分散型アプリケーション(DApps)やNFTなどの分析を行っているダップレーダー(DappRadar)は7月13日、2023年6月におけるブロックチェーンゲームに関するレポートを公開した。
メタバースの主流への普及を加速させる可能性がある
今回のレポートの中でダップレーダーは、ブロックチェーンゲームについて、2021年7月以来の最低の市場支配率を記録したにもかかわらず、依然として業界の原動力となっていると評価している。ブロックチェーンゲームのデイリーユニークアクティブウォレット(dUAW)は716,127と、業界全体のエンゲージメントの36%を占めている。
また、今回のレポートは、仮想世界における土地の取引高や取引量についても触れている。これによると、2023年6月のバーチャルワールドの取引高は、1件平均594ドル(約8万2,000円)の土地が12,466件取引された。しかし取引高は5月の980万ドルから740万ドルに激減しているという。一方で、販売数は5月より11%増加した。このような数字になった原因として、ダップレーダーは、仮想通貨取引所のバイナンス(Binance)とコインベース(Coinbase)に対するSEC(米国証券取引委員会)の訴訟によるものだという見解を示した。
Web3ゲームやメタバースプロジェクトに対する投資額は約94億円
今回のレポートによると、2023年6月におけるWeb3ゲームやメタバースプロジェクトに対する投資額は6,820万ドルで年初来最低の数字を記録していた。投資額の内訳は、ゲーム/メタバース・プロジェクトが4,800万ドルで投資額の70%を占め、残りの30%がインフラ・プロジェクトの2,020万ドルだった。
また今回のレポートでは、アップルが発表した空間コンピュータのアップルビジョンプロ(Apple Vision Pro)についても触れている。ほかにも、注目すべきトレンドとして、ユービーアイソフト(Ubisoft)などの老舗ゲーム企業がWeb3ゲームに参入していることを挙げた。これらの企業は、Web3の同業他社に比べて、より多くのリソースと資金を持っており、高品質のWeb3ゲームを制作する能力がある。このため、ブロックチェーンゲームの普及を促進する可能性があるとまとめた。
参考
・Web3 Gaming: 716K UAW Amid 36% Market Dominance
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