バンク・オブ・アメリカのチーフ・インベストメント・ストラテジストは4月8日、週間金融ノートの中で「米国経済は景気後退に向かう可能性がある」と述べています。同氏は併せてさらに、暗号資産(仮想通貨)のパフォーマンスは債券や株式を上回る可能性があるとの見通しを示しています。
インフレショックは悪化して景気後退ショックへ
バンク・オブ・アメリカのチーフ・ストラテジストであるマイケル・ハートネット(Michael Hartnett)氏は4月8日、顧客向けの週間金融ノートの中で、米国経済は何らかの経済ショックを感じている可能性があると警告しました。アメリカでは加速するインフレが問題となっており、米連邦準備制度理事会(FRB)はこの問題に介入して管理する必要があると感じています。
FRBは3月16日、2018年以来となる金利の引き上げを決定し、今年中にあと6回の利上げを見込んでいます。一方、ロイター通信は4月8日、ハートネット氏がマクロ経済状況は悪化していると述べたと報じています。
マクロ経済環境が悪化しFRBが金利を引き上げ、大型資産購入が先細りする中で、ハートネット氏は、景気後退の可能性を警告したことについて、「『インフレショック』は悪化し、『金利ショック』は始まってばかりで、『景気後退ショック』がやってくる」と主張します。予測の根拠の1つは、3月最終週に2年物と10年物の国債利回りが反転したことを指摘しています。
仮想通貨が債券や株式を上回る可能性
ロイターの報道によると、ハートネット氏はさらに、「商品、現金、暗号資産(仮想通貨)は債券や株式を上回る可能性がある」と指摘しています。
バンク・オブ・アメリカは過去6カ月、仮想通貨について多くをコメントしてきました。例えば同行アナリストは1月、ソラナ(Solana)の時価総額が、イーサリアム(ETH)から市場シェアを奪う可能性があるとも述べています。
バンク・オブ・アメリカの最近の見通しによると、FRBは次回にベンチマーク金利を50ベーシスポイント引き上げると予測しています。
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