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※本記事は、2026年9月9日時点で確認できたReuters、米連邦準備制度理事会(FRB)、米労働統計局(BLS)、Farside Investors、Coincheck、SBI VCトレードなどの公開情報をもとに作成しています。
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中東情勢の緊迫化を背景に原油価格が上昇し、北海ブレント原油が1バレル100ドル目前まで迫っています。
一方、ビットコイン(BTC)は9月9日時点で7万9,000ドル台と、8万ドルを下回る水準で推移しています。
原油とBTCは一見すると関係のない資産ですが、現在は「インフレ」と「金利」を通じてつながっています。
原油高が長引けば将来の物価上昇への警戒につながり、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げを意識させる材料になる可能性があるためです。
CoinChoiceではこれまで、米雇用統計が予想を大幅に上回りBTCが8万ドルを割り込んだ背景について紹介しました。
強い雇用統計による利上げ警戒に加え、今回は原油価格がさらに上昇し、100ドルが目前まで迫っています。
なぜ原油高がBTCの逆風になり得るのか、ETFへの資金流入や日本の金利動向もあわせて整理します。
1BTCが7万~8万ドル台でも、1BTCを丸ごと購入する必要はありません。
Coincheckの販売所では、BTCを500円相当額から購入できます。
原油100ドル目前、中東情勢の緊迫化で供給懸念
Reutersによると、北海ブレント原油は9月8日に1バレル97.92ドルで取引を終えました。
その後9月9日には99ドルを超え、100ドルに迫る水準まで上昇しています。
背景にあるのが、中東での軍事的緊張です。
親イラン派のフーシ派によるサウジアラビアのエネルギー関連施設などへの攻撃を受け、原油供給が不安定になるとの警戒が強まりました。
ブレント原油は約6週間ぶりの高値圏となっています。
原油価格が上昇すると、ガソリンや軽油だけでなく、輸送費、製造コスト、航空運賃など幅広い価格へ影響が広がる可能性があります。
原油高が長引けば、今後のインフレが下がりにくくなるのではないかという警戒につながります。
ただし、原油価格が上昇したからといって、直ちに物価全体が同じ割合で上昇するわけではありません。
なぜ原油高がビットコインの逆風になる?
BTCにとって重要なのは、原油価格そのものより、その先にある米国の金利見通しです。
9月4日に発表された米国の8月雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比16万2,000人増加しました。
市場予想の約5万6,000人増を大きく上回り、失業率は4.1%で前月から変わりませんでした。
強い雇用統計を受け、金融市場ではFRBが9月15~16日のFOMCで0.25%ポイントの追加利上げに動くとの見方が強まりました。
9月8日時点では、短期金利市場が織り込む利上げ確率は約6割です。
そこへ原油高による将来のインフレ懸念も加わっています。
流れを簡単にすると『原油高』⇒『将来のインフレ再燃を警戒』⇒『FRBの追加利上げや高金利の長期化を意識』⇒『米国債などの利回りが高い状態になりやすい』⇒『BTCなど値動きの大きい資産には逆風になり得る』という関係です。
米10年国債利回りも4.8%前後の高水準で推移しています。
国債などから比較的高い利回りを得られる環境では、価格変動の大きいBTCや株式へ資金を振り向ける魅力が相対的に低下する場合があります。
ただし、「原油が上がったからBTCが下落した」と一つの原因だけで説明することはできません。
BTC価格には、金利、ドル相場、株式市場、ETFへの資金流入、投資家心理など複数の材料が影響します。
ETFには約1,500億円流入、日本では日銀利上げも意識
BTCにはプラス材料もあります。
Farside Investorsによると、米国の現物ビットコインETFには8月31日から9月4日までの5営業日で、合計約9.87億ドルの純流入がありました。
1ドル=153~154円程度で換算すると、日本円で約1,500億円規模です。
詳しくは、「ビットコインETFに約1,500億円流入、それでも8万ドル割れ。なぜ上がらない?」で紹介しています。
ETFを通じた投資需要が続く一方、金利や原油高への警戒がBTCの上値を抑える要因になっている可能性があります。
さらに、日本の投資家は米国だけでなく、日本の金利や為替にも注意が必要です。
日銀の追加利上げ観測が強まるなか、円は対ドルで約7カ月ぶりの高値圏まで上昇しています。
「日銀『9月利上げ』観測強まる、円高進行。ビットコイン円価格への影響は?」で紹介したように、ドル建てBTCが同じ価格でも、円高が進めば日本円建てBTC価格には下押し圧力がかかる場合があります。
また、低金利の円で資金を調達して海外資産へ投資する「円キャリートレード」の巻き戻しも市場では意識されています。
日本の10年国債利回りは9月1日に一時3%へ上昇し、1996年以来の水準となりました。
「10年国債利回りが約3%に上昇、ビットコインには逆風?『安全資産』が選ばれる理由」で紹介したように、日本でも国債の利回り上昇によって、利息を得られる資産の魅力が相対的に高まっています。
現在のBTCには、ETFへの資金流入という支えがある一方、米国の利上げ観測、原油高、日本の利上げ観測や円高といった複数の材料が重なっています。
悪材料だけではなく、プラス材料とマイナス材料がぶつかっている局面と考える方が分かりやすいでしょう。
次は9月10日PPI、11日CPI。ただし原油急騰はまだ反映されない
次に注目されるのは、米国のインフレ指標です。
米労働統計局(BLS)の予定では、9月10日に8月の生産者物価指数(PPI)、11日に8月の消費者物価指数(CPI)が発表されます。
PPIとCPIは、9月15~16日のFOMCを前に市場の金利見通しを左右する可能性がある重要な指標です。
ただし、今回発表されるのは「8月」の物価指数なので、9月に入ってから一段と進んだ原油価格の上昇は基本的に反映されません。
そのため市場は「8月までのインフレはどの程度だったのか」に加えて、「9月の原油高によって今後のインフレが再び強まるのではないか」という2つを分けて見ることになります。
PPIやCPIが市場予想を上回れば、追加利上げへの警戒が強まる可能性があります。
反対に予想を下回れば、9月の利上げを見送るとの見方が強まり、BTCなどリスク資産にとって安心材料になる可能性があります。
今後は、
- ブレント原油が100ドルを突破するか
- BTCが8万ドル台を回復できるか
- 9月10日の米PPI
- 9月11日の米CPI
- 9月15~16日のFOMC
- 9月17~18日の日銀金融政策決定会合
を確認したいところです。
重要イベントが続く局面では購入時期を分ける方法も
PPI、CPI、FRB、日銀と重要イベントが続くため、BTCの値動きが大きくなる可能性があります。
一度に購入するのではなく、購入時期を分ける方法もあります。
SBI VCトレードの「積立暗号資産」では、BTCを含む対象銘柄を500円から設定でき、日次・週次・月次から購入頻度を選べます。
積立を利用しても元本割れや損失を防げるわけではありませんが、一度に購入する場合と比べて購入時期を分散できます。

原油価格が100ドル目前まで上昇するなか、BTCは7万9,000ドル台と8万ドルを下回っています。
現在のBTCには、原油高による将来のインフレ懸念、FRBの追加利上げ観測、日本の日銀利上げや円高など複数の逆風が重なっています。
その一方、現物ビットコインETFには約1,500億円規模の純流入が確認されており、BTCへの投資需要そのものが消えたわけではありません。
今後の方向を見るうえでは、原油価格だけでBTCの上げ下げを判断せず、米PPI・CPI、FRB、日銀、ETFへの資金流入をあわせて確認する必要があります。
暗号資産取引所は、最低購入額や取扱銘柄、積立、送金手数料など利用できるサービスに違いがあります。
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※本記事は、ビットコインその他の暗号資産、原油、株式、債券など金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。
※原油価格の上昇がビットコイン価格の下落を直接引き起こしたと断定するものではありません。暗号資産価格には金融政策、為替、ETFへの資金流入、株式市場、需給など複数の要因が影響します。
※記事中のFRB利上げ確率は、短期金利市場が2026年9月8~9日時点で織り込んでいる推計であり、FRBが公表した確率ではありません。実際の政策決定を保証するものではありません。
※暗号資産は価格が大きく変動し、購入価格を下回ることで損失が生じる可能性があります。
各機関や事業者の最新情報を確認し、自身の判断で取引を行ってください。
出典・参考
- Reuters「Oil prices hit six-week high after Houthis attack Saudi sites」(2026年9月8日)
- Reuters「Oil heads for $100, Asia stocks subdued as Middle East tensions escalate」(2026年9月9日)
- Reuters「Wall Street down, oil up as inflation, Middle East worries persist」(2026年9月8日)
- Reuters「Strong job gains signal Fed hike as Trump levels new rate-cut demand」(2026年9月4日)
- 米労働統計局(BLS)「The Employment Situation - August 2026」
- 米労働統計局(BLS)「Schedule of Selected Releases for September 2026」
- 米連邦準備制度理事会(FRB)「FOMC Meeting calendars and information」
- 日本銀行「公表予定・金融政策決定会合の日程」
- Farside Investors「Bitcoin ETF Flow」
- CoinChoice「ビットコイン一時8万ドル割れ、米雇用統計が予想を大幅に上回る。何が起きた?」
- CoinChoice「ビットコインETFに約1,500億円流入、それでも8万ドル割れ。なぜ上がらない?」
- CoinChoice「日銀『9月利上げ』観測強まる、円高進行。ビットコイン円価格への影響は?」
- CoinChoice「10年国債利回りが約3%に上昇、ビットコインには逆風?『安全資産』が選ばれる理由」
- Coincheck「販売所での取引注文ルール」
- SBI VCトレード「積立暗号資産」