ブラジル中央銀行が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)であるデジタルレアルの導入に関する試験運用を開始する予定であることが明らかになりました。ロベルト・カンポス・ネト(Roberto Campos Neto) 総裁は、このテストにはCBDCの固定供給が含まれると述べ、テストは今年下半期に実行されると語っています。
デジタルレアルは今年下半期に試験運用
ブラジル中央銀行のネト総裁は、4月11日に開催されたイベントでデジタルレアルプロジェクトの進展について詳しく説明しました。ネト総裁はプロジェクトについて、「これは銀行のバランスシートを崩すことなく、通貨のデジタル化を生み出す方法である。プロジェクトは、今年後半に何らかの試験運用を実施する」と語りました。
ネト総裁はまた、仮想通貨の人気が高まっていることにコメントして、「今日ある世界の中央銀行で、デジタル通貨を研究する過程にない銀行は存在しない」と語りました。
デジタルレアルは法定通貨ベースの決済システム 準備金移転システムにリンク
ネト総裁はCBDCの使用方法について、「準備金移転制度と連動したものになる」と示唆しています。この試験運用によって、ブラジルは南米でCBDCプログラムを持つ国々の先駆者になることができます。
ブラジル中央銀行は昨年、CBDC発行の可能性を検討、議論していると発表して、デジタルレアルプロジェクトを進めてきました。同銀行は今年3月、CBDCプロジェクトを支援してきたパートナープロジェクト47件の提案から9つを選択し、仮のデジタルレアルがさまざまなセクターで提供できるようプロジェクトを進めていました。
またブラジルは、一元化された仮想通貨の法的枠組みを承認するための法律についても前進しています。ブラジル上下両院はすでに、いくつかの提案をまとめて議会に提出すると宣言しています。この報告者によると、新しい提案は数カ月以内に承認されると予想しています。
リオデジャネイロが不動産税などにビットコインの支払い認める
ブラジル国内の動きは、政府と中央銀行によるCBDCのプロジェクトにとどまりません。リオデジャネイロは2023年から独自に、不動産税の納入にビットコインによる支払いを受け入れる計画があると報道されています。同市はまた、準備金の1%をビットコインに投資することを計画しています。
有力な仮想通貨取引所であるコインベース(Coinbase)とバイナンス(Binance)は、ブラジル国内のさまざまな仮想通貨関連会社を買収する可能性を探っていると伝えられています。
参考
・Central Bank of Brazil Confirms It Will Run a Pilot Test for Its CBDC This Year
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