流入/流出(概算) | 主な出来事 |
|---|---|---|
| 2024年1月 | +約46億ドル | 現物ETF上場開始、初期の熱狂的な資金流入 |
| 2024年3月 | +約50億ドル超 | ビットコイン7万ドル突破、ETFへの買い集中 |
| 2024年6月 | +約10億ドル前後 | 半減期後の一服、流入ペースは減速 |
| 2024年8月 | -約27億ドル | 当時最大級の流出、調整局面入り |
| 2024年10月 | +約35億ドル | トランプ再選期待・FRB利下げ期待で再び資金流入 |
| 2025年1月 | +約28億ドル | 年初の再エントリー需要 |
| 2025年11月 | -約25億9,000万ドル | IBIT主導の大規模流出、過去最大級の月間流出 |
※月別の細かい数値は日々の増減を合算した近似値であり、最終的な確定値は若干前後する可能性があります。
11月の主要な流出記録
週次フロー(2025年11月)概況:
- 11月第1週:小幅な流出と流入が交錯(ほぼ横ばい)
- 11月第2週(4~8日):約6~7億ドルの純流出
- 11月第3週前半(11~15日):約11億ドル超の純流出(史上最大級)
- 11月18日前後:2日間で合計約7億ドルの流出
単日ベースの「大流出日」代表例:
| 日付 | 全ETF合計の流出額(概算) | 主な要因 |
|---|---|---|
| 2024年8月1日前後 | 約9億ドル規模 | 当時の急落局面、最大級の流出日として記録 |
| 2025年11月13日 | 約8億7,000万ドル | ローンチ以来2番目の規模の流出、FRBの慎重姿勢でリスクオフ |
| 2025年11月上旬のある1日 | 約5.6億ドル | 「8月以来最大」の単日流出、FBTC中心に売りが集中 |
流入/流出日の比率変化
過去の平均と比べると、11月の資金フローの「質」が明確に変化しています。
- 2024年平均(1~10月)
- 流入日:およそ60%
- 流出日:およそ40%
- 月平均純流入:+10~15億ドル程度
- 2025年11月(直近データ)
- 流入日:25%前後
- 流出日:75%前後
- 月間純流出:約25.9億ドル
明らかに「流入優勢 → 流出優勢」に振れた月であり、投資家のスタンスが構造的に変化しつつある局面と見られています。
資金流出の3つの主要原因
要約: ETFからの大規模流出は、
(1) FRBの利下げ期待後退による金利・ドル高、
(2) 機関投資家のリスク配分見直し、
(3) ビットコインの「デジタルゴールド」神話に対する懐疑
の3つが複合的に重なった結果と考えられます。
原因1:FRBの金融政策と「利下げ期待後退」
ざっくりした流れ:
- 10月末:市場は「年内追加利下げ」をほぼ織り込み
- 10月29日:FOMC後、パウエル議長が「追加利下げは確定ではない」と慎重姿勢
- 11月上旬:米10年債利回りが4%台前半まで上昇、ドル高・金利高へ
- 結果として、リスク資産(株・暗号資産)からの資金シフトが加速
仕組み:
- 利下げ期待が後退 → 債券利回り上昇
- 「金利ゼロのビットコイン」の相対的魅力が低下
- 機関投資家が、ビットコインETFから米国債や高格付け債等へ資金移動
- ETFからの資金流出がビットコイン現物価格も押し下げる
11月のデータを見ると、米スポットBTC ETFの流出が加速したタイミングと、米長期金利の上昇がほぼ連動しており、金利要因の影響は無視できません。
原因2:機関投資家の戦略転換(利益確定+リスク調整)
クロノス・リサーチなどが指摘するパターン:
- パターン① 利益確定
- 2024年後半~2025年前半にIBIT等を通じて10万ドル以下で仕込んでいた機関投資家が、
- 10月の12万6,000ドル前後の史上最高値圏で20~30%の含み益を確保し、ポジションを縮小
- パターン② リスク配分の見直し
- 世界的な政情不安・貿易摩擦・財政問題などを背景に、
- ポートフォリオ全体を見直し、
「ビットコイン10% → 5%」などリスク資産比率を引き下げる動き
- パターン③ アルトコイン・他ETFへのローテーション
- ソラナ(SOL)、XRPなどのアルトコインETFやインデックス型クリプトETFへの資金移動も報告されており、
「BTC一極集中 → 複数銘柄分散」へとシフトする傾向も見られます。
- ソラナ(SOL)、XRPなどのアルトコインETFやインデックス型クリプトETFへの資金移動も報告されており、
結果として:
- ビットコインETFの機関投資家保有率は
2024年末:約20% → 2025年10月:28% → 11月:25%前後(推定)と、
直近でやや減速傾向へ。
原因3:ビットコインの「デジタルゴールド」神話の揺らぎ
Bloombergなどの分析が指摘するポイント:
- 2025年の年初来リターンで見ると、
- 金(ゴールド)は2桁台の上昇
- ナスダックなど株式指数も2桁上昇
- 一方ビットコインは、10月のピークからの急落で年初来リターンがほぼゼロ~ややマイナス圏に転落
- 相関係数を見ると、
- ビットコインとナスダック100の相関が0.8~0.9近辺まで上昇し、
- 「リスクオン資産としての振る舞い」が強まり
- 金や長期国債との分散効果は限定的と指摘されています。
ある意味で、2025年のビットコインは
「ハイリスク成長株+レバレッジ」のような挙動を取り、
安全資産というより最もボラティリティの高い投機資産
として売買されている、というのが現実です。
ビットコイン価格への具体的な影響
要約: 11月の現物ETFからの約25.9億ドル規模の資金流出は、ビットコイン価格を史上最高値から約25~30%押し下げる一因となりました。ETF投資家の平均取得単価は約9万2,000ドル前後と推定され、現在価格では「ETF投資家の平均が初めて含み損」という状況になっています。
価格下落のざっくりタイムライン
| 日付 | ビットコイン価格(概算) | ETF資金フロー | 主な出来事 |
|---|---|---|---|
| 2025年10月6日 | 約12万6,000ドル | 小幅流入 | 史上最高値を更新 |
| 2025年10月末 | 約10万7,000ドル | 流出へ転換 | FRBの「利下げ慎重」発言で金利上昇 |
| 2025年11月6日 | 約10万ドル | -数億ドル | 10万ドルの心理的節目を試す展開 |
| 2025年11月13日 | 約9万8,000ドル | -約8.7億ドル(1日) | 全ETF合計で史上2番目の大規模流出 |
| 2025年11月16日 | 約9万3,000ドル | -数億ドル | 2025年の年初来上昇分をほぼ帳消し |
| 2025年11月18日 | 約8万9,500ドル | -約7億ドル | 約7カ月ぶりの安値、9万ドル割れを記録 |
- 史上最高値からの下落幅:約12万6,000ドル → 約8万9,500ドル(▲約28~30%)
ETF投資家の損益状況(概算)
SoSoValue等のデータをベースに、ETFへの資金流入額とその時点の価格から加重平均取得単価を推定すると、米現物ビットコインETF投資家全体の平均コストは約9万2,000ドル前後と見られています。
| 取得時期 | 推定取得価格 | 現在価格(約8万9,500ドル) | 損益イメージ |
|---|---|---|---|
| 2024年1~3月 | 約5万ドル | +80%以上 | 初期組は依然として大幅含み益 |
| 2024年7~9月 | 約6万5,000ドル | +30~40% | 中期の買いもまだ含み益 |
| 2024年10~12月 | 約9万ドル | ±0前後 | ほぼトントン |
| 2025年1~3月 | 約10万ドル前後 | ▲1~2割 | 年初以降の買いは含み損入り |
| 2025年10月高値圏 | 約12万ドル前後 | ▲約25~30% | 高値掴み層はかなりの含み損 |
ポイント:
- 「ETF全体の平均取得単価 ≒ 現在価格」となりつつあり、
ETF投資家全体の心理もかなりナーバスな状態。 - 特に2025年に入ってから本格参入した投資家層は軒並み含み損で、
追加の下落が出ると投げ売り・ロスカットの連鎖が起こりやすいゾーンに入っています。
他の主要ETFの状況比較
要約: ブラックロックのIBITだけでなく、フィデリティFBTCやグレイスケールGBTCなど、主要スポットBTC ETFはいずれも11月にまとまった流出が発生しています。ただしAUM規模や投資家層の違いから、流出率やインパクトには差があります。
主要ETFの規模と11月フロー(概算)
| ETF | 運営会社 | AUM目安(11月中旬) | 11月の純流出額(概算) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| IBIT | ブラックロック | 約750億ドル | 約12.6億ドル流出 | 最大規模・機関投資家比率が高い |
| FBTC | フィデリティ | 約190~220億ドル | 約5.4億ドル流出 | 2番手、個人+機関のミックス |
| GBTC | グレイスケール | 約160~190億ドル | 数億ドル規模の流出 | 高コストだが長期保有者が多い |
| その他8~9本 | 複数 | 合計で約1,200~1,300億ドルの残り部分 | 数千万~数億ドル規模の流出 | ARKB、BITB、HODLなど |
※AUMはいずれも直近の公表値・データベースをもとにしたおおよそのレンジです。
ETF別の特徴と投資家層
1. ブラックロック IBIT
- AUM約750億ドルで世界最大の現物ビットコインETF。
- 機関投資家比率が高く、ハーバード大学、アブダビのソブリンファンドなども名を連ねる。
- 流動性が最も高く、売買がしやすい分、利益確定やリスクオフの「出口」としても使われやすい。
2. フィデリティ FBTC
- AUM約190~220億ドル前後で、IBITに次ぐ規模。
- ETFフロー統計では、11月に約5.4億ドルの純流出で2番手の流出規模となっている。
- 個人投資家の比率が比較的高く、パニック売りの影響を受けやすい面も。
3. グレイスケール GBTC
- AUM約160~190億ドルと依然として巨大。
- ただし経費率は1.5%と他社の約6倍であり、2024年前半に先行して大規模流出を経験済み。
- 残っている投資家は、「税金・長期目線などの理由で動きにくい強いホルダー」が多く、
今回の流出率は相対的に小さくなっています。
機関投資家の投資戦略の変化
要約: 機関投資家のビットコイン保有比率は2025年10月の約28%から11月には25%前後に低下したと推定されています。一方でハーバード大学のように暴落局面で逆に買い増しする長期勢もおり、投資行動は二極化しています。
機関投資家の代表的な4つの行動パターン
- 利益確定して一旦撤退(約4割)
- 2024年の大相場で十分な利益が出たため、
10~11月にかけて利食い&キャッシュ化。
- 2024年の大相場で十分な利益が出たため、
- ポジション縮小(約3~4割)
- ビットコイン配分を例えば「5% → 2~3%」に縮小する形で、
完全撤退ではなくリスク調整を行う層。
- ビットコイン配分を例えば「5% → 2~3%」に縮小する形で、
- 逆張りで買い増し(約1~2割)
- ハーバード大学のエンダウメントは、2025年第3四半期にIBIT保有額を約2.6倍に増やし、保有額約4.4億ドルでポートフォリオ最大のETFポジションにまで引き上げたと報じられています。
- 「長期で見ればこの下落はむしろ好機」という立場。
- 様子見・静観(残り)
- 現在のポジションを維持し、ETFフローやマクロ指標を眺めながら次の一手を検討。
今後の見通しと回復シナリオ
要約: 専門家の見方は、
- 「11月のETF流出は一時的な調整で、年末~2026年にかけては再び上昇」とする楽観論と、
- 「長期的な弱気相場の始まり」とみる悲観論
に分かれています。鍵を握るのはやはりETF資金フローとFRBの金利政策です。
シナリオ1:楽観的回復シナリオ(確率:40%前後)
- スタンダードチャータード銀などは、
「売り圧力はかなり出尽くしつつあり、年末~来年にかけて反発基調がベースシナリオ」としています。
前提条件:
- ETF資金フローが12月に純流入へ転換
- FRBが2026年にかけて段階的な利下げに向かうシグナル
- トランプ政権による仮想通貨・マイニングへのフレンドリーな政策が継続
価格イメージ:
- 2025年12月:8万~10万ドルでの底固め
- 2026年前半:10万~12万ドルを回復
- 2026年後半:マクロ次第で15万ドル前後も視野
シナリオ2:中立シナリオ(確率:35%前後)
- バーンスタインは、今回の約25~30%下落を「過去サイクルの60~70%級暴落と比べれば浅い調整」としつつも、
「回復にはそれなりの時間がかかる」と分析。
想定される展開:
- 2025年末まで:8万~9万5,000ドルのレンジ
- 2026年にかけて、ETFフローが徐々にプラスへ転換し、
年末時点で10万~13万ドル程度へ回復
シナリオ3:悲観シナリオ(確率:25%前後)
- アーサー・ヘイズは、「S&P500が10~20%規模で調整する信用イベント」が起きれば、ビットコインも8万ドル台前半まで深く突っ込むリスクがあると警告。
悪化条件:
- ETFからの純流出が12月以降も続き、月間10億ドル超の流出が止まらない
- 株式市場が本格調整入り(S&P500▲15%以上)
- 規制・税制面でのネガティブサプライズ
この場合:
- 2026年前半:7万~8万ドルの低迷レンジ
- 2026年後半以降、マクロ環境が落ち着いてから9万~10万ドル台へじわじわ回復
個人投資家が取るべき対応策
要約: IBITをはじめとしたETFからの大規模流出は不安材料ですが、個人投資家にとっては「長期目線なら仕込みどきにもなり得る局面」です。ポイントは、
- 一括ではなく段階的な買い付け、
- ETF資金フローをウォッチしつつ、
- 下がっている今のうちに取引所口座だけは開設しておく
という3点です。
対応策0:今のうちに「取引所口座」を必ず準備しておく
まず一番現実的で重要なのがこれです。
- 本当に「ここが底かもしれない」という瞬間は、
たいてい数日~数時間で通過します。 - その時に
「まだ口座開設していない」「本人確認が終わっていない」
という状態だと、せっかくのチャンスを指をくわえて見ているしかありません。
だからこそ:
- まずは信頼できる国内の暗号資産取引所を1~2社選び、
- 口座開設
- 本人確認(KYC)
までを今のうちに完了させておく
- すぐに大きく買う予定がなくても、
少額だけ日本円を入金して操作に慣れておく - ETFでの投資を考える人も、
- 「米株ETFのための証券会社」と
- 「現物BTCのための暗号資産取引所」
を両方持っておくと柔軟に動けます
ETFフローやビットコイン価格を見ながら、
**「よし、この水準なら入ってもいい」**と思った瞬間に
すぐポジションを取れるかどうかは、事前準備でほぼ決まります。
対応策1:段階的買い付け戦略(ドルコストの応用)
ETFフローと価格のボラを前提に、3~5回に分けて買い下がるのが基本戦略です。
投資予定額100万円の一例:
| 段階 | 価格目安 | 投資額 | タイミング・条件 |
|---|---|---|---|
| 第1段階 | 9万ドル前後 | 15万円 | 現在水準。まず「試し玉」 |
| 第2段階 | 8万7,000ドル | 20万円 | 「強気・弱気の分岐点」とされる水準接近時 |
| 第3段階 | 8万5,000ドル | 25万円 | URPD支持帯の上端付近 |
| 第4段階 | 8万3,000ドル | 25万円 | URPD最大支持帯接近+ETF流出減速時 |
| 予備資金 | - | 15万円 | 8万ドル割れなど、予想外の急落に備え柔軟に |
対応策2:ETF資金フローを毎日チェック
チェックすべき3つ:
- 日次の純資金フロー(全ETF合計)
- 連日マイナス → 慎重に
- 流出縮小 → 試し買い検討
- 3日連続の純流入 → 底打ちの可能性アップ
- IBIT・FBTC・GBTCなど主要ETFの個別動向
- 主要3本がそろって流入に転じたら、
かなり強い「資金の戻り」サイン
- 主要3本がそろって流入に転じたら、
- 累計AUMのトレンド
- 総AUMが下げ止まり~横ばいに変わったタイミングも重要
データソースとしては、SoSoValueやFarside Investorsが代表的です。
対応策3:ポートフォリオのリバランス
ビットコインだけに集中し過ぎるのは、メンタル的にもリスク的にも危険です。
リスク許容度別のざっくり目安:
- 保守的:
- BTC:5%
- 株式:50%
- 債券:35%
- 現金:10%
- 中立的:
- BTC:10%
- アルト:5%
- 株式:60%
- 債券:20%
- 現金:5%
- 積極的:
- BTC:20%
- アルト:10%
- 株式:60%
- 現金:10%
四半期に1回くらいは「BTC比率が高すぎていないか?」を見直し、
必要であれば利確 or 追加投資で調整しましょう。
対応策4:「機関投資家の逆張り」を意識する
- 機関が大きく売っているとき=個人には仕込みやすい局面
- 一方、機関が「こぞって買ってきた」タイミングは、
個人にとってはむしろ利確・慎重になるべき局面だったりします。
ハーバード大学のように、
- 「暴落局面で買い増し → 10年以上保有」
という極端な長期スタンスは、
誰もが真似できるものではありませんが、
**「みんなが怖がっているときに準備を進めておく」**という発想は、
個人投資家にも十分応用できます。
対応策5:絶対に避けたい3つの行動
- ニュースを見てのパニック売り
- 「今が底だ!」と全額一括投資
- ハイレバレッジでの逆張りロング
この3つは、ETFから資金が抜けている局面では退場一直線コースです。
日本の主要仮想通貨取引所
BitTrade(ビットトレード)|2円から始められる少額&豊富なアルトコイン
BitTrade(ビットトレード)は、暗号資産交換業の登録を受けた国内取引所で、旧Huobi Japanから商号変更した経緯を持つ事業者です。
海外大手グループのノウハウを背景に、日本向けサービスを展開しています。
最大の特徴は、「取引所(板)の現物手数料が全ペア無料」かつ「取引所で2円から売買できる」という点です。
口座開設・維持管理・取引所での売買手数料がすべて0円と案内されており、売買回数が多いユーザーほど恩恵を受けやすい構造になっています。
取扱銘柄は40種類以上(公式では40〜46銘柄程度と案内)で、ビットコインやイーサリアムに加え、DOGE・SHIB・SUI・ARB・APTといった人気アルトまで幅広くカバー。
「国内ではここでしか買えない」トークンも複数あり、銘柄の選択肢を増やしたい人に向いた取引所です。
BitTradeの主な特徴
- 取引所の現物売買手数料が全通貨ペアで無料(スプレッドは別途)
- 取引所で2円から売買可能で、超少額からお試し投資ができる
- 40銘柄超の豊富なラインナップ(BTC・ETH・XRP・DOGE・SHIB・SUIなど)
- 販売所・取引所・レバレッジ・積立・貸暗号資産などサービスが一通り揃う
- コールドウォレット中心の管理や24時間監視など、セキュリティ対策を強く打ち出している
BitTradeはこんな人に向いている
- 「まずは2円〜数百円レベルで試してみたい」という超少額スタート派
- 取引回数が多く、取引所手数料ゼロのメリットを最大化したい短期トレーダー
- 国内では取り扱いが少ないアルトコイン・トークンも触ってみたい人
BitTradeの注意点
- 一部銘柄では時間帯によって板が薄くなることがあり、大口注文では約定価格に注意が必要
- 日本円出金手数料(例:330円など)がかかるため、出金頻度が多いとコストが蓄積しやすい
| BitTrade 概要(2025年時点) | |
|---|---|
| 運営会社 | ビットトレード株式会社(旧Huobi Japan株式会社) |
| 取扱銘柄数 | 46銘柄 |
| 取引形式 | 販売所/取引所(現物)/レバレッジ/積立/貸暗号資産 等 |
| 取引所手数料 | 現物:全通貨ペアで無料(販売所はスプレッドのみ) |
| 日本円入金 | クイック入金無料(銀行振込・ペイジー等の振込手数料は利用者負担) |
| 日本円出金 | 一定額の手数料(例:330円)が発生 |
SBI VCトレード|金融大手SBIグループの安心感とゼロ手数料
SBI VCトレードは、ネット証券やFX、ネット銀行などを展開するSBIグループの暗号資産取引所です。
総合金融グループとしてのノウハウとリスク管理体制を背景に、運営基盤の信頼性を重視する投資家から選ばれています。
口座開設手数料・口座維持手数料・日本円の入金手数料・暗号資産の入出庫手数料は、すべて無料と案内されています(売買時の取引手数料は銘柄ごとに設定)。
2025年にはDMM Bitcoinからの顧客移管に伴い14銘柄の取扱いを追加し、現物取扱銘柄は全38銘柄規模まで拡大しました。
現物取引に加え、レバレッジ取引・ステーキング・貸コイン・自動積立などサービスも多彩で、「買う」「トレードする」「預けて増やす」をワンストップで行えるのが強みです。
特にステーキング対象銘柄は国内でもトップクラスの多さとなっており、長期保有派との相性が良い取引所です。
SBI VCトレードの主な特徴
- 口座開設・維持/日本円入出金/暗号資産入出庫の主要手数料がすべて無料
- DMM Bitcoinからの移管により、現物取扱いは38銘柄規模へ拡大
- ステーキング・貸コイン・自動積立など、インカム狙いのサービスが豊富
- 金融グループ系ならではのリスク管理・コンプライアンス体制
SBI VCトレードはこんな人に向いている
- まずは運営母体の信頼性を重視して取引所を選びたい人
- 売買だけでなく、ステーキングや貸コインで利回りを狙いたい長期保有派
- 円の入出金・暗号資産送金を頻繁に行い、手数料ゼロのメリットを活かしたい人
SBI VCトレードの注意点
- システムメンテナンスの時間帯が比較的多く、短期トレーダーにとっては取引時間帯のチェックが必須
- 取扱銘柄はメジャー通貨中心のため、「草コイン」など超マイナー銘柄狙いには向かない
| SBI VCトレード 概要(2025年時点) | |
|---|---|
| 運営会社 | SBI VCトレード株式会社(SBIグループ) |
| 取扱銘柄数 | 現物 約38銘柄(ビットコイン・イーサリアム・XRP・SOL・ADAなど) |
| 手数料 | 口座開設・維持・円入出金・暗号資産入出庫は無料(売買手数料は銘柄ごと) |
| 主なサービス | 現物取引/レバレッジ取引/ステーキング/貸コイン/積立 等 |
bitbank(ビットバンク)|アルトコイン現物の国内トップクラス
bitbankは、2016〜2017年頃からサービスを提供している国内暗号資産取引所で、アルトコイン現物の取引量シェアが国内トップクラスと公表されています。
ビットコインだけでなく、XRP・LTC・XLM・MATIC・AVAX・DOGEなど、多くのアルトコインを本格的に売買したい人にとって定番の1社です。
取扱銘柄数は2025年時点で40銘柄前後(公式サイトの一覧では41銘柄、外部統計では44銘柄)とされ、国内でもトップクラスのラインナップを誇ります。
すべて日本円建ての板で取引できるため、複数銘柄に分散投資したい場合にも活用しやすい構成です。
取引ツールはPC・スマホともにTradingViewベースの高機能チャートを採用しており、テクニカル分析をしながらトレードしたいユーザーと相性が良いのも特長です。
さらに「創業以来ハッキング被害ゼロ」と公式にアピールしており、セキュリティ面の評価も高くなっています。
bitbankの主な特徴
- 国内トップクラスの40銘柄前後を現物で取り扱う(BTC/ETH/XRP/LTC/MATIC/AVAXなど)
- アルトコイン現物の国内取引高シェアでNo.1クラスの実績
- TradingView採用のチャートで本格的なテクニカル分析が可能
- 24時間365日の即時出金(対応金融機関)など、資金移動の利便性も高い
bitbankはこんな人に向いている
- ビットコインだけでなく、さまざまなアルトコインを積極的に売買したい人
- テクニカル指標やラインを使ったチャート分析を重視する中〜上級トレーダー
- 現物取引を中心に、銘柄分散と流動性のバランスを取りたい人
bitbankの注意点
- 日本円出金・暗号資産送金には所定の手数料がかかる(例:出金550円/770円、BTC送金0.0006BTCなど)
- 超マイナーな草コインまで網羅しているわけではなく、その場合は他取引所との併用が必要
Coincheck(コインチェック)|アプリの使いやすさで選ぶなら定番
Coincheckは、マネックスグループ傘下の暗号資産取引所で、スマホアプリの使いやすさに定評があるサービスです。
公表されているデータでは、アプリダウンロード数は累計700万件を超え、複数年にわたり国内トップクラスのダウンロード数を記録しています。
取扱銘柄数は2025年時点で35銘柄(現物)と案内されており、BTC・ETH・XRP・LTCといったメジャー通貨に加え、FNCT・BRIL・PEPEなど話題のトークンもカバーしています。
さらにNFTマーケットプレイス「Coincheck NFT」やIEO、貸暗号資産、ステーキングなど、Web3関連サービスの入口としても使いやすい構成です。
アプリのUIは「銘柄一覧 → 買う/売る → 金額入力」のシンプルなステップで、暗号資産の取引が初めてのユーザーでも直感的に操作しやすいのが大きな強みです。
Coincheckの主な特徴
- 現物35銘柄を取り扱い、国内でも上位クラスの銘柄数
- アプリダウンロード数累計700万件超の人気アプリ
- NFTマーケット「Coincheck NFT」やIEO、ステーキングなどWeb3サービスが充実
- 500円程度から少額購入でき、投資デビューにも使いやすい
Coincheckはこんな人に向いている
- とにかくアプリの分かりやすさ・操作性を重視したい初心者
- 暗号資産だけでなく、NFTやIEOなど新しい領域にも触れてみたい人
- スマホひとつで相場確認〜売買まで完結させたい人
Coincheckの注意点
- 販売所のスプレッドは広くなることがあり、慣れてきたら取引所の板取引を活用したい
- 日本円出金には一律407円の手数料がかかるため、出金頻度が多い人はコストに注意
bitFlyer(ビットフライヤー)|ビットコイン取引量9年連続国内トップクラスの老舗
bitFlyerは2014年設立の国内最大級の暗号資産取引所で、ビットコイン年間取引量で9年連続国内トップクラスの実績を公表しています。
預かり資産規模も大きく、ビットコインを中心としたトレーダーから強く支持されています。
取扱銘柄数は2025年時点で38〜39銘柄とされ、ビットコイン・イーサリアム・XRPに加え、ZPG・PEPEなどbitFlyerならではの銘柄もラインナップ。
販売所では、すべての銘柄を1円から購入できる仕様となっており、少額からの分散投資も行いやすくなっています。
取引ツールとしては、シンプルな現物取引所に加え、本格的な板取引プラットフォーム「bitFlyer Lightning」が用意されており、レバレッジ取引や高度な注文方法も利用可能です。
bitFlyerの主な特徴
- ビットコイン年間取引量で長年国内トップクラスという高い流動性
- 現物で40銘柄弱を取り扱い、すべて1円から購入可能
- 現物取引所+高機能な「bitFlyer Lightning」で初心者〜上級者までカバー
- クレカやポイントサービスなど、日常生活と連携した周辺サービスが豊富
bitFlyerはこんな人に向いている
- ビットコインの板取引を、国内でもトップクラスに厚い板で行いたいトレーダー
- 1円単位で細かく数量を調整しながらポジションを持ちたい人
- ポイントやクレカ利用を通じてBTCを少しずつ貯めていきたい人
bitFlyerの注意点
- 日本円出金手数料は利用銀行・金額に応じて220〜770円程度かかる
- 販売所のスプレッドは広めになることがあり、中〜上級者はLightningの板取引を使うケースが多い
OKJ(オーケージェー)(旧 OKCoinJapan)|グローバル水準の銘柄数とステーキングに強み
OKJは、世界的に暗号資産サービスを展開するOKグループの日本法人(オーケーコイン・ジャパン株式会社)が運営する取引所で、「OKCoinJapan」からブランド変更したサービスです。
暗号資産交換業者として登録を受けています。
取扱銘柄数は、2024〜2025年の各種資料・比較記事では40〜46銘柄と紹介されており、ビットコイン・イーサリアムだけでなく、SEI・APT・SUI・AVAXなど、グローバルで人気の銘柄も扱っています。
「海外系のラインナップを、日本の規制環境の中で利用したい」というニーズに応えた構成と言えます。
さらにOKJは、ステーキング・積立(Recurring Buy)・フラッシュディール・レンディングなど、運用系サービスが非常に充実していることでも知られています。
ステーキング対象銘柄数も多く、TRX/ASTR/SUI/APT/SOL/AVAX/ADA/ETHなどに柔軟なプランを提供しています。
OKJの主な特徴
- グローバル系の強みを活かし、40〜46銘柄規模の多彩な暗号資産を上場
- 現物取引の手数料はメイカー/テイカーの段階制を採用し、キャンペーン期間中は一部銘柄でマイナス手数料になることも
- ステーキング・積立・Flash Deals・レンディングなど、資産運用メニューが豊富
- コールドウォレット管理や二段階認証の徹底などセキュリティ対策も強調
OKJはこんな人に向いている
- 国内規制下で、できるだけグローバル水準の銘柄数とサービスを利用したい人
- ステーキングやキャンペーンを活用し、長期保有しながら利回りを狙いたい人
- OKグループの海外サービスに馴染みがあり、日本版を活用したいユーザー
OKJの注意点
- レバレッジ取引には対応しておらず、ハイレバの短期トレードをしたい人には不向き
- 日本円出金手数料が金額により比較的高額になる場合があり、出金頻度が多い場合はコスト管理が必要
GMOコイン|主要手数料ほぼ0円&総合力で編集部イチ押し
GMOコインは、GMOインターネットグループ傘下のGMOコイン株式会社が運営する暗号資産取引所です。
「手数料の安さ」と「サービスの総合力」が高いレベルで両立しており、編集部として最初の1口座にもっともおすすめしやすいオールラウンダーです。
手数料の面では、即時入金・日本円出金・暗号資産送金(全銘柄)が無料(大口出金など一部例外を除く)と案内されており、資金フローの多いユーザーにとって大きなメリットとなります。
代表的なBTC/JPYペアの取引所手数料も、Maker -0.01%/Taker 0.05%と国内でもトップクラスの水準です。
取扱銘柄数は21銘柄前後で、ビットコイン・イーサリアム・リップル・カルダノ・ポルカドット・ソラナなど、主要どころは概ねカバー。
販売所・取引所(現物)に加え、レバレッジ取引・暗号資産FX・積立・貸暗号資産・ステーキング・IEOなど、「暗号資産でやりたいこと」のほとんどを1社で完結できます。
GMOコインの主な特徴
- 即時入金/円出金/暗号資産送金まで主要な手数料がほぼすべて無料
- 取引所のBTC/JPY手数料はMaker -0.01%/Taker 0.05%と良心的
- 現物・レバレッジ・暗号資産FX・積立・貸暗号資産・ステーキング・IEOまでフルラインナップ
- ネットインフラや金融サービスを提供してきたGMOグループのセキュリティ基準
GMOコインはこんな人に向いている
- 「最初の1口座」として、総合力の高い定番取引所を選びたい人
- 入出金や他取引所・ウォレットへの送金を頻繁に行う可能性がある人
- 将来的にレバレッジ・積立・ステーキング・IEOなどにも挑戦してみたい人
GMOコインの注意点
- 取扱銘柄はメジャー通貨中心のため、「草コイン」を含む超マイナー銘柄狙いには別の取引所との併用が必要
- 大口出金(例:2,000万円超)では出金手数料が発生するなど、例外条件は公式ページでの確認が必須
よくある質問(FAQ)
Q1. なぜブラックロックIBITだけこんなに大きく流出しているのですか?
A. 最大規模&最も“出入りしやすい”ETFだからです。
- IBITはAUM約750億ドルとダントツ最大のスポットBTC ETF
- 機関投資家の比率も高く、
「利益確定やリスクオフのときに真っ先に売られる器」になりやすい - 流動性が最も高いため、大口が短期間で数億ドル単位の売買をしやすい
結果として、11月は
- IBIT:月間12.6億ドルの純流出(史上最大)
- 全ETF合計:約25.9億ドルの純流出
という数字が出ており、「IBIT主導の資金引き揚げ」と表現される状況です。
Q2. ETFからの資金流出は一時的な調整ですか?それとも長期トレンドですか?
A. 現時点では「一時的調整説」がやや優勢ですが、12月以降のフロー次第で評価が変わります。
- 一時的と見る根拠
- 過去にも2024年8月に約27億ドルの月間流出があったが、その後再び流入に転じた
- 機関保有率はまだ25%前後と高く、完全撤退には程遠い
- 長期トレンドの可能性を示す要因
- ビットコインのパフォーマンスが、金・株式に明確に劣後している
- 「デジタルゴールド」「インフレヘッジ」としての物語に、
プロ投資家の間で疑問符が付いている
分岐点:
- 12月~2026年初頭にかけて、
ETFが再び純流入に転じるかどうかが決定的なポイントになります。
Q3. 今からビットコインETF/現物を買うのは遅いですか?
A. 「遅すぎる」ということはありませんが、一括ではなく段階的な買い下がりが必須です。
- ETF投資家の平均取得単価が約9万2,000ドル前後と推定される中、
現在の8万9,000~9万2,000ドル帯は
「平均コスト付近での押し目」と見ることもできます。
ただし、
- ETFからの流出が完全に止まったわけではない
- マクロ要因次第では8万ドル割れも十分あり得る
ため、
- 今の価格帯で全額を一気に投入するのはリスクが高い
- まずは予定額の20~30%だけエントリーし、
残りは8.7万/8.5万/8.3万ドルなどで分散するのが無難です。
Q4. ハーバード大学のように今が買い増しチャンスだと考えていいですか?
A. 投資期間10年以上・余剰資金・大きなドローダウンに耐えられるなら「あり」ですが、普通の個人にはかなりハードな戦略です。
ハーバード大学が取っているのは、
- 全資産約570億ドルのうち、1%程度(数百億円)をビットコインETFに配分
- 10年以上の超長期スパンで、
「途中の50%以上の下落も前提で持ち続ける」
という戦略です。
個人が同じことをやるには、
- 投資資金が完全に余剰資金であること
- 生活資金や教育資金に一切影響しないこと
- 50~70%の下落が来てもメンタル的に耐えられること
など、かなり高い条件が必要になります。
Q5. ETF経由と取引所での直接購入、どちらが良いですか?
A. 日本在住なら、現実的には「国内取引所での現物+必要に応じてETF」という組み合わせが一番扱いやすいです。
- 米スポットBTC ETF(IBIT等)は米証券口座・税務が前提で、日本人個人が直接買うには手間も多い
- 一方、国内の暗号資産取引所なら、
- 円建て入金
- 現物BTCの保有
- 貸暗号資産や積立サービス
などが比較的簡単に利用できます。
したがって、
- まずは国内取引所でBTC現物を少額から試す
- その上で、
- 米国株口座を持っている人はETF経由のエクスポージャーも検討
という順番がおすすめです。
- 米国株口座を持っている人はETF経由のエクスポージャーも検討
まとめ:ETF流出と価格急落は「危機」であり「準備のチャンス」でもある
- ブラックロックIBITから12億6,000万ドルの月間純流出
- 米スポットBTC ETF全体でも約25.9億ドルの純流出
- ビットコイン価格は10月の史上最高値から約25~30%急落
と、数字だけ見るとかなり厳しい局面です。
しかし一方で、
- NUP比率・RSI・投げ売り指標など、
「かなりの投げが出ている」ことを示すオンチェーン指標も増えてきており、 - スタンダードチャータード・バーンスタインなど多くの機関が
「今回は過去サイクルより浅い調整にとどまる」と分析していることも事実です。
この状況で個人投資家がやるべきことは、
- ニュースに煽られて感情的に売買しないこと
- ETF資金フローとオンチェーン指標を冷静に観察すること
- 一括投資ではなく段階的な買い下がりを徹底すること
- そして何より、今のうちに取引所口座と証券口座の準備を済ませておくこと
です。
「他人が貪欲なときに恐れ、
他人が恐れているときに貪欲であれ」
というバフェットの言葉は、
ビットコイン&ETF市場にも当てはまります。
ただし「無謀な賭け」ではなく、
情報・ルール・準備に基づいた“冷静な貪欲さ”が求められます。
この記事の内容と指標を参考にしながら、
ご自身のリスク許容度と投資期間に合ったマイルールと段階的プランを作り、
そのうえで淡々と実行していくことが、
次の上昇局面でしっかり果実を受け取る最短ルートになります。
免責事項:
本記事は情報提供のみを目的としたものであり、特定の金融商品の売買や投資行動を推奨するものではありません。暗号資産および関連ETFへの投資は、価格変動が極めて大きく、元本の相当部分または全部を失うリスクがあります。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。