【墨汁速報】香港規制当局ビットコインETF承認の可能性を示唆 規制緩和の公開専門協議会を発足

香港の仮想通貨規制を行う「香港証券先物委員会(SFC)」は10月31日、個人投資家に仮想通貨投資を許可する方針を進めるための専門家との公開協議会を発足。香港証券先物委員会のフィンテックユニット代表のエリザべス・ウォン氏は今月17日に開催されたカンファレンスで規制緩和について述べていた。

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仮想通貨投資の一般投資家許可に向けた協議会を発足

2022年10月17日に香港で行われたカンファレンス「インベスト香港(InvestHK)」にて、「1つの国に2つのシステム」という特殊な環境を持つ香港は、中国本土とは異なる仮想通貨に対する規制の考え方を明かしていた。

香港における仮想通貨規制を行う香港証券先物委員会(SFC)は31日、規制緩和に向けた仮想通貨の専門家公開協議会を発足すると発表。この協議会では現在の800万香港ドル(約1億5,000万円)を有する投資家にのみ仮想通貨投資を許可するという厳しい規制を緩和し、一般投資家にも仮想通貨投資を可能とする方針の一環だ。

香港証券先物委員会のChristopher Hui氏は、「SFCは現在のブロックチェーンやWeb3技術が未来の金融や商取引の可能性があり、適切な規制下において効率や透明性を向上することを認識している。香港政府はこれらのフィンテック技術を取り込み統合するための準備を行なっており、歓迎だ」と述べており、香港を仮想通貨における金融の中心にする目論見だ。

香港でのビットコインETFの承認の可能性を示唆

また香港証券先物委員会はビットコインETFの承認についても言及しており、今回発足された協議会と仮想通貨ETFの承認の可能性についても示唆した。

上場投資信託(ETF)は管理リスクやコストを抑え、一般投資家が仮想通貨市場にアクセスするのに最適な証券として知られている。米国において現物に投資するビットコインETFはまだ承認されていないが、先物をベースとしたビットコインETFは米SECに承認されていることから、世界的な流れを中国本土とは異なり参考にしているということになるだろう。

SFCの副CEOであるJulia Leung氏は、「今がちょうどタイミンングがよく、適切な規制下においてETFは仮想通貨のリスクを“管理できるようになる」と述べている。

現物投資を行うビットコインETFが香港で承認された場合、個人投資家の市場アクセスと合わせてチャイナマネーの一部復活となるだろう。

香港は中国本土への「取引入り口」

検閲と規制が厳しい中国は、海外送金や国内に持ち込むことまで厳しい制限がある。一方で香港は「世界から中国本土への取引の入り口」としてのポジションをもち、中国株の指数としても香港市場が大きな影響を及ぼす。

古参仮想通貨投資家は中国本土から香港の仮想通貨取引所を利用するのが規制前からの通例であり、香港における規制緩和はチャイナマナーの復活の道筋の1つとなり得るだろう。

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