【墨汁速報】マージでイーサリアムの事実売りか?仮想通貨市場をリードして下落

イーサリアムは2022年9月15日に超大型アップデート「マージ(The Merge)」を完了し、電気代を大量に消費するマイニングから32ETHをネットワークに預け入れることで参加できるイーサリアム独自のプルーフ・オブ・ステーク(PoS)「Casper FFG」へと移行した。

一方でマージ後に一時価格が上昇していたETHは15日夜にビットコインに反して下落を開始し、直近で約10%の下落を記録し事実売りとなっている。

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事実売りとは?

仮想通貨における事実売りとは金融市場で古くから言われている「噂で買って事実で売る」という格言であり、超大型アップデートのマージがイーサリアムで完了したことによる「事実」で売られるということを示す。

イーサリアムは2022年9月15日15時頃にマージを完了し、イーサリアムネットワークはトラブルも特になく安定して稼働していた。だがその後小規模の価格上昇を経て夜には大きく下落しており、ビットコイン価格(オレンジ)は約-2.56%に対してイーサリアム価格は-10%と4倍近い値幅での下落をしている。

これらのことからイーサリアムはマージによる事実売りとなったといえるだろう。

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ETHマージの価格影響

イーサリアムのマージがメインネットで本実装されることが発表されたのが2022年の8月24日だ。このマージでは2つの並列したイーサリアムネットワークを1つに「統合」することから「マージ(The Merge)」と名付けられており、2段階に分けて実装が行われた。

前半のベラトリックスアップデートは9月6日に実装し、マージ完了となるパリアップデートが9月15日に行われた。マージの正式アナウンスからイーサリアムは仮想通貨市場をリードする上昇を見せており、9月のパフォーマンスはビットコインを上回っていたもののマージによる事実売りで下回っていることになる。

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ETHWのフォークは価格に影響なし

マージの完了に伴い、中国人マイナーが主導でフォーク(コピー)を行うイーサリアムPoWの「ETHW」がローンチ。同様に中国系のイーサリアムフェア(Ethereum Fair)の2つが本家イーサリアムをコピーして誕生した。

これはイーサリアムがローンチする7年以上前からマイニングを廃止することが決まっていたが、大量の資金を投入して多くの利益を上げていた中国人マイナーにとっては死活問題となるため、現環境を維持することが目的とされたフォークとなる。

つまりイーサリアムには関係のないイベントであり、ETH価格への事実上の影響はゼロといえるだろう。

既に中国系取引所ではマイナーの交渉があったのか、ETFやETHWが上場されており、ETHWが約10ドルでイーサリアムの170分の1の価格、ETFが17ドルで約90分の1の価格で取引されている。

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