分散型アプリケーション(DApps)やNFTなどの分析を行っているダップレーダー(DappRadar)は6月8日、2023年5月のブロックチェーンゲームに関するレポートを公開した。
ソーシャルダップスがけん引役
ダップレーダーは、今回のレポートの中で、5月にブロックチェーンゲームのドミナントが低下していることを認めている。ブロックチェーンゲーム関連のユニーク・アクティブ・ウォレット(UAW)も2021年7月以来の最低値を記録しているという。一方で、ゲーム関連のウォレット数は前月比6%増を達成した。
同レポートでは、ブロックチェーンゲーミングがそのポジションを強固にしている一方で、これまで注目されてこなかったソーシャルダップスのセグメントが人気を集めていることにも触れている。そして、ソーシャルダップスについて、「デジタル空間におけるエンターテインメントと社会的交流をシームレスに融合させることができる」と分析している。
5月のWeb3ゲームへの投資額は約663億円
ダップレーダーは、最近のWeb3ゲーム分野で注目する点として、Web3インフラ企業であるミスティンラボ(Mysten Labs)が手掛けたSuiブロックチェーンと、韓国のゲームパブリッシャであるネオウィズ(Neowiz)が手掛けたインテラエックス(Intella X)を挙げている。さらに、ダップレーダーは、「ブロックチェーンゲーム業界の成長は依然として指数関数的であり、SuiやIntella Xのような新しいブロックチェーンがその先頭を走っている」と語っている。
また今回のレポートでは、ブロックチェーンゲーミングとメタバースへの投資についても触れている。このレポートによると、5月のweb3ゲームプロジェクトへの投資額は4億7,600万ドル(約663億円)となり、2023年のこれまでの資金調達総額は16億ドル(約2200億円)を超えている。
一方、5月の仮想世界のdappsの取引量は、76%減の970万ドル(約13.5億円)だった。土地の売買も30%減少しており、11,270区画の売買となっている。このように減少した理由として、ダップレーダーは、「ユーザーの関心が一時的に仮想世界から遠ざかり、その結果、取引活動が顕著に減少している」と述べている。さらに、同社は、「チャットGPTやその他の生成AIソリューションのようなイノベーションは、仮想世界やアバターの迅速な作成を促進する。この進歩により、開発者は没入感のある体験を加速度的にデザインできるようになり、仮想世界に対する関心が再び高まる可能性がある」という見解を示した。
参考
・Web3 Games Flourishing on iOS Despite Resistance: Axie Infinity Leading the Charge
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