発行元の提携先であるパクソス(Paxos)によると、仮想通貨取引所最大手のバイナンス(Binance)が対ドル取引として提供する「BUSD」は2月21日より新規発行を停止すると発表。パクソスは2月に入って規制当局であるニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)による調査を受けており、さらに米証券取引委員会(SEC)より「投資家保護法違反」で訴訟をする予定であるという警告を受けていた。
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パクソスBUSDの新規発行を停止
ステーブルコインの発行会社で、仮想通貨取引所最大手のバイナンス(Binance)のステーブルコイン「BUSD」と自社のステーブルコイン「USDP(元PAX)」を発行するパクソス(Paxos)は米証券取引委員会(SEC)のウェルズノーティス(Wells Notice)警告の後にBUSDの新規発行を停止すると発表した。
このBUSD新規発行停止はライセンス認可元のニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の指示によるものであるとしており、BUSDの裏付けとなるドルのリザーブ保持は継続するとしている。
速報:Paxosの公式発表によるとバイナンスのBUSD新規発行を2月21日付けで停止。既存のBUSDは2024年2月まで償還またはUSDPへの変換が問題なくできるhttps://t.co/QShAHI18yR#イーサリアム #仮想通貨 #Ethereum #BUSD #Paoxs #暗号資産
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問題はバイナンスか?
1BUSDは1ドルの裏付けを常に持ち、パクソスを介して1:1で償還/発行をすることが可能となっているステープルコインの一種だ。既存のBUSDについてパクソスは2024年2月までは既存顧客はこの償還を行うことができるとしており、償還の他にもBUSDからUSDPへの変換も可能だという。
BUSDからUSDPへの変換時、BUSDを焼却(バーン)してUSDPを新規発行するということになる。つまりここで問題となっているのは「バイナンスブランド」のBUSDであり、自社が最初にローンチしたステーブルコインPAXをリブランドした「USDP」の新規発行は問題がないため「バイナンス」に問題があるということだ。
バイナンスは「ブランドライセンスを保有しているだけ」と自社には問題がないと主張している。
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BUSDが証券には同意できないと表明
14日日本時間早朝、NY規制当局とは別件でパクソスは「ウェルズノーティス」で訴訟の警告をSECに受け取った件に関し新たなプレスリリースを発表。
パクソスによると、「BUSDは連邦証券法に基づいて証券ではないためSECの法執行官の考えとは断固として同意できない。」と延べ、SECの訴訟がパクソス全体ではなくBUSDのみを対象としている点に疑問を抱いており、必要であれば訴訟も辞さないと述べている。一方で証券取引法の適応範囲は非常に広く、バイナンスはBUSDの発行と償還を独自の方法を採用していることや、USDCの引出しを一時停止したことから鑑みてもパクソスは分が悪いと言えるだろう。
速報:SECにより「BUSDが証券」として訴訟の警告(ウェルズノーティス)を受けたPaxosは
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「BUSDが証券というのは断固として同意できず、必要なら訴訟も辞さない」
とプレスリリースを発表🤔#イーサリアム #Ethereum #仮想通貨 #暗号資産 #DeFi #Binance #BUSD #BNB #Paxos pic.twitter.com/bs2LxP6KEu
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