IPO初日の熱狂から44%急落へ。暗号資産関連株BitGoが示す市場の現実
IPO初日の熱狂から44%急落へ。暗号資産関連株BitGoが示す市場の現実

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IPO初日の熱狂から44%急落へ。暗号資産関連株BitGoが示す市場の現実

結論

2026年1月22日、暗号資産カストディ企業BitGoがニューヨーク証券取引所に上場しました。

ティッカーシンボルはBTGOです。IPO価格は1株18ドルで、当初想定の15〜17ドルを上回る強気の設定でした。

初日、株価は一時36%上昇し24.50ドルを記録しました。2026年最初の暗号資産関連IPOとして、投資家の期待が集まった瞬間でした。

 

しかし、その楽観は24時間も続きませんでした。

翌23日、株価は前日比12%下落し16.53ドルで取引を終えました。

IPO価格を下回る水準です。

 

その後も下落は止まらず、2月中旬には10ドル前後まで沈みました。

IPO価格から約44%の下落です。

時価総額は約20億ドル規模から約11億ドル規模へと縮小しました。

 

IPO初日の熱狂と、その直後に訪れた現実。

その落差は、現在の暗号資産市場が置かれた環境を象徴しています。

暗号資産関連株の値動きは、市場全体の動向に大きく左右されます。

こうした環境下では、市場の仕組みやリスクを理解したうえで投資判断を行うことが重要です。

また、暗号資産そのものへの投資や分散投資を検討している場合は、自身の目的に合った取引環境を選ぶことも大切になります。

 

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3つの重要ポイント

① IPO直後の急落は市場環境の厳しさを反映

② カストディ事業は安定性が強みだが高成長は難しい

③ 株価回復の鍵は「市場回復」と「収益性改善」

期待と現実の落差

BitGoは2013年創業の暗号資産カストディ(保管)サービス企業です。

カストディとは、機関投資家や企業に代わってデジタル資産を安全に保管・管理するインフラ業務を指します。

同社の預かり資産残高は約820億ドル(約13兆円)超にのぼります。

機関投資家向けサービスに特化した基盤を持ち、2019年にはイーサリアム上でビットコインを利用可能にするWBTC(ラップドビットコイン)の立ち上げにも関与しました。

IPO資料によると、売上の80%以上はカストディおよびステーキングサービスによる継続的な収益です。

取引手数料のように市場環境に左右されやすい収入源に依存していない点が、安定したビジネスモデルとして評価されていました。

VanEckのデジタル資産研究責任者Matthew Sigel氏は上場前、「BitGoは投資家に純粋なカストディビジネスへのエクスポージャーを提供する初の上場企業だ」と評価し、時価総額20億ドルは控えめとの見方を示していました。

こうした評価を背景に、IPOには大きな期待が集まっていましたが、市場の反応は冷ややかなものでした。

暗号資産IPOが直面する厳しい現実

BitGoの株価下落は、暗号資産関連IPOが直面する厳しい市場環境を浮き彫りにしています。

2025年後半以降、暗号資産市場は調整局面に入り、関連銘柄への投資姿勢は慎重さを増しています。

ビットコイン価格がピークから大きく下落したことで、関連企業の収益見通しにも不透明感が広がりました。

さらに、IPO直後の銘柄は初期投資家や社員による売却圧力にさらされやすい傾向があります。

ロックアップ期間終了後には、追加の売り圧力が発生する可能性もあります。

一部の暗号資産関連企業では、上場後に株価が大きく下落する例も見られており、新規上場銘柄に対する投資家の目線は以前にも増して厳しくなっています。

みずほ証券の「買い推奨」と市場の温度差

2月、みずほ証券はBitGoに「アウトパフォーム(買い推奨)」のレーティングを付与しました。

目標株価は17ドルとし、当時の株価水準から大きな上昇余地があるとの見方を示しています。

アナリストは同社を「ミリタリーグレードのカストディアン」と評価しました。

長年のセキュリティ実績と機関投資家へのフォーカスが、競争優位性につながると指摘しています。

収益の80%以上が継続的収益で、取引量に左右されにくいビジネスモデルを持つ点も強みです。

機関投資家のデジタル資産採用が拡大すれば、ステーブルコインやトークン化資産の普及とともに成長が加速する可能性があります。

しかし、レーティング発表後も株価は顕著な反発を見せませんでした。

アナリスト評価と市場評価の乖離には、主に三つの要因があります。

第一に、市場全体の不透明感です。
暗号資産価格の下落により、機関投資家の参入ペースは鈍化しています。

第二に、競争の激化です。
CoinbaseやFidelityに加え、BNY Mellonなど伝統金融機関もカストディ事業へ参入しています。

第三に、収益性への懸念です。
IPO資料では黒字化まで一定の期間を要する見通しが示されており、株価回復には収益改善の具体的な進展が求められています。

IPO市場全体への逆風

BitGoの苦戦は、暗号資産企業のIPO市場全体にも影響を及ぼす可能性があります。

2026年は「IPO復活の年」と期待されていましたが、市場環境の不透明感は依然として強い状況です。

上場準備を進める企業にとっても、投資家需要の見極めは一層重要になっています。

新規上場銘柄の初期リターンが低迷すれば、上場延期や計画見直しの動きが広がる可能性もあります。

市場は物語ではなく数字を見る

CEOのMike Belshe氏は上場初日、「何もないところから何かを作り上げた」と語りました。

しかし市場は物語ではなく数字を重視します。

預かり資産約820億ドルという規模は確かに大きいものです。

しかし、それが株主価値へどのように転換されるのか。投資家が知りたいのは、その道筋です。

カストディ事業という構造的特性

カストディは、暗号資産を安全に保管する「インフラ層」のビジネスです。派手さはありませんが、確実な需要が存在します。

ただし、手数料率は低い水準にあります。

預かり資産に対して年率0.1〜0.2%程度が一般的とされており、820億ドルを預かっても年間収益は1億〜2億ドル規模にとどまるとみられます。(※手数料水準はサービス内容や契約条件により異なります。)

この収益構造で高い企業価値を正当化するには、預かり資産の継続的な拡大が不可欠です。

しかし、機関投資家の参入ペースは市場環境に大きく左右されます。

取引所やマイニング企業と比べ、カストディは成長のレバレッジが効きにくい特徴があります。
安定性と引き換えに、急成長の余地が限定される側面もあります。

株価回復に必要な二つの条件

株価回復には、二つの条件が重要になります。

① 暗号資産市場全体の回復
価格上昇と機関投資家の参入拡大が需要を押し上げます。

② 収益性の改善
サービスの多角化やコスト最適化により、黒字化への道筋を明確にすることです。

ステーブルコイン関連サービスやトークン化資産対応の強化など、具体的な成果が示されれば市場評価が変化する可能性があります。

みずほ証券の評価は長期的視点では妥当かもしれません。

しかし短期的に株価を支える材料は限定的です。

投資家が再び信頼を寄せるまでには時間がかかります。

その回復の速度こそが、BitGoの真の評価を決めることになるでしょう。

市場動向を踏まえ、投資環境を整える

暗号資産関連株の値動きは、市場全体の動向に大きく影響されます。

そのため、デジタル資産市場の動きを理解しながら投資判断を行うことが重要です。

これから暗号資産に触れてみたい方や、分散投資を検討している方は、目的に合った取引所を選ぶことが第一歩になります。

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▶ 少額から試したい仮想通貨が初めての方

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Q&A

Q1. BitGoは何をしている会社ですか?

BitGoは暗号資産の保管・管理を行うカストディ企業です。機関投資家や企業に代わってデジタル資産を安全に保管し、ステーキングや決済関連サービスなども提供しています。


Q2. なぜIPO直後に株価が大きく下落したのですか?

主な要因として、暗号資産市場全体の調整、IPO直後特有の売却圧力、収益性に対する市場の慎重な見方などが挙げられます。


Q3. カストディ事業は将来性があるのでしょうか?

機関投資家の参入拡大やトークン化資産の普及により需要の拡大は期待されています。ただし手数料率が低いため、収益性向上やサービスの多角化が成長の鍵になります。


Q4. 今後、BitGoの株価回復は期待できますか?

株価は暗号資産市場の動向や収益改善の進展に大きく左右されます。市場回復と事業の収益性向上が確認されれば、評価が見直される可能性があります。

まとめ

BitGoのIPOは、暗号資産インフラ企業への期待の大きさを示すと同時に、市場が収益性と成長性を厳しく見極めている現実を浮き彫りにしました。

初日の上昇から短期間で44%下落した株価の動きは、暗号資産市場のボラティリティだけでなく、カストディ事業というビジネスモデルの評価の難しさを反映しています。

機関投資家の参入拡大やデジタル資産の制度化が進めば、カストディ需要は長期的に拡大する可能性があります。

一方で、収益性の改善と競争優位性の維持を示せるかどうかが、今後の評価を左右する重要なポイントとなりそうです。

出典・参考資料

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