【後編】堀江貴文氏に聞いてみた!ビットコインはこれからどうなる?

今、ますます注目が集まるビットコイン。

ビットコインは国や企業といった管理者を持たず、発行総数やコンセンサスの取り方などのルールはプログラムで決められている。

誰にでもオープンでスマホ一つあれば世界中の誰とでも簡単に送りあえるデジタルなお金は、私たちの生活をどのように変えていくのだろうか。

仮想通貨に早くから注目していた堀江貴文氏に、仮想通貨を始めたきっかけや今後の展望などについて伺ってみた。

ホリエモンが仮想通貨に目を付けた理由は?
「堀江貴文氏と考える仮想通貨の未来」ビットコインの今後はどうなる?前編

ビットコイン、普及への道のりは

最近はビットコインが使えるお店も徐々に増え、家電量販店などのビットコイン受付店舗でちょっと大人買いをする利用者もいる模様。

FX業者などもビットコイン取引サービスの提供を始めているが、ビットコインの普及にはビットコイン長者の存在が不可欠だとこれまでも語ってきた堀江氏は現在この状況をどのように見ているのだろうか。

編:ビットコインの価格急騰で億り人(おくりびと)と呼ばれる人も存在するようです。今の時点では思い描かれたシナリオ通りに進んでいるのでしょうか?

堀江:日本での仮想通貨普及はFXやクラウドセール(ICO)、トークンエコノミー、オルトコインがきっかけになると予想していましたが、その通りになりましたね。

まだトークンエコノミーの普及は始まったばかりなので、これからが本番かもしれません。

トークンエコノミーとは、前編で登場したVALUのように個人がトークン(コイン)を発行してお金や価値が循環する仕組みのこと。

編:仮想通貨取引所も増えてきて、盛り上がっているのは嬉しいですが、「ビットコインを使って日本円を増やしたい」というような流れになってしまうとFXとあまり変わらず、ビットコインのコンセプト(非中央集権、発行数限定等)に、ある程度共感する人がいないと普及は厳しいのではないかとも思うのですが・・

堀江:そんなの理解できる人はせいぜいアーリーアダプターまで()。むしろ大事なのは増えた仮想通貨を子供銀行券感覚でサクサク使う人達が生まれてくる事に期待していますね。VALUとかだとそんな感じになりつつあると思います。

編:将来のために資産を一部ビットコインに変えて保管しておくというような使いかたについてはどう思われますか?

堀江:資産管理とかには全く興味ないです。そもそも、これから貨幣の価値はどんどん下がって来る評価経済社会になります。

ビットコインなどの仮想通貨の良さはそういう社会で使い勝手が良いという事。玉石混交ではありますが、IPOするよりも、ICOで多くのお金が集まるようになったのがその象徴でしょう。

それに経済というのはお金を回して活性化するものです。日本円やビットコインそのものを増やすことに汲々とするのは時代遅れです。

編:長者へのチャンスを含め、ビットコインには、マイニング、トレード、アルトコイン投資、仮想通貨を使ったサービス構築等様々な選択肢があると思うのですが、どの分野が将来的に一番期待できると思われますか?

堀江:そもそも好きなことやればいいんじゃないですか?

別にビットコイン増やすことにそもそもあんまり意味ないと思います。

むしろ仮想通貨使ってどんなこれまでにない面白い事できるか考えて実行するのが楽しいのですよ。

だから専用チップ作ったり、どこが電力料金安いのか調べてマイニングセンター作るのも好きな人はやればいいし、博打好きはFXやればいいし、新しいもの好きやインキュベーション好きはアルトコインでもやればいいし、と思います。

仮想通貨で、わくわくすること

仮想通貨にできることは、たくさんある。

例えば、海外にお金を送る際にビットコインが便利だというのはすでにご存じの方も多いはず。銀行に比べても送金のスピードやそれにかかる手数料が安くて、相手のアドレスさえ分かれば気軽にお金を送りあうことができる。

もし500円だけ海外に送りたいと思っても、銀行を使って送ろうと思うと結構面倒だ。

それがビットコインでできるとなると、遠く離れた国でおもしろいことをやっている人に少額をサクッと送って応援できるかもしれないし、いいアイデアを思い付いたらそれを実現させるためのお金を仮想通貨で募ってもいい。

今まさに技術を開発している途中だけれど、1円や0.1円単位での送金だってしやすくなるのではと言われている。

さらにイーサリアムのようなスマート・コントラクトが実行できるブロックチェーンなら、契約のような条件だって設定できる。

例えば将来、CDを買ったり音楽配信サービスにお金を払うのではなくて、自分が音楽を聴いている間は1秒ごとに0.1円分の仮想通貨が課金されて、そのお金が直接アーティストの元に届くように条件がプログラムされたサービスを作る、なんてことだってできてしまうかもしれない。

もちろんまだビットコインもイーサリアムも仕組みそのものの開発が行われている段階なので、今後何が実現して何が実現しないのかはまだ分からない。

でも色んな可能性を秘めているからこそ、仮想通貨に期待が集まり、人やお金が動いて新しいものが生まれてくるし、ちょっとだけビットコインを持ってそんな仮想通貨の世界を楽しんでみるのもありなのではないだろうか。

前編を読む:「堀江貴文氏と考える仮想通貨の未来」ビットコインの今後はどうなる?

おすすめの記事
【墨汁速報】米バイナンス銀行でのドル入出金停止を発表 SECの仮想通貨取引所訴訟を受けて
仮想通貨ニュース
【墨汁速報】米バイナンス銀行でのドル入出金停止を発表 SECの仮想通貨取引所訴訟を受けて
仮想通貨取引所最大手バイナンスの米法人であるバイナンスUSは、早ければ13日までにドルによる入出金の停止することを発表した。同社は米国証券取引委員会(SEC)により証券取引法違反で提訴されており、SECは7日にバイナンスUSの資産凍結を求める動議を裁判所に提出していた。
【墨汁速報】破産した仮想通貨レンディング”セルシウス” 600億円規模のstETHを引出し開始
仮想通貨ニュース
【墨汁速報】破産した仮想通貨レンディング”セルシウス” 600億円規模のstETHを引出し開始
2022年の仮想通貨長期下落トレンドの連鎖倒産で破産し、再生を目的としたチャプターイレブン中の仮想通貨レンディング企業”セルシウス(Celsius)”が運用していたイーサリアム(ETH)の引出しを開始した。これらの運用されていたETHは流動性ステーキングプロジェクトのライド(Lido)ファイナンスを介して行われており、約24万ETHが既にセルシウスによって引出しリクエストされている。