米国はじめ西側諸国の金融・経済制裁に直面しているロシアのプーチン大統領は制裁に対応しようと必死です。同大統領はすでに、ロシア航空会社のEUと米国領内の飛行禁止に対応していますが、SWIFTによるロシアの銀行7行のブロッキングについて、経済を抑制するためほかの方法を見つけざる得ない状況にあります。ロシアの対応策はあるのか?探ってみましょう。
経済締め付けを打開するさまざまな策を模索
西側諸国の経済制裁に対して、ロシアの石油と天然ガスは、欧州やその他市場に供給を続ける対策を講じました。ロシアと中国は先月、ロシアが大量のガスを中国に輸出する30年間の契約を締結しました。
フランスのAFP通信によると、経済制裁の専門家である西側当局者は、プーチン大統領が西側諸国の「経済締め付け」の出口を見つけることになるだろうと予想しています。その例として次のようなものがあります。
・ロシアの中小銀行やオリガルヒ(プーチン大統領に近い新興財閥)の銀行口座を通じた資金の移転
・中国国境を越える人民元取引である独自の銀行間決済システム(CIP)を利用
・ロシア中央銀行は、制裁の影響を受けない金市場に10年ぶりに再び目を向ける
・国外で取引するために暗号資産(仮想通貨)に目を向ける
プーチン大統領次の一手は広く仮想通貨の利用
プーチン大統領がとるだろうさらなる策の1つである仮想通貨の活用に注目します。ジョージ・ワシントン大学のデビッド・サコニ(David Szakonyi)教授は仮想通貨の活用について、「長期間にわたり企業取引の代わりになる可能性は低い」との考えを示しながら、必然的に仮想通貨への依存度を高めるだろうと考えています。
ホワイトハウス当局者は「ロシアの今日までの金融取引のほぼ80%が米ドルだったので、財務省が制裁対象ではないロシアの仮想通貨の利用に『積極的に対抗する』努力を強めている」と語りました。
バイデン政権は近い将来、エネルギー関連の制裁に加えて仮想通貨の取引に制裁を科す可能性は十分あります。米国は2021年に、マネーロンダリングの犯罪を支援した容疑で、ロシアで営業を続けていた仮想通貨取引所SUEXに制裁を科しています。
引用:
War in Ukraine: Putin Responds To The West With Gold, Crypto And A Turn To China - BitNewsBot.com
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