ビットコイン(BTC)の50日移動平均線が200日移動平均線を上回り、特徴的な強気パターンを形成しました。インドのブロックチェーン・AIスタートアップのジャービス・ラボ(Jarvis Labs)によれば、「ゴールデンクロス」として知られるこのパターンが登場すると、数ヶ月後に市場は強気に突入するということです。
ゴールデンクロスと歴史的な高値
前回ゴールデンクロスが現れたのは2021年9月のことで、その後ビットコインは史上最高価格に向かって上昇を続けました。当時ビットコインは29,000ドルの底値に達した後、ゴールデンクロスを境に上昇に転じ、11月までに45%も上昇して史上最高値である69,000ドルを記録しました。
果たして今回のゴールデンクロスも、こうした歴史に続くのでしょうか?
「暴れ牛」の強気市場到来?
ジャービス・ラボの分析チームは、現在のマクロ経済と暗号資産(仮想通貨)市場を関連づけて、チャートにゴールデンクロスが現れたことから、新たな強気市場が進行中であると分析しています。
今回50日移動平均線が19,820ドル(約260万8,300円)となり、200日移動平均線の19,720ドル(約259万9,500円)を上回ったことにより、2021年9月以来初めてのゴールデンクロスが現れました。
毎回ゴールデンクロスが出現すると直後に価格は下落しますが、その後市場で急反発が起きてビットコイン価格は高値を更新します。さらに強気傾向が続き、本格的な強気市場が到来するのです。
2021年9月の時も、48,000ドルでゴールデンクロスが現れた直後、一時価格は20%下落して40,000ドルを割り込みました。しかしその後の強気市場で、史上最高値の69,000ドルを記録しました。
ドル・インデックスが示す強気市場の到来
主要通貨に対する米ドルの価値を示すドル・インデックス(DXY:U.S. Dollar Index)は、2022年の第四四半期以降下落トレンドにあります。これは相対的なドルの価値が低下していることを表します。
ジャービス・ラボによれば、ドル・インデックスが下落すると、仮想通貨価格は反対に上昇するという相関性があるため、今後仮想通貨市場は上昇トレンドに向かう可能性が高いということです。
ドル・インデックスは2022年9月の114.80から、100.80まで12%ほど下がっています。一方のビットコインは16,000ドル(約210万5,600円)の底値から、2023年1月末には24,000ドル(約315万8,400円)にまで上昇しました。
もう1つ注目すべきポイントとして、ジャービス・ラボはビットコイン・クジラの出現を挙げています。巨大なクジラのウォレットに動きがあることは、巨額の資金が蓄積されていることを意味します。
こうした動きを検証した上で、ジャービス・ラボは今後ビットコイン価格は上昇傾向に移るものの、同時に市場はかなり不安定になるとも予測しています。現在ビットコインは、予想通りゴールデンクロス後の下落を見せ、直近24時間で3.3%、7日間で7.1%値下がりしています。
参考
・Bears Beware: Bitcoin To Enter “Bucking Bull” Phase
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